Ella Fitzgerald エラ・フィッツジェラルド
「ファースト・レディ・オブ・ソング」とも呼ばれ、20世紀を代表するジャズ・ヴォーカリストとして今なお多くのファンに愛される エラ・フィッツジェラルド。
2020年にリリースされた1962年のベルリンでの未発表ライヴ音源『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』が大きな話題を呼んだが、またも超貴重な音源が奇跡的に発掘された。
1958年に、ハリウッド・ボウルで演奏したライヴ録音の完全未発表音源が、『エラ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル:アーヴィング・バーリン』として 6月24日にリリースされる。
アルバムから、先行シングル第1弾「プッティン・オン・ザ・リッツ」(Puttin’ On The Ritz)に続き、6月6日からは、先行シングル第2弾として「チーク・トゥ・チーク」(Cheek To Cheek)の配信がスタートした。
また、同曲のミュージック・ビデオも公開されている。
「チーク・トゥ・チーク」のミュージック・ビデオは、ロンドンを拠点に活動するシャロン・リウが手掛けたもので、今回のアルバムが録音されたハリウッド・ボウルを舞台に、次々とドレスが変わっていく中楽し気に踊るエラが印象的なアニメーションになっている。
今回の動画について、リウは、
「エラ・フィッツジェラルドの特別なライヴ・レコーディングのミュージック・ビデオを制作できて、とても光栄に思います。ビデオのフレームはすべて手描きでアートワークが施されており、フレームごとに別々のレイヤーにそれぞれのカラーをハンドペイントしています。手描きのアニメーションこそ、ジャズの視覚的な伴奏に最適だと感じています!」
とコメントしている。
1958年8月16日、エラ・フィッツジェラルドは名盤『アーヴィング・バーリン・ソングブック』を録音してからわずか数ヵ月後、ハリウッド・ボウルでそのアルバムからの楽曲をプレイし、ソールドアウトだった会場の観客を熱狂させている。
このコンサートは、スタジオ・セッションのアレンジと指揮を担当したポール・ウェストンによって行われ、エラがこれらの象徴的なアレンジをフル・オーケストラとライヴで演奏した唯一の機会となった。
この夜、ハリウッド・ボウルに集まった幸運な聴衆は別として、ノーマン・グランツのプライベート・コレクションだった今回のテープが発見されるまで、エラがソングブックのアレンジをコンサートで演奏したことはもちろん、これほど音響的に豪華な録音が存在したことも、一般には知られていなかった。
また、エラはハリウッド・ボウルで定期的に演奏していたが、この象徴的な会場でのコンサートの全曲がリリースされるのはこれが初めてである。
リリースにあたっては、グラミー賞受賞プロデューサーであり、晩年のエラのドラムを担当したミュージシャンでもあるグレッグ・フィールドが1/4インチのオリジナル・テープからミックス。
また、音楽評論家ウィル・フリードワルドによる、コンサートとエラのソングブック・シリーズに関する解説も収録されている。
リリース情報
Ella Fitzgerald ”Ella At The Hollywood Bowl : The Irving Berlin Songbook”
エラ・フィッツジェラルド「エラ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル:アーヴィング・バーリン・ソングブック」
ライブ CD / Digital
2022年6月24日 発売
UCCV-1192
Verve / UNIVERSAL MUSIC
収録:1958年8月16日 ハリウッド・ボウル にてライブ録音
<パーソネル>
エラ・フィッツジェラルド(vo)、ポール・ウェストン(arr, cond)、ハリウッド・ボウル・ポップス・オーケストラ
<収録曲>
01 ザ・ソング・イズ・エンデッド
02 ユー・アー・ラフィング・アット・ミー
03 ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン
04 ヒート・ウェイヴ
05 サパータイム
06 チーク・トゥ・チーク
07 ロシアン・ララバイ
08 トップ・ハット、ホワイト・タイ、アンド・テイルズ
09 アイヴ・ガット・マイ・ラヴ・トゥ・キープ・ミー・ウォーム
10 ゲット・ジー・ビハインド・ミー・サタン
11 レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・アンド・ダンス
12 オールウェイズ
13 プッティン・オン・ザ・リッツ
14 レット・ユアセルフ・ゴー
15 アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド