書籍『にっぽんセクシー歌謡史』
奥村チヨ、辺見マリ、山本リンダ、夏木マリ…セクシー系歌手のルーツを探り、その進化と変貌のプロセスを検証する『にっぽんセクシー歌謡史』(馬飼野元宏:著)が、リットーミュージックから、本日、2021年5月21日に発売された。
かつて昭和の高度成長期に、 歌謡界を席巻した「お色気歌謡」。 その歴史は古く、 ルーツは昭和初期に遡る。
日本の音楽シーンの歴史をたどってみても、 お色気歌謡の流行は、 経済が上向きの時期に何度かの隆盛が起きており、 殿方の夜のお供から、 まだ性の何たるかも知らぬ少年たちまでを、 各時代で魅了し続けてきた。
ことに70年代に大きな成功を収めた幾多の女性歌手たちは、 テレビの歌番組全盛とリンクして、 ビジュアル面を強調することで一時代を築く。
この時期を中心にした女性歌手による歌謡曲を「セクシー歌謡」と呼び、 奥村チヨや山本リンダといったセクシー系歌手のルーツを探り、 その進化と変貌のプロセスを検証する。
ある時期を境に急速に衰退し、 いつしか音楽シーンから消え失せてしまったこのジャンルを、 あくまで「音楽史的な側面」から紐解き、 お色気が日本の音楽史に与えた影響について、 関係者の証言も交えてまとめていく。
CONTENTS
第1部 お色気歌謡の時代 昭和初期~60年代終盤まで
第1章 昭和初期に始まったエロ歌謡とは何か
第2章 鶯芸者とお座敷ブーム
第3章 浜口庫之助とお色気歌謡
第4章 ムード歌謡の隆盛と日本の高度経済成長期
第5章 GS時代とゴーゴーガール~サイケな時代のお色気百花繚乱期
第6章 映画産業衰退期とお色気女優の歌手仕事
第7章 セクシー歌謡全盛時代
第2部 セクシー歌手トップ4の履歴書
奥村チヨ
辺見マリ
山本リンダ
夏木マリ
第3部 70年代以降のセクシー歌謡
第8章 酒井政利の熟女再生路線
第9章 喪失歌謡
第10章 セクシー系ガール・グループの歴史
第11章 80年代以降のセクシー歌謡
書誌情報
『にっぽんセクシー歌謡史』
著者 : 馬飼野 元宏
発売日: 2021年5月21日発売
判型 : 四六判、ソフトカバー、592ページ
定価 : 2,200円
発売元: リットーミュージック
著者プロフィール
馬飼野 元宏(まかいの もとひろ)
音楽ライター、 編集者。
主な編著に『昭和歌謡ポップス・アルバム・ガイド』『昭和歌謡職業作曲家ガイド』、 『HOTWAX歌謡曲名曲名盤ガイド』(以上シンコーミュージック)、 共著多数。 『ヒット曲の料理人 編曲家・萩田光雄の時代』『ヒット曲の料理人 編曲家・船山基紀の時代』(ともにリットーミュージック)では構成を手がけた。