Bill Evans ビル・エヴァンス
没後40年、今なお愛され続けるジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンスの奇跡の発掘!
晩年を代表する名盤『アイ・ウィル・セイ・グッドバイ』『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』と同じ、エディ・ゴメス(b)~エリオット・ジグムンド(ds)とのトリオによる、バンクーバーで1977年まで営業していた伝説のクラブ、オイル・キャン・ハリーズでの1975年6月20日のライヴ音源が45年の時を経て『オン・ア・フライデイ・イヴニング』と題し 6月18日に日本先行発売されることが決定。
「アップ・ウィズ・ザ・ラーク」の先行配信がスタートしヴィジュアライザーも公開となった。

© Phil Bray
ライヴ盤『オン・ア・フライデイ・イヴニング』は、当時カナダのCHQMでラジオ番組のホストをしていたゲイリー・バークレイのために録音され、彼の人気ジャズ番組 CHQM で放送されたもの。
このテープは半世紀近くもの間、忘れ去られていたが、バークレイが自宅に持ち帰ったオイル・キャン・ハリーズでのエヴァンスの演奏を録音したテープが――ライヴ収録の先駆者的存在のエンジニア、レイス・ハメルによる、驚くほど高音質で存在感のある音源―バークレイの後所有者が2回代わった末にこの度発掘されようやく目を浴びることとなった。
Plangent Processes 社による音声修復とグラミー受賞経験もあるポール・ブレイクモアによる緻密なマスタリングにより、45年以上経った今なお新鮮に聴こえる。
9曲入りのこのアルバムには、グラミー賞受賞歴もあるアメリカのジャーナリスト、ラジオDJ、音楽評論家、作家のニ―ル・テッサーによるオリジナルのライナーノーツが掲載(日本盤には日本語訳も掲載)されており、トリオのメンバーであるエディ・ゴメスとエリオット・ジグムンドへの新たなインタビューや、オリジナル曲やスタンダード曲を含むライヴのプログラムをトラックごとに詳細に説明している。
また、本作品では、数ヶ月前にジグムンドが加入したことで、エヴァンスと彼のバンド・メンバーがトリオの新しい編成に慣れていく様子を聴くことができる貴重な機会でもある。その理由の多くは、コンサート・ホールから離れた親密なクラブという環境で、ジグムントがその時代の最も重要なピアノ・トリオの系譜の中に自分の居場所を見つけているのを聴くことができるからである」とテッサーは説明する。

また、本作とほぼ同時に、ビル・エヴァンス史上初のレーベルを超えキャリアを網羅した 5枚組 CD ボックス『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956–1980)』が 6月25日にリリースされる。(輸入盤+デジタル)
5枚組 CD ボックス『Everybody Still Digs Bill Evans: A Career Retrospective (1956-1980)』は、リヴァーサイド、マイルストーン、ファンタジー、ヴァーヴ、ワーナー・ブラザーズ、エレクトラ/ミュージシャンのカタログを網羅し、トニー・ベネット、キャノンボール・アダレイ、ケニー・バレル、スタン・ゲッツ、ズート・シムズ、エディ・ゴメス、シェリー・マン、リー・コニッツなど錚々たるメンバーが参加したエヴァンスのリーダーおよびコ・リーダーとしての優れた名録音全61トラック収録。
また、同じくニール・テッサーが、エヴァンスの人生とキャリアについて、様々な人物への最新のインタビューやアーカイブをもとに解説し、ボックスセットの楽曲についても深く考察してたライナーノーツを掲載、貴重な写真なども入った全48ページのブックレットが付いている。
このボックスセットの楽曲の大半は、40枚以上のアルバムをリリースしたエヴァンスのトリオから選曲されている。
ディスク 1 には、リヴァーサイドでのセッションを中心に、フィリー・ジョー・ジョーンズ、テディ・コティック、ポール・チェンバース、サム・ジョーンズとの初期の活動から、ドラマーのポール・モチアン、1961年に悲劇的な死を遂げたベーシストのスコット・ラファロとのグループ結成、そしてラファロ以降のモティアン、チャック・イスラエル、ラリー・バンカーとのトリオまでを収録している。
ディスク 2 では、60年代半ば以降のエヴァンスのトリオ録音を中心に、エディ・ゴメス、マーティ・モレル、エリオット・ジグムンド、ゲイリー・ピーコック、ジャック・デジョネット、ジョー・ラバーベラ、マーク・ジョンソンなどのサイドマンとのコラボレーションを収録。
また、ソロ・レコーディングも数多く行い、グラミー賞7部門のうち2部門(1963年『Conversations with Myself』、1968年『Alone』)をソロの作品で受賞しているエヴァンスにスポットを当てた ディスク 3。
伝説のヴォーカリスト、トニー・ベネットや叙情的なギタリスト、ジム・ホールとの有名なデュエットや、ピアニストでありインタビュアーでもあるマリアン・マクパートランドとの貴重な共演、さらにキャノンボール・アダレイ、スタン・ゲッツ、フレディ・ハバード、トゥーツ・シールマンス、ズート・シムズ、リー・コニッツなどの著名なミュージシャンとのカルテットやクインテットでの演奏も収録され、トリオ以外のコラボレーションに焦点を当てているディスク4。
そして、ディスク5には、今回発掘された『オン・フライデイ・イヴニング』を丸々収録した内容となっている。

ジャズ史上最も影響力のあるアーティストの一人であるビル・エヴァンス(1929-1980)は、トリオの中での会話のようなやりとり、叙情的な作曲、そしてピアノに対する比類のないアプローチで知られていた。
30年足らずの間に、リーダーとして50枚以上のアルバムをリリースし、グラミー賞7回、グラミー賞31回にノミネートされ、グラミー賞の殿堂入りを2回果たした。
1994年には、死後にグラミー賞生涯功労賞を受賞した。ハービー・ハンコック、チック・コリア、イリアーヌ・イリアス、ロバート・グラスパーなど、多くのミュージシャンに影響を与えたビル・エヴァンスは、今もなお、新しい世代のミュージシャンにインスピレーションを与え続けている。
5枚組 CD ボックス 商品紹介映像
(Official Visualizer)
先行配信曲 「アップ・ウィズ・ザ・ラーク」
ライブ CD リリース情報

Bill Evans Trio ”On A Friday Evening”
ビル・エヴァンス 「オン・ア・フライデイ・イヴニング」
アルバム CD (高音質 UHQCD)/ LP / Digital
2021年6月18日 日本先行発売(デジタル/輸入盤:6月25日リリース)
UCCO-45001
¥3,300(税込)
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC
<収録曲>
サリーン・ジュラー / Sareen Jurer (Earl Zindars)
シュガー・プラム / Sugar Plum (Bill Evans)
ザ・トゥー・ロンリー・ピープル / The Two Lonely People (Bill Evans-Caroll Hall-Jim Hall)
4. T.T.T. / T.T.T. (Twelve Tone Tune) (Bill Evans)
クワイエット・ナウ / Quiet Now (Denny Zeitlin)
アップ・ウィズ・ザ・ラーク / Up with the Lark (Leo Robin-Jerome Kern)
ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン / How Deep Is The Ocean (Irving Berlin)
ブルー・サージ / Blue Serge (Mercer Ellington)
ナーディス / Nardis (Miles Davis)
録音:1975年6月20日「ヴァンクーヴァー、オイル・キャン・ハリーズ」にて ライヴ録音
パーソネル:ビル・エヴァンス (p) 、エディ・ゴメス (b) 、エリオット・ジグムンド (ds)
ボックスセット リリース情報

Bill Evans ”Everybody Still Digs Bill Evans : A Career Retrospective (1956-1980)”
ビル・エヴァンス 「Everybody Digs Bill Evans」
5CD BOX-SET(輸入盤)/ Digital
2021年 6月25日 発売
721-5874
¥12,398(税込)UNIVERSAL MUSIC STORE
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC