Ennio Morricone エンニオ・モリコーネ
2020年7月に91歳でこの世を去った映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネ。
11月に迎えるはずだった彼の92歳の誕生日を記念して、デッカ・レコードとCAMシュガーがタッグを組んだアルバム『モリコーネの秘密』(Morricone Segreto)が、11月6日にリリースされた。
没後初めてリリースされるモリコーネ作品となるこのアルバムには、実に7曲の未発表音源が収録されている。
本作のリリース、そしてエンニオ・モリコーネ92回目の誕生日となるはずだった本日、11月10日を記念し、新たに撮りおろされたドキュメンタリー『Celebrating Ennio Morricone: The Secrets Behind His Genius』(エンニオ・モリコーネを称えて:その才能の裏に隠された秘密) が、YouTube で、日本時間、11月10日(火)23時から プレミア上映される。
ドキュメンタリーはローマにあるモリコーネのスタジオで10月下旬に撮影された。彼と親しい仲だった共同制作者たちが数年振りに再会。
モリコーネの有名なスコアの制作に関わった5人の著名な音楽家たちーーアルゼンチン人のオルガン奏者Giorgio Carnini(ジョルジョ・カルニーニ)、ギター兼作曲のBruno Battisti D’Amario(ブルーノ・バティスティ・ダマーリオ)、サックス兼編曲のGianni Oddi(ジアンニ・オディ)、ピアノ兼作曲のEnrico Pieranunzi(エンリコ・ピエラヌンツィ)、そしてヴォーカルのEdda Dell’Orso(エッダ・デッローソ)というモリコーネのいわば「夢のチーム」――が今回の『モリコーネの秘密』の特別なリスニングセッションのために集まり、彼の思い出話を語り、60年以上に及ぶそのきらびやかなキャリアを偲んでいる。
彼らは皆、『モリコーネの秘密』収録曲に参加している伝説的なミュージシャンたちだ。
プレミア上映前は、30秒のティザー映像が公開されている。
リリース情報
Ennio Morricone ”Morricone Segreto”
エンニオ・モリコーネ 「モリコーネの秘密」
アルバム CD(SHM-CD)
2020年11月6日発売
UCCL-1222
¥3,080(税込)
Decca / UNIVERSAL MUSIC
収録内容
01 – 来て (別テイク) – 映画『愛と性の時』(QUANDO L’AMORE e SENSUALITA) – 4:39 – 1973 ※初商品化
02 – グロテスクな幽霊 (ニュー・エディット) – STARK SYSTEM – 1:48 – 1980
03 – 人生の光と影 – 映画「恐るべき少女たち/報告・イタリア版転落の詩 」(STORIE DI VITA E MALAVITA) – 2:40 – 1976
04 – 乳房とアンテナ、屋根とスカート – LA SMAGLIATURA – 5:10 – 1975
05 – パトリツィア (別テイク) – 映画『別れ』(INCONTRO) – 2:01 – 1971 ※初商品化
06 – ダリラのために –映画『フランコ・ネロ/強奪 インサイダー』( IL BANDITO DAGLI OCCHI AZZURRI) – 2:42 – 1980
07 – 18 Pari – 映画『ザ・ビッグマン』(UN UOMO DA RISPETTARE) – 3:20 – 1972
08 – サイケデリック・ムード – LUI PER LEI – 3:06 – 1971 ※初商品化
09 – 逃げる – L’AUTOMOBILE – 3:53 – 1971
10 – サイケデリック・ジュークボックス – 映画『恐怖に襲われた街』(PEUR SUR LA VILLE) – 3:07 – 1975
11 – 作られた恐怖 – 映画『Weak Spot』(LA SMAGLIATURA) – 1:31 – 1975
12 – 黙り込むエッダ – LUI PER LEI – 0:11 – 1971 ※初商品化
13 – そんなのありえない – 映画『My Dear Killer』MIO CARO ASSASSINO – 1:49 – 1972
14 – イート・イット (シングル・ヴァージョン) – EAT IT – 3:50 – 1969
15 – 隠された闇 –映画『愛と性の時』(QUANDO L’AMORE e SENSUALITA)– 1:10 – 1973
16 – 私たちのドラマ – 映画『略奪しろ、抵抗せよ、殺せ!』(SPOGLIATI, PROTESTA, UCCIDI )– 1:36 – 1972
17 – 彼女のために彼がいる – SENZA SAPERE NIENTE DI LEI – 3:08 – 1969
18 – 車輪のビート – L’AUTOMOBILE – 0:50 – 1971 ※初商品化
19 – スターク・システム (ロック・バージョン) – STARK SYSTEM – 2:13 – 1980
20 – シチリア人の一族 (テーマ No. 5) – 映画『シシリアン』(IL CLAN DEI SICILIANI) – 2:40 – 1969 ※初商品化
21 – ルネ・ラ・カンネ – 映画『シルビア・クリステルの ピンク泥棒』(RENE LA CANNE) – 2:57 – 1977
22 – 午後10時 – SAN BABILA ORE 20: UN DELITTO INUTILE – 3:01 – 1976
23 – 暗闇でスリップ – 映画『UCCIDETE IL VITELLO GRASSO E ARROSTITELO』 – 5:21 – 1970 ※日本盤限定ボーナス・トラック
24 – 街のシンフォニー – Seq. 4 – 映画『コップキラー』COPKILLER – 2:47 – 1983
25 – 割り当て – 映画『ザ・ビッグマン』(UN UOMO DA RISPETTARE) – 2:02 – 1972
26 – 不道徳 (New Edit) – L’IMMORALITA – 3:08 – 1978
27 – 致命的な追求 – 映画『Black Belly of the Tarantula』(LA TARANTOLA DAL VENTRE NERO)–1:27 – 1971 ※初商品化
28 – 黒点 (シングル・ヴァージョン) – 映画『炎のいけにえ』(MACCHIE SOLARI) – 2:37 – 1974
エンニオ・モリコーネ プロフィール
1928年11月10日、ローマに生まれる。60年以上にわたるキャリアの中で600以上の作品を残した、映画音楽の巨匠。
ローマのサンタ・チェチーリア音楽院でゴッフレド・ペトラッシに作曲技法を学び、作曲家としてテレビ・ラジオ等の音楽を担当。1960年代からセルジオ・レオーネ監督とのコンビによる数々の「マカロニ・ウェスタン」作品で頭角を現した。1986年の『ミッション』以降はイタリア国外でも評価が高まり、1987年の『アンタッチャブル』でグラミー賞を受賞。1989年には『ニュー・シネマ・パラダイス』で世界的な知名度を獲得する。日本でも2003年にNHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の音楽を担当した。2007年にはアカデミー賞名誉賞を受賞。2016年、『ヘイトフル・エイト』でアカデミー賞作曲賞を受賞。2017年にはイタリア共和国功労勲章を受章するなど晩年においても目覚ましい活躍を続けた。2020年7月6日、ローマの病院で死去。享年91歳だった。