Elvis Costello エルヴィス・コステロ
エルヴィス・コステロが、「フォノグラフィック・メモリー」というトラックを、8月28日にサプライズ・リリースした。
この曲は、10月30日にリリースするニュー・アルバム『ヘイ・クロックフェイス』に収録される先行シングル第3弾「ウィ・アー・オール・カワーズ・ナウ」のB面。
「フォノグラフィック・メモリー」は、オーソン・ウェルズと “スウィフト大統領 “とだけ識別されている人物の声のアーカイヴ録音を含むトラックで戦後の式典を想像している。
この未来的な物語からの抜粋が以下。
「和平が交渉され、インターネットのスイッチが切られた後、知識は中世の回廊に戻ってきた。あちこちに人々は啓発され、敬虔な者と迷信者の嫉妬の所有物となり、再び無知を大鎌のように振り回してしまう人もでてくるかもしれない」
この録音は、アコースティック・ギターのオープン・チューンのサウンドトラックに乗せて朗読された短編小説の形をとっており、コステロのこれまでの録音の中でもユニークなものとなっている。
本楽曲「フォノグラフィック・メモリー」は、これまでの “My Funny Valentine”、”Big Tears”、”Hoover Factory ” などの伝統を受け継いで、”B-Side “版としてのデジタル・リリースとなるが、日本盤にのみボーナス・トラックとして収録されることも決定している。
10月30日にリリースされる新作アルバム『ヘイ・クロックフェイス』は、ヘルシンキ、パリ、ニューヨークの3都市でレコーディングされ、ミックスはロサンゼルスのセバスチャン・クリスが担当している。
2020年2月にヘルシンキのスオメンリンナン・スタジオで、すでに先行リリースされている「ノー・フラッグ」「ヘティ・オハラ・コンフィデンシャル」、そして本日リリースの「ウィ・アー・オール・カワーズ・ナウ」をレコーディング・エンジニア Eetü Seppälä(イエトゥ・セッパラ)の下でソロ・レコーディングを行った後、コステロはすぐにパリに渡り、レ・ステュディオ・サンジェルマンで週末セッションを行った。
コステロは、「ヴォーカル・ブースから指示を得ながらスタジオのフロアで歌を歌った」と語っている。
「2日間で9曲を仕上げた。僕たちはほとんど話すことはなかった。ミュージシャンが演奏した曲のほとんどは、僕が歌っている曲に自然に反応したものだった。いつかパリでこんな風にレコーディングしたいと夢見ていたんだ」。
コステロが “Le Quintette Saint Germain ” (ル・クインテット・サン・ジェルマン)と名付けたアンサンブルが参加している。
コステロの長年の盟友、スティーヴ・ニ―ヴ(グランド・ピアノ、アップライト・ピアノ、オルガン、メロトロン、メロディカを演奏)が中心となり、この週末のためにミュージシャンを募集、Mickaél Gasche(ミカエル・ガシェ)(tp, flh, serpent)、Pierre-François ‘Titi’ Dufour(ピエール=フランソワ“ティティ”デュフール)(cello)、Ajuq(アジュ)(ds, perc, high harmony)、リード奏者のルノー=ガブリエル・ピオン(b-cl, Bb-cl, ts, b-fl, English-horn)の4人が加わり、演奏に様々な音色と色をもたらした。
このパリのセッションはフランソワ・ドラブリエールによって録音された。
ニューヨークのセッションは、コンポーザー/アレンジャー/トランペッターのマイケル・レオンハートがプロデュースを務め、ギタリストのビル・フリゼールとネルス・クラインもコラボレート、コステロが“エレクトリカル・ワイヤーを通じて”リリックとヴォーカルをその音楽に入れて完成させた。
「レコードのジャケットに “Helsinki-Paris-?????? “と書きたかったんだ。香水か広告代理店のようにね。”ロンドン”が第三の都市の可能性もあったけど、ロンドンは僕にとって永遠の街、また行くこともあるだろう。マイケルが絶妙なタイミングでニューヨークからこの音楽を送ってきてくれた。それは、ヘルシンキとパリのセッションの両方の要素と結びついていたので、これが加わり絵を完成させてくれたんだ」。
本作のエモーショナル、かつダイナミックな幅の広さに関して、コステロは 「このレコードをヴィヴィッドで生き生きとしたものにしたかったんだ、ラウドでギザギザしたプレイの曲もあれば、とても親密で美しい曲もある」。と語っている。
本作『ヘイ・クロックフェイス』は、エルヴィス・コステロ&ジ・インポスターズのグラミー賞受賞アルバム『ルック・ナウ』に続く、2年ぶりの“エルヴィス・コステロ&セバスチャン・クリス・プロダクション”となる。
また、公開となったイーモン・シンガー&アーロ・マクファーロウによる「ウィ・アー・オール・カワーズ・ナウ」のMVは、花とピストル、煙と鏡、墓碑とモニュメント、勇気と臆病、平和、愛と誤解のイメージなどをフィーチャーしている。
さらに、YouTube と Spotify では、“Songs That Influenced Elvis Costello”というコステロが影響を受けた楽曲のプレイリストが公開された。約300曲で構成されたプレイリストのラインナップはコステロならではの選曲!
YouTube “Songs That Influenced Elvis Costello”
Spotify “Songs That Influenced Elvis Costello”
アルバム リリース情報
Elvis Costello ”Hey Clockface”
エルヴィス・コステロ『ヘイ・クロックフェイス』
アルバム CD(SHM-CD )
2020年10月30日(金)リリース
UCCO-1224
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC
収録曲
M01. レヴォリューション #49/Revolution #49
M02. ノー・フラッグ / No Flag
M03. ゼイア・ノット・ラフィン・アット・ミー・ナウ / They’re Not Laughing At Me Now
M04. ニューズペーパー・ペイン / Newspaper Pane
M05. アイ・ドゥ(ズーラズ・ソング) / I Do (Zula’s Song)
M06. ウィ・アー・オール・カワーズ・・ナウ / We Are All Cowards Now
M07. ヘイ・クロックフェイス / ハウ・キャン・ユー・フェイス・ミー? / Hey Clockface / How Can You Face Me?
M08. ザ・ワールウィンド / The Whirlwind
M09. ヘティ・オハラ・コンフィデンシャル / Hetty O’Hara Confidential
M10. ザ・ラスト・コンフェッション・オブ・ヴィヴィアン・ウィップ / The Last Confession of Vivian Whip
M11. ホワット・イズ・イット・ザット・アイ・ニード・ザット・アイ・ドント・オールレディ・ハヴ? / What Is It That I Need That I Don’t Already Have?
M12. レディオ・イズ・エヴリシング / Radio Is Everything
M13. アイ・キャント・セイ・ハー・ネーム / I Can’t Say Her Name
M14. バイライン / Byline
M15.フォノグラフィック・メモリー /Phonographic Memory 日本盤ボーナス・トラック
配信リリース情報
Elvis Costello ”Phonographic Memory”
エルヴィス・コステロ「フォノグラフィック・メモリー」
Digital Single
2020年 8月28日(金) 配信リリース
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC
Elvis Costello / We Are All Cowards now
エルヴィス・コステロ「ウィ・アー・オール・カワーズ・ナウ」
Digital Single
2020年 8月14日(金) 配信リリース
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC
Elvis Costello / Hetty O’Hara Confidential
エルヴィス・コステロ「ヘティ・オハラ・コンフィデンシャル」
Digital Single
2020年 7月 10日(金) 配信リリース
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC
Elvis Costello / No Flag
エルヴィス・コステロ「ノー・フラッグ」
Digital Single
2020年 6月5日(金) 配信リリース
Concord Records / UNIVERSAL MUSIC