Lang Lang ラン・ラン
2020年4月には、レディー・ガガ が キュレートした「One World: Together At Home」で、レディー・ガガ、セリーヌ・ディオン、ジョン・レジェンド、アンドレア・ボチェッリと共演するなど、クラシックの枠に収まらない世界的活躍を続けているスーパースター・ピアニスト、ラン・ラン。
2020年9月4日に、ニュー・アルバム『バッハ:ゴルトベルク変奏曲』がリリースされる。アルバムから先行シングルとして、「アリア」の配信が7月10日よりスタート。同時にミュージックビデオも公開された。
ニュー・アルバムはヨハン・セバスティアン・バッハが鍵盤楽器のために書いた記念碑的作品「ゴルトベルク変奏曲」の録音。
1741年の後半に出版された「ゴルトベルク変奏曲」は、ピアノ芸術の中でも独自の地位を占める傑作。バロック鍵盤芸術の最高峰であり、鍵盤楽器奏者にとってのエヴェレストと形容されることもあるほどで、最高の技術と音楽性を要求される難曲だ。
ラン・ランは17歳の時、この曲を暗譜で、ピアニスト/指揮者のクリストフ・エッシェンバッハの前で演奏。これをきっかけに、彼はバッハ作品の解釈について、著名な音楽家たちの教えを仰ぐようになったという。
2020年3月、ラン・ランはライプツィヒの演奏会でこの変奏曲を演奏。ライプツィヒはバッハが30年近く創作活動をおこなった場所で、彼の墓も会場となった聖トーマス教会にある。そんなバッハゆかりの場所での演奏後間もなく、ラン・ランは、同楽曲をスタジオで録音。
アルバムのデラックス・エディションには、この2種類の録音が収録されている。このようにライブとスタジオの録音が1つのパッケージで同時にリリースされるのは、世界初の試み。
「あのリサイタルのときほど、バッハを身近に感じたことはなかった」とラン・ランが語るほど自然体のライブ盤の演奏と、集中し考え抜かれたスタジオ録音での演奏を1つのパッケージで楽しむことができる。
また、このアルバムのリリースを受け、8月8日 (土) 放送予定のテレビ朝日「題名のない音楽会」では、「ピアノ界のスーパースターが20年かけて挑んだ曲を聴く音楽会」と題して、ラン・ラン特集のオンエアが決定。
ニュー・アルバム「バッハ: ゴルトベルク変奏曲」からの演奏を含め、ラン・ランのパフォーマンスを楽しむことができる。
ラン・ラン コメント
これは鍵盤楽器のために書かれた作品の中でも、最も例外的な作品であり、創造力がみなぎっていると同時に、最高に多次元的です。全身全霊を傾けることを要求されると同時に、自分に何が欠けており、いまから何を学ぶべきかを、教えてくれます。私は今38歳です。年寄りではないですが、自分の音楽家としての成長のうえで、新たなステージに進むべき時がきたと、考えています。そこで《ゴルトベルク変奏曲》を通して新たな領域へ足を踏み入れ、このプロジェクトに完全に没入したのです。私が演奏家として目指しているのは、よりいっそう自己を認識し、聡明になると同時に、ほかの人たちに刺激を与え続けること。その目標は常に自分の中にありますが、今回のプロジェクトは、そんな私の歩みをさらに前へと進ませてくれました。
CD リリース情報
Lang Lang ”Lang Lang – Bach: Goldberg Variations,”
ラン・ラン 『バッハ:ゴルトベルク変奏曲』
CD アルバム
2020年9月4日発売
Deutsche Grammophon / UNIVERSAL MUSIC
【デラックス・エディション】
4枚組 限定盤(スタジオ録音+ライブ録音) UCCG-40110/3 ¥5,940 (税込)
【スタンダード】
2枚組(スタジオ録音) UCCG-1876/7 ¥3,520 (税込)
収録曲
DISC1
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV988
録音:2020年3月15-18日 ベルリン、イエス・キリスト教会
DISC2
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV988
録音:2020年3月15-18日 ベルリン、イエス・キリスト教会
DISC3
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV988
ライヴ録音:2020年3月5日 ライプツィヒ、聖トーマス教会
DISC4
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV988
ライヴ録音:2020年3月5日 ライプツィヒ、聖トーマス教会
ラン・ラン(Lang Lang) プロフィール
アルバムの売り上げは、世界各地ですでに数百万枚に達する。
クラシック・チャートでトップの座を確保していると同時に、音楽界全体の中でもメインストリームな存在。
2007年には、中国人アーティストとして初めてグラミー賞の最優秀器楽ソリスト部門にノミネート。タイム誌では、100人の最も影響力のある有名人の1人にも選ばれた。
この10年間のあいだにラン・ランは、音楽ファンはもとより、バラク・オバマ、ローマ教皇、エリザベス2世など、国家元首や高官のために演奏。世界各地の音楽ホールで満員の聴衆を集め、世界のトップ・オーケストラや指揮者と共演した。
2014年にはオデジャネイロで開催されたFIFAワールドカップのオープニング式典で演奏。テレビで10億人が視聴した。グラミー賞授賞式ではメタリカ、ファレル・ウィリアムズやジャズ界の伝説ハービー・ハンコックとともに演奏。2020年の「アイ・シング・ザ・ボディ・エレクトリック」の演奏は何百万人もの視聴者を楽しませた。
ラン・ランはワン・ワールド:トゥゲザー・アット・ホームにも参加。主要テレビ・ネットワークで放送され、何十億人もの視聴者が複数のグローバル・プラット・フォームでオンライン・ストリーミングを見たとされる。
音楽界におけるラン・ランの活動は、ラン・ラン・インターナショナル・ミュージック・ファウンデーションとキー・オブ・インスピレーションなどの教育プログラムを通じて、慈善事業への取り組みに反映されている。
2013年に国連事務総長から、世界の教育問題にかかわる平和特使に任命された彼は、4千万人の子どもたちにピアノを習う機会をあたえ、すぐれた教育プログラムを開発した。そしてみずからも中国の深圳にラン・ラン・ミュージック・ワールドを、杭州にラン・ラン・アート・ワールドを開設した。
2019年にリリースされた『ピアノ・ブック』は、クラシック分野では世界のベスト・セラー・アルバムとなった。いくつもの国でクラシック・チャートの1位を独占すると同時に、1億7千万ストリーミングを超え彼の最大のストリーミング・デビューとなった。世界各地のソーシャルメディアでは、2000万人のフォロワーを獲得している。
ラン・ランの行動は、「音楽は人生をより良いものにする、音楽は癒しとなり、絆となり、刺激をあたえ、私たちをより善い人間にする」という、信念に裏打ちされている。《ゴルトドベルク変奏曲》は、彼の最新アルバムであり、バッハのすばらしい世界へ、新しい世代のファンを誘うに違いない。