辰巳ゆうと、スペシャル ロング インタビュー!「もっと演歌を身近に感じてもらえるような活動を…」デビュー6年目 6作目となる最新シングル『心機一転』が 2023年1月4日 発売! メジャー調の王道演歌! オリコン 週間演歌・歌謡シングルランキング 9度目の第1位獲得! 読者プレゼントあり!

 

 

インタビューの最後に、読者プレゼントあり!

 

Tatsumi Yuto

 

辰巳ゆうと

 

6th Single 心機一転

 

 

 

★ 現役大学生 演歌歌手としてデビューして6年目!
★ そのビジュアルに負けない、抜群の歌唱力!
★ 6作目の最新シングルは、メジャー調の王道演歌!
★ オリコン 週間演歌・歌謡シングルランキング 9度目の第1位獲得!
★「もっと演歌を身近に感じてもらえるような活動を…」

 

 

 

 

 

辰巳ゆうと - 「心機一転」 Music Video (Short Ver.)

 

 

 

「心機一転」歌詞を見る

 

 

 

 

 

 

 

■ リリース 情報

 

 

 

 

辰巳ゆうと 「心機一転」【Aタイプ】
シングル CD / Digital
2023年 1月4日発売
VICL-37660
¥1,350
Victor Entertainment

<収録曲>
1 心機一転 (作詞:久仁京介、作曲:宮下健治、編曲:石倉重信)
2 一本道だよ人生は (作詞:久仁京介、作曲:岡 千秋、編曲:石倉重信)
3 心機一転 (オリジナル・カラオケ)
4 一本道だよ人生は (オリジナル・カラオケ)

 

Aタイプ 各配信サイト

 

 

 

 

辰巳ゆうと 「心機一転」【Bタイプ】
シングル CD / Digital
2023年 1月4日発売
VICL-37661
¥1,350
Victor Entertainment

<収録曲>
1 心機一転 (作詞:久仁京介、作曲:宮下健治、編曲:石倉重信)
2 大阪夢あかり (作詞:保岡直樹、作曲:影山時則、編曲:松井タツオ)
3 心機一転 (オリジナル・カラオケ)
4 大阪夢あかり (オリジナル・カラオケ)

 

Bタイプ 各配信サイト

 

 

 

 

辰巳ゆうと 「心機一転」【Cタイプ】
シングル CD / Digital
2023年 1月4日発売
VICL-37662
¥1,350
Victor Entertainment

<収録曲>
1 心機一転 (作詞:久仁京介、作曲:宮下健治、編曲:石倉重信)
2 燕(つばめ)(作詞:いのうえ佳世、作曲:影山時則、編曲:中島慶久)
3 心機一転 (オリジナル・カラオケ)
4 燕(つばめ) (オリジナル・カラオケ)

 

Cタイプ 各配信サイト

 

 

 

辰巳ゆうと ビクターエンタテインメント

 

 

 

辰巳ゆうと オフィシャルサイト

 

辰巳ゆうと YouTube

 

辰巳ゆうと 歌詞一覧

 

 

 

 

 

 

 

■ ラジオ レギュラー番組

 

 

 

東海ラジオ   「辰巳ゆうとの YOU とピア~あなたと一緒~」 毎週 日曜日 3:00~3:15
OBC ラジオ  「辰巳ゆうと ここでゆうとこ」 毎週 火曜日 21:30~22:00
TBS ラジオ   「Music Palette」 毎週 日曜日 4:00~6:00 ※月イチ コーナーレギュラー
USEN 音楽放送 「C-42 元気はつらつ歌謡曲 浪花人情劇場」 毎日放送。2週に1回 更新

 

 

 

 

 

 

 

■ 公演情報

 

 

 

「辰巳ゆうと 一座 特別公演」 爆笑喜劇と歌謡ショーの豪華2本立て!

2023年 1月13日(金)開演 18:30 千葉県/君津市民文化ホール 全席指定 ¥6,000
2023年 1月15日(日) 開演 15:00 千葉県/東金文化会館 全席指定 ¥6,000
2023年 1月21日(土) 開演 15:00 岐阜県/長良川国際会議場メインホールB 全席指定 ¥6,000
2023年 1月22日(日) 開演 15:00 愛知県/アイプラザ豊橋 S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 1月24日(火) 開演 18:30 愛知県/刈谷市総合文化センター 大ホール S席 ¥6,000 A席 ¥5,500

2023年 1月26日(木) 開演 18:30 福岡県/久留米シティプラザ ザ・グランドホール S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 1月27日(金) 開演 18:30 福岡県/大牟田文化会館 S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 1月28日(土) 開演 19:00 熊本県/市民会館シアーズホーム 夢ホール S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 2月02日(木) 開演 18:30 愛知県/岡崎市民会館 あおいホール S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 2月03日(金) 開演 15:00 愛知県/日本特殊陶業市民会館フォレストホール S席 ¥6,000 A席 ¥5,500
2023年 2月05日(日) 開演 15:00 愛知県/一宮市民会館 S席 ¥6,000 A席 ¥5,500

 

公演公式サイト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 辰巳ゆうと スペシャル ロング インタビュー!

 

 

 

 

 

 

 2018年1月17日、シングル『下町純情』で、「現役大学生 演歌歌手」として20歳の時にデビューし、今年、2023年で 6年目を迎えた 辰巳ゆうと。
 
 デビューの時は衝撃的だった。ハタチの大学2年生で、ジャニーズにいてもおかしくないビジュアルなのに、歌うのは本格演歌。そして、そのビジュアルに負けない抜群の歌唱力。しかも、さわやかな好青年で嫌味がない。その存在は、新しい時代が来たことを感じさせた。
 
 声の良さはもちろんのこと、若々しく、気持ちのいいくらい思い切り良く、素直で伸びやかな歌声、さわやかな歌唱は、聴いていて心地よい。しかも、正統派演歌はもちろんのこと、ロック調の昭和歌謡曲やポップスなども、なんでも実にうまく歌いこなす器用さも持つ。
 
 地元、大阪府藤井寺市での幼少の頃から、祖父に連れられて行ったカラオケ喫茶で聴いた演歌が好きになり、保育園の頃には、氷川きよしに憧れ演歌歌手になりたいと思っていた。中学生の時に応募した、憧れの氷川きよしが所属する事務所が主催するカラオケ大会で優勝したことで、高校の頃からレッスンに通い、大学生になって上京してからは、その現在の所属事務所の手伝いをしながらレッスンを重ねた。
 
 弱冠二十歳でデビューした辰巳ゆうとにとって、デビュー前に、事務所の勧めで経験した「演歌のストリートライブ」がとても大切な経験だったと言う。東京の赤羽や錦糸町など、繁華街の駅前で歌うなどということは、相当な勇気が必要だっただろう。しかも、そんなところで若者が歌う演歌など、最初は誰も聴いてくれなかったが、それでも続けた。根性がある。そして、学んだことは大きかった。「それがなかったら、たぶん、今の自分はない」とまで言う。
 
 デビューして 6年目となる今年、6作目となる最新シングル『心機一転』が、2023年1月4日に、A/B/C の 3タイプで発売となった。新曲『心機一転』は、メジャー調、ミディアムテンポの王道演歌。
 
 A/B/C それぞれのカップリングには、『一本道だよ人生は』『大阪夢あかり』『燕』(つばめ)と、全くタイプは違うが、それぞれ王道演歌が収録されていて、辰巳ゆうとの歌声の魅力を楽しめる。
 
 そして、発売初週の「オリコン 週間 演歌・歌謡シングルランキング」(1月16日付)で、早くも第1位を獲得し、2019年にリリースされたセカンドシングル『おとこの純情』から 5作連続での首位獲得。さらに、同じく 1月16日付、J-POP等を含めた 総合ランキング「オリコン 週間 シングルランキング」でも第6位を獲得し、セカンドシングル『おとこの純情』から 5作連続での TOP10入りを果たすなど、注目度の高さを証明している。
 
 これまでの演歌のイメージに捉われず、もっと、多くの人が演歌を身近に感じてもらえるように、先輩歌手たちがやってこなかったようなことにも挑戦していきたいと話す辰巳ゆうとの今後の活躍が楽しみだ。
 
 明るく素直で、その見た目通りの好青年。スタッフや家族、友人など、まわりへの感謝の気持ちも忘れない。いい意味での「人たらし」な部分も持っていて、生まれながらのスターとは、まさに、こういう人だろう。ファンも、ビジュアルや歌唱はもちろん、そんな人柄にも惹かれていくのだろう。

 

 

 

<もくじ>

1 新曲『心機一転』は、原点の王道演歌
  〜「気持ちよく歌わせてもらってる作品です…」〜

2 歌録りのスタジオで変更されたメロディ
  〜「先生は大事だと思うんですけど…」〜

3 それぞれ違った魅力のカップリング曲
  〜「令和の演歌ってこういう曲なのかな…」〜


4 演歌との出会いは幼い頃、憧れは氷川きよし
  〜「みんな演歌を聴いてるものだと思ってて…」〜

5 中学1年の時「ティーンズカラオケ大会」で優勝
  〜「デビューのお約束とかは全くなくて…」〜

6 大学2年ではじめた演歌のストリートライブ
  〜「最初、めちゃめちゃ怖かったですね…」〜


7 大学2年の1月、20歳で歌手デビュー
  〜「家族を喜ばせられたことが、嬉しかったですね…」〜

8 歌手デビューして 6年目
  〜「音楽の幅は広げていきたいなとは思ってますね…」〜

9 今後、やっていきたいこと
  〜「もっと演歌を身近に感じてもらえるような活動を…」〜

 

 

 

 

1 新曲『心機一転』は、原点の王道演歌 〜「気持ちよく歌わせてもらってる作品です…」〜
 
ーー 2023年1月4日に発売となった、辰巳ゆうと 6年目、6作目となる最新シングル『心機一転』(作詞:久仁京介、作曲:宮下健治、編曲:石倉重信)は、メジャー調、ミディアムテンポの軽快な王道演歌。デビュー曲『下町純情』(作詞:久仁京介、作曲:徳久広司)と、2作目『おとこの純情』(作詞:久仁京介、作曲:徳久広司)は王道演歌だったが、3作目と4作目の『センチメンタル・ハート』『誘われてエデン』(いずれも、作詞:咲島レイ、作曲:YORI)は、アップテンポの歌謡曲調。そして、前作、5作目の『雪月花』(作詞:原文彦、作曲:岡千秋)は、原点回帰、マイナー調のどっしりした王道演歌だった。
 
辰巳: そうですね〜、『雪月花』もある意味コテコテですけど、こういうメジャー調のコテコテの演歌って、実は、これまでありそうでなかったので、すごい嬉しかったですし、カラオケとかでも皆さんに歌っていただけそうな曲だなっていうのが 第1印象でしたね。
 
ーー 『心機一転』のような王道演歌は、辰巳ゆうとのオリジナル曲としてはこれまであまりなかった。素直で、気持ちのいいくらい思い切りのいい歌唱で、辰巳ゆうとのさわやかな歌唱が印象的だ。小さいころから、氷川きよしに憧れていたこともあり、こういう曲調も歌ってみたかったようだ。
 
辰巳: ありました。ちっちゃいときから演歌が好きな分、やっぱり何か慣れ親しんでるメロディというか、なんか「こう来て、こういう展開があって……」っていう典型的な演歌のテンプレ(テンプレート)にハマってる1曲だったので、すごく嬉しかったです。
 
辰巳: もちろん、『雪月花』みたいな、いい意味で期待を裏切るような曲も大好きなんですけど、でも、『雪月花』の次の曲だからこそ、逆に本当に皆さんの望み通りに進んでいくような曲っていうのも歌ってみたかったので……。しかも、5年ていうタイミングが終わって、この 6年目っていうタイミングでもらえたのも、なんかすごく嬉しい気分のひとつかなと思いますね。
 
ーー 各コーラスの歌い出し「♪雪に叩かれ」「♪身には 菰(こも)着て」「♪義理でせまれば」の部分は、どこか、氷川きよしの歌声にも似ている。
 
辰巳: あ、ホントですか? でも、僕、いつもは、「この曲を、たとえば違う歌手の方が歌ったらどうやって歌うのかな?」って想像して歌ったりするんですけど……。たとえば、『望郷』という曲だったら、「三山(ひろし)さんが歌うとどういう曲になるんだろう?」とか、なんか、その曲の世界観にイメージがつく人をイメージして……。僕は、『心機一転』を初めて聴いたときに、氷川(きよし)先輩にありそうな曲だって感じがして、「氷川先輩が歌ったらどんな感じだろう?」っていうのは想像しましたね。
 
辰巳: あと、やっぱり、氷川(きよし)先輩は、ちっちゃいときから好きなのもあって、多分、何かそういったところが、いたるところに出るのかもしれないですね……。あ、でも、僕、1行目を 一番 意識してるというか……、氷川(きよし)先輩の『一剣』の「♪か〜わ〜の〜 みなも〜に〜」と、なんか似てるじゃないですか。なんかすごい「『一剣』感」が強いというか、そういうイメージがあります。
 
辰巳: だから、やっぱ、そういうところは意識したり、「こうやって歌うと、こう聴こえるのか」みたいなところとか、そういう意味では、すごく参考にさせていただいたところはあります。
 
辰巳: 無意識に、氷川(きよし)先輩っぽくなったりとかっていうのもある中で、でも、なんかこの曲は、本当に……、今までは、ちょっと意識してコブシを減らしてみたりとか、何か工夫しながら歌い方を変えてたんですけど、今回は、そういった意味では、本当に自分が歌いたいように、気持ちよく歌わせてもらってる作品です。
 
ーー しかし、決して、氷川きよしのモノマネになっているわけではない。辰巳ゆうとの歌声の良さ、魅力がよく出ている曲になっている。たとえば、サビの「♪心機一転 や〜るぞと 決めた〜」のスパーンと張ったところなどの歌声は、余計なチカラが入っていないから、聴いていて心地いい。
 
辰巳: ありがとうございます。とにかく、歌ってて楽しかったので、レコーディングもスムースにいきましたし、なんか、歌えば歌うほど、歌の世界観が自分の中で広がっていったので楽しかったですね。
 
ーー その楽しい感じが出てるのかもしれない。
 
辰巳: そうかもしれないですね〜。

 

 

2 歌録りのスタジオで変更されたメロディ 〜「先生は大事だと思うんですけど…」〜
 
ーー 素直な発声で、歌声の響きが明るいから、たとえば、3コーラス目の「人にやさしく 己(おのれ)にきつく」「そうさ理不尽 涙もあるが 仰ぐ空には 夢もある」など、歌詞がよく伝わってくる。とくに、Aメロは、語るように歌われている。
 
辰巳: ありがとうございます。なんか、歌ってるうちに、自分の中にだんだん浸透してくる1曲というか、そういった意味では、どなたの心にもす〜っと入ってくれる 1曲なのかなって、歌いながら感じましたね。
 
ーー レコーディングでは、いろいろと試行錯誤もあったようだ。
 
辰巳: そうですね、やっぱり「♪やるぞと決めた」「♪さだめも変えて」とか張るところとか、自分が歌ってるのを聴くと、自分が頭の中で描いてる理想像と、最初は結構かけ離れてたりとかしてたんですけど、1回 1回、歌ったのを聴いて、「ああしてみようかな」「こうしてみようかな」っていう、なんとなく自分の中で試行錯誤していってやっていたのもあります。
 
ーー たとえば、ディレクターや、作曲の宮下健治に言われるのではなく、自身の中にちゃんとイメージがあって、実際に歌ってみたものを聴いた時にギャップがあったから、自ら修正していったということだ。
 
辰巳: そうですね。あと、『心機一転』のレコーディングのときに、宮下(健治)先生が「こういう歌い方してくれるんだったら、もっとこういうメロディーの方がいいよね」って、メロディが変わったんですよ、その場で……。「ここは、多分、辰巳ゆうとは、もうちょっとこういうふうに歌った方が、『心機一転』感が出るんだろうな」っていうのを、歌を聴いてくださったときに感じてくださって、メロディを変えてくださったんです。
 
辰巳: だから、最初は、もうちょっと違うメロディで、そこから先生がいろいろ考えてくださって、今のメロディになったので、そういうのは、自分もレコーディングさせていただく中では、初めての経験でした。最初は、もっと落ち着いた感じだったんですけど、やっぱ、サビの「♪や〜るぞと 決めた〜」に向かっていきやすいメロディになりましたし、そうですね……、結構、大幅に変わりましたね。
 
ーー 作曲した宮下健治も、レコーディングの時に実際に辰巳ゆうとが歌ったのを聴いて、イメージが広がり、より辰巳ゆうとの魅力が出るように、その場で修正していったということだ。
 
辰巳: そうですね、自分仕様にわざわざ変えてくださって……。やっぱ、先生が最初に作られたメロディも、先生は大事だと思うんですけど、そうやって、メロディごと変えてくださる先生って、なかなかいらしゃらないんじゃないかなって思うので、それは、ビックリもありましたけど、嬉しかったですね。
 
ーー 結果、辰巳ゆうとの魅力が最大限に出た仕上がりとなった。
 
辰巳: そうですね、レコーディングのときに出せる全ては出せたかなっていう感じで……。でも、こっからまた、いろんなとこで歌わせていただいたりする中で、もっと良くなればって思いますね。
 
辰巳: すでに、ちょこちょこと歌わせていただいてるんですけど、やっぱり、それだけでも、何か皆さんの反応を見るだけでも、それが自分の中での力になったりとか、「ここは、もうちょっとゆったり静かに歌って、サビのところでもっと張ろう」とかレコーディングのときに思い浮かばなかったこととか、なんかいろんなアイディアも出てくるので、1回 1回、その場で感じたいろんなことを、自分の中で表現しながらやっていく中で、1日 1日 大きくなって、「また年末に歌う頃にはどうなってんのかな?」って、自分の中でもワクワクする1曲ですね。

 

 

3 それぞれ違った魅力のカップリング曲 〜「令和の演歌ってこういう曲なのかな…」〜
 
ーー 最新シングル『心機一転』は、ジャケットとカップリング曲が違う A/B/C の 全3タイプで発売された。カップリングの 3曲も、今回、いずれも王道演歌ではあるが、それぞれ、全く違ったタイプの曲になっている。
 
ーー 「Aタイプ」のカップリングとして収録されている『一本道だよ人生は』(作詞:久仁京介、作曲:岡千秋、編曲:石倉重信)は、メジャー調、アップテンポの王道演歌。どこか、美空ひばりの『人生一路』や、天道よしみが歌っているような雰囲気のある、ノリが良く心地よい曲。
 
辰巳: そうですね。『心機一転』とはまた違ったタイプで元気が出る曲と言うか、笑顔になれる曲なので、こういった曲をいただけたのもすごい嬉しかったですね。
 
辰巳: 実は、これも、新曲候補の中にあった曲なんです。僕自身も、このぐらいアップテンポで、皆さんに手拍子してもらいながら聴いてもらえるような曲ってなかったので、この曲を最初に聞いたときに、「この曲は、A面 B面 関係なく、絶対にどこかで形にして出せたらいいな」と思った曲です。
 
辰巳: なんかすごく、歌ってても元気が出るし、それこそ、皆さんと一緒にコンサートで盛り上がれる曲だと思うので、そういった意味では、本当にいろんな意味で、長いお付き合いになる1曲なんじゃないかなっていうのはすごく思ったので、今回、この Aタイプのカップリング曲で収録させてもらいました。
 
ーー たしかに、リード曲でもおかしくないような曲だ。そして、「Bタイプ」のカップリングとして収録されている、辰巳ゆうとの地元 大阪を舞台にした『大阪夢あかり』(作詞:保岡直樹、作曲:影山時則、編曲:松井タツオ)は、メジャー調、3連のミディアムテンポの曲。毎コーラス、最後の「♪おおさ〜か 夢あ〜かり〜」の力強い歌声が耳に残る。3コーラス目の歌詞「やる気 負けん気 心意気」も印象的だ。
 
辰巳: そうですね、今までは、地元の大阪の曲でも、「なにわのなんちゃら」とか、「なにわ」っていうタイトルの曲ばっかりだったんですけど、今回、初めて現代の大阪を舞台にした1曲で……(笑)。やっぱり、自分自身も、この歌詞に出てくる「ミナミ」とか「とんぼり(道頓堀)」とか、自分が学生のときよく遊びに行ったりもしてたので、そういう景色を思い浮かべたりとか、当時の思い出だったりとか、自分も振り返らせられる 1曲でもあるので、ぜひ、皆さんにも、これはやっぱり、大阪の夜の街を歩きながら聴いていただきたい曲だなっていうのもあります。
 
辰巳: それこそ、いつか(大阪 戎橋の)グリコの(ネオンの)前とかで歌わせてもらえる日が来れば、すごくいいな〜と思いながら……(笑)。そういった意味では、地元の方にも、新しいご当地ソングとして歌っていただいたり、聴いてもらいたい 1曲ですね。
 
ーー そして、「Cタイプ」のカップリングとして収録されている『燕 (つばめ) 』(作詞:いのうえ佳世、作曲:影山時則、編曲:中島慶久)は、どこか北島三郎の『北の漁場』を思い起こさせるような、マイナー調、アップテンポの力強い曲。「♪越えた海原 虹いくつ〜」のところの張った声が心地よい。
 
辰巳: これは、本当に、めちゃめちゃかっこいいアレンジだなという印象がすごく強くて。最初、(作曲の)影山時則 先生のデモを聴いたときは、影山先生はギターで渋い声で歌われているので、すごい「The 男」みたいな曲だな〜と思ったんですけど、アレンジができてからまた聴かせてもらうと全然変わっていて、現代的で、ちょっとロック調の、なんかある意味「新しい演歌」なのかな〜っていう……。
 
辰巳: 今まで、どっちかというと、『大阪夢あかり』とか『心機一転』とか、やっぱ昭和から受け継がれてきたものを何か感じるんですけど、この『燕 (つばめ) 』は、すごく奇抜な、ある意味「令和の演歌ってこういう曲なのかな……」って、最初、聴いたとき感じた1曲ですね。
 
辰巳: 結構、ファンの皆さんの反応を見てても、『心機一転』より『燕 (つばめ) 』の方が、皆さん気に入ってくださってるのかな〜って感じもあるので、そういった意味では、こういうかっこいい曲も、何か新しい感覚の演歌を味わってもらえる曲なんじゃないかな〜と思います。
 
ーー 3曲、それぞれ、辰巳ゆうとの違った魅力が出ていて、それぞれに、いろんな辰巳ゆうとを楽しめるようになっている。
 
辰巳: そうですね〜。

 

 

4 演歌との出会いは幼少の頃、憧れは氷川きよし 〜「みんな演歌を聴いてるものだと思ってて…」〜
 
ーー 大阪府の藤井寺市で生まれた 辰巳ゆうと は、祖父母に連れられ、よくカラオケ喫茶に行っていた。
 
辰巳: そうですね、僕は、すごい「じいちゃん子」で、じいちゃんちが、もう歩いて10分くらいで行けるとこなんですけど、よく土日になると泊まりに行ったりとか……。だから、もう本当に実家にいるよりも、じいちゃんばあちゃんちにいる時間の方が、自分ひとりだけ長かった感じで……。そのときから、すごいおじいちゃんが大好きで、じいちゃんが喜んでくれたりするのが嬉しくて、カラオケ喫茶にも「一緒に行く」って言って行ってましたね。
 
ーー 3歳ぐらいの頃には、自分もマイクを持って歌っていた。
 
辰巳: そうです。そんなちゃんとは覚えてないんですけど、でも、3歳のころ、初めて三橋美智也さんの『哀愁列車』を教えてもらって歌ってましたね。
 
ーー カラオケ喫茶で聴いた演歌が、どんどん好きになっていった。
 
辰巳: そうです。やっぱ、そういうときからすごい演歌に触れる機会が多かったので……。しかも、3歳ぐらいのときに、氷川(きよし)先輩がデビューされて、「すごいかっこいいお兄ちゃんだな〜」と思って……。
 
辰巳: 僕も、ちゃんとは覚えてないですけど、でも、すごいちっちゃいときから大好きで、それこそ、氷川(きよし)先輩の曲もたくさん歌ってましたし、保育園の七夕の短冊とかにも「氷川きよしみたいな歌手になる!」とか書いてて、それくらい、やっぱすごい大好きでした。
 
ーー なんと、物心がついた保育園の頃から、歌手になりたいと思っていたようだ。
 
辰巳: そうですね。なので、そのころから、氷川(きよし)先輩は大好きでしたね。氷川(きよし)先輩の曲で最初に何を歌ったのかはちゃんと覚えてないんですけど……、たとえば『純子の港町』とか、結構、初期の頃の……、『箱根八里の半次郎』もそうですし、『大井追っかけ音次郎』もそうですけど、もう本当にデビューされたころから……、大好きでした。
 
ーー 氷川きよしのどこが良かったのだろう?
 
辰巳: そうですね〜、ちっちゃいながらも……、いろんな演歌の映像見てても、やっぱある程度お年をめされてる方が多い中で、氷川(きよし)先輩は、自分の中では「お兄ちゃん」みたいな感じで、より親近感じゃないですけど、そういうのがあったんだと思いますね。
 
ーー その後、小学校に入っても、演歌好きは変わらなかった。
 
辰巳: だから、僕、ちっちゃいころから演歌に触れすぎてて、小学校に上がるまで、みんな演歌を聴いてるものだと思ってて……(笑)。で、三橋美智也さんの『哀愁列車』の話をしたときに、誰にも何の共感も得られず……(笑)。で、その時に初めて、「あ〜、みんなは演歌を聴いてないんや」っていうことを知って……(笑)。
 
辰巳: でも、やっぱ、学校の話題にもついていかないといけないんで、土曜日と日曜日とか 学校がない日は演歌を聴いて、平日とかは、学校で流行ってる音楽とか……、僕だと「ORANGE_RANGE」さんとか、そういう普通のポップスばっか聴いてましたね。あと、小学生のころは、「GReeeeN」さんとか……、あと誰やろな……、それこそ「嵐(ARASHI)」さんとか……、あと、その当時のドラマの主題歌であったりとか、そういう流行りの音楽というか、そういうのも好きでしたね。

 

 

5 中学1年の時「ティーンズカラオケ大会」で優勝 〜「デビューのお約束とかは全くなくて…」〜
 
ーー 中学生になると野球部に入った。
 
辰巳: はい、野球やりたかったですね。もともと(小学生の時に)少年野球もやりたかったんですけど、でも、やっぱカラオケもあるし、レッスンにも行かないといけないとか、なかなか両立が難しくて、できなかったんですけど……、ただ、歌と同じぐらい、今もそうですけど、野球は好きですね。
 
ーー そして、中学1年生の時に、憧れの氷川きよしが所属し、現在の辰巳ゆうとの所属事務所でもある「長良プロダクション」が主催する「ティーンズカラオケ大会」に出場し、優勝した。
 
辰巳: 実は、その前に、氷川(きよし)先輩の「HK のど自慢」っていうカラオケ大会があって、最初、そこに応募したんです。そしたら、一次審査みたいなのに合格して、東京でその大会があったんですけど、それに出たときに、たまたま氷川(きよし)先輩のファンのおばあちゃんがそこに一緒に出場されてて、多分、僕の歌を聴いてくださったみたいで、「今度、こういうティーンズカラオケ大会っていうカラオケ大会があるんやけど、これも出たらいいやん」みたいな感じで言ってくださって、そのときに、初めて、その「ティーンズカラオケ大会」の存在を知って……。それで、自宅に戻って、母と「どうする〜?」って……、「テープ審査出すだけならタダやし、出すだけ出し〜」ぐらいの感覚で最初は応募したら通って、それで決勝に行かせてもらったんです。
 
ーー そうして応募した「ティーンズカラオケ大会」の決勝大会は、東京で行われた。
 
辰巳: その時は、氷川(きよし)先輩の『三味線旅がらす』を歌いました……(笑)。
 
ーー その「ティーンズカラオケ大会」で優勝したことによって、主催していた「長良プロダクション」から声がかかり、高校生になると、レッスンにも通うようになった。
 
辰巳: そうですね、最初、中学生時代は、部活があったりとか、声変わりもあったので、地元のカラオケ教室に通いながらって感じだったんですけど、高校に上がると同時に「本格的に東京に月に1回来てレッスンを受けませんか?」って言われて、高校3年間は、ずっと月に 1回 東京に来て、レッスン受けてました。
 
辰巳: やっぱり、高校生だと、洋服とかもすごい好きだったので、レッスンで東京に行く時は「買い物に行ける!」っていう……(笑)。やっぱ「大阪にはないけど東京にはある」っていう店がその時すごい多くて、だから、レッスンに行って、レッスン終わったら洋服買いに行くとか、原宿に行くとか……。レッスンも楽しみだし、そういうのもあって、東京行くのが、毎回、結構、楽しみではありましたね。
 
辰巳: でも、そのころは、デビューのお約束とかは全くなくて、単なるレッスン生って感じで、「まだどうなるかわからないけど、でもレッスンを受けて、成長を見て」っていうか……、とにかく、その時は全く何も決まってなかったですね。
 
ーー 高校生のころも、もちろん、演歌が好きだったが、まわりの友達と同じように、そのころ流行っていた音楽も聴いていた。
 
辰巳: ああ、そうですね〜。でも、だいたい、友達とカラオケに行っても、僕は演歌は歌わなかったですね。高校の時は、どんなのが流行ってたのかな……、あれ〜なんやろ……、あっ、「BIGBANG」(ビッグバン)とか流行ってましたね。いろんな音楽聴いてましたね……、絢香さんとかもそうですし、それなりに、その当時に流行ってた音楽ばっかり聴いてましたね。
 
ーー 高校卒業後は、東京の大学への進学を考えた。
 
辰巳: 大学進学は「親との約束」というか、やっぱり、(歌手を目指して)上京するけど大学は 4年間行ってほしいっていう……。でも、自分自身も、高校出てすぐにお仕事というよりかは、大学進学したかったので、それで、事務所の皆さんも「全然、大丈夫だよ」って言ってくださったので、大学に行きながらデビューに向けてというか、何かできればなと思っていたので。
 
ーー そうして、上京し、歌手デビューを目指しながら、大学に通うことになった。
 
辰巳: 大学は英語学科に行きました。英語は、もともと好きだったので、しゃべれるようになるかな〜と思って……。でも、全然、しゃべれるようにはならず、4年間が終わったっていう……(笑)。
 
ーー そうは言うが、デビュー後、2019年4月、大学4年生の時には、明治大学 国際日本学部から依頼され、「クリエーター・ビジネス論」の特別講義をおこなっている。

 

 

6 大学2年ではじめた演歌のストリートライブ 〜「最初、めちゃめちゃ怖かったですね…」〜
 
ーー 上京し、大学に入学してからは、レッスンを受けるとともに、事務所の手伝いもしていた。
 
辰巳: そうですね、先輩方のファンクラブの会報を詰めたりとか、ずっとしてましたね。大学終わって、事務所に行って……。よく僕は、水森(かおり)先輩のファンクラブの会報を詰めてました。
 
ーー 大学2年生になると、事務所の勧めで、赤羽・錦糸町・大塚・巣鴨などの下町を中心に「演歌のストリートライブ」をやるようになった。
 
辰巳: そうですね、(上京して)最初の1年目は、レッスンを重ねていく中で、自分自身、一応上京してきたはいいけど、(歌手デビューのために)何をすればいいかもわからないし、「とりあえず、ファンクラブの会報詰めてるな〜」みたいな感じだったんですけど……(笑)。それで、スタッフさんから、たとえば、修行の一環としてじゃないですけど「ストリートライブやってみたら?」というアドバイスをいただいて、「あっ、じゃあ!」みたいな感じで……。
 
辰巳: 自分自身、どうなるかわからなかったですけど、でも、なんとなく「このままずっとファンクラブの会報詰めるだけで終わるのも、東京に来た意味がないな」っていうのもあったので、「やってみます!」って感じで始まりましたね。
 
ーー 赤羽や錦糸町などの繁華街の駅前で歌うなどということは、相当な勇気が必要だっただろう。
 
辰巳: いや〜、最初、めちゃめちゃ怖かったですね。もしかしたら、誰かに声かけられるかもしれないし……。まず、普通に公の場所で歌うっていうのも、今までずっとカラオケ喫茶で歌ってて聴いてくれる人がいてっていうそういう環境があった中、やっぱ、いきなり外に出て歌えって言われても、なかなか最初は緊張と不安で声が出なかったりとか……。最初の 2〜3ヶ月は、本当に誰にも立ち止まって聴いてもらえないっていう時間ばっかりでしたね。
 
ーー 若者が駅前で演歌を歌っていても、そうそう足を止めて聴いてもらえるものではない。最初は、相当つらかっただろうと思う。そんな日々が 2〜3ヶ月も続いたが、しかし、それでもやめなかった。
 
辰巳: やっぱ、最初は、なんか自分の不甲斐なさを痛感したというか……。今までは、聴いてもらえる環境だったんで、ちやほやされて育った中、こうやって一歩外に出てみれば、こんなにも厳しい現実というか、「やっぱそんな甘くないんだな……」っていうのも感じましたし、すごい悲しいというか……。でも、自分も恥ずかしいし……って思ってる中で、赤羽で歌わせてもらったときに、初めて、おひとりの方が立ち止まって、自分の歌を聴いてくださったときに、すごい嬉しくて……。
 
辰巳: それまで、すごいマイナスに走ってたのが、そのおひとりが立ち止まって聴いてくださったので、何か希望が見えたというか、「やっぱ、もっと頑張ろう」って思いが強くなりましたね。もし、あの方がいらっしゃらなかったら、本当に、もうそのまま「大阪に帰ります」ってなってたかもしれないですし……。
 
辰巳: そのころも、『哀愁列車』(三橋美智也)とか、『赤いランプの終列車』(春日八郎)とか、そういうナツメロを歌ってたんですけど、いろいろやっていく中で、「どうやったら立ち止まって聴いてくれるんだろう?」って考えて、通りすがりの方の目を見て歌うと、やっぱり自然と……何て言うんすかね、歌と、そして何か体から目には見えないものが出て、それで立ち止まって聴いてくださったりとか……。
 
辰巳: 結構、おひとり おひとりの目を見ながら歌うと、すぐサーッって通り過ぎるだけじゃなく、足を止めて聴いてくださる方が多いなっていう、そういう感覚があったんです。今でも、ステージに立つときに意識してることではあるんですけど……。だから、(ストリートライブから)学ぶものはめちゃめちゃ多かったですね。
 
辰巳: そういった意味では、今、会場にお越しくださる方のありがたみとかは、他の方よりも、やっぱ感じるところはあるんじゃないかなっていうのは思いますね。

 

 

7 大学2年の1月、20歳で歌手デビュー 〜「家族を喜ばせられたことが、嬉しかったですね…」〜
 
ーー その後、大学2年生の1月、20歳の時、2018年1月17日に、デビューシングル『下町純情』で、「現役大学生演歌歌手」としてデビューすることになるが、デビューを知らされたのは、直前だったと言う。
 
辰巳: 多分、デビューする 2〜3ヶ月前とかだったと思います。全然、知らなくて……、ある日、会社に呼ばれて、社長とかいろんな方がいらっしゃる中で、社長が何かボソッと「そういえば、デビュー決まったから」ぐらいの感じで言われちゃって……(笑)。
 
辰巳: 僕は、「えっ?」みたいな感じで、最初は、全然、実感が湧かなくて、で、帰り道に歩きながら「デビュー決まったんか……」って思うと、なんか、じわじわ じわじわ 嬉しくなってきて、で、すぐ親に連絡して、「デビュー決まった〜」って言ったんです。
 
辰巳: 僕以上に、やっぱ家族がすごい喜んでくれて……。それは、東京に来るときも、すごい色々サポートしてもらったり、お米とか野菜とかを定期的に、親もそうですし祖父母も送ってくれたりしてたんで……。そういった家族に支えてもらいながらずっとやってたのが、やっとこうやって、初めて、大阪にいる家族に嬉しい報告ができたことでもあったので……。だから、そういった意味では、僕も、もちろん嬉しかったんですけど、そうやって家族を喜ばせられたことが嬉しかったですね。それが「良かったな〜」っていうのは思いましたね。
 
ーー 中学1年の時の「ティーンズカラオケ大会」で優勝してからは約7年、東京にレッスンに通い出してからは約4年半となるが、上京してからは、わずか 1年半ほどで歌手デビューが決まると言うのは、異例の早さだ。しかも、20歳という若さ。その歌唱力はもちろんだが、ストリートライブの経験も評価されたのだろう。
 
辰巳: そうですね、僕が知らない間に、結構、見に来てくださったりしてて、本当に、僕にバレないように木の陰から見てくださってたりとか……。そういうのを見て、本当にそれまでは何にもデビューの気配すらなかったのが、スタッフさんが、いろいろちょっとずつ考えてくださってて……。
 
辰巳: やっぱ、ストリートライブがなかったら、今の自分もないと思いますし、もし、そのままデビューできてたとしても、やっぱり、デビューしてからいろんな大変なこととかにも、自分のメンタルとかがついていかなかったかもしれないので、そういう意味で、やっぱり、あの時間があったからこそ、体力的にも精神的にも鍛えられたっていうのはありますね。
 
ーー 2〜3ヶ月前に デビューを知らされてからは、あっという間だった。
 
辰巳: そうですね、レコーディングがあって、「ジャケ写が〜」とか「ミュージックビデオが〜」とか、急に忙しくなって……(笑)。
 
ーー デビューしてからも、大学に通いながらのキャンペーンや番組出演、取材などは、さぞ大変だっただろう。
 
辰巳: そうですね〜、なんか、今、考えれば、「どうやってやってたんやろ?」って思うくらいなんですけど……(笑)。でも、そのときは、友達が遊んでる時間とかも、「自分は、この後、キャンペーンに行かなきゃいけない」とか「収録に行かなきゃいけない」っていうので……、だから、今、考えると、友達との遊ぶ時間っていうのは全然なかったですね。
 
辰巳: でも、やっぱり、自分のちっちゃい頃からの夢だったことが叶って、1日1日を乗り越えていくので必死というか、もう「明日は明日」「とりあえず今日を、どうやって、いかに夜まで頑張って乗り越えるか」っていうので 1年間やってたって感じですね。何か先のことを考える余裕はなかったですね。
 
ーー それでも、3年生〜4年生のまる2年間は、歌手と大学生との二足の草鞋をこなし、2020年3月に大学を卒業した。
 
辰巳: いやいやいや……。もちろん、スタッフさんにも、いろいろスケジュールを調整してもらったのもそうですけど、やっぱあとは、(大学の)先生方も、なんとか卒業させたいっていうので応援してくれて……、プリントを友達が持ってきてくれたりとか……、また、先生も先生でいろいろ教えてくれたりとかっていうのはあったので……。だから、本当に、自分ひとりで卒業したっていうよりは、本当に、もう、周りの皆さんと全員で卒業したようなそんな感じでしたね。
 
ーー まわりが「支えよう」「応援しよう」と思うのは、その人徳だろう。
 
辰巳: いやいやいや……、でも、本当に皆さんに助けてもらいました。

 

 

8 歌手デビューして 6年目 〜「音楽の幅は広げていきたいなとは思ってますね…」〜
 
ーー 今年、2023年1月17日で、歌手デビューしてから 6年目に入った。歌手になってからの 5年間を振り返って、今、どう感じているのだろう?
 
辰巳: そうですね〜、なんか……、自分が思ってる「歌手人生の道筋」みたいなものがあったんですけど、でも、全くそれとは違う 5年間を送らせてらせてもらったなっていう……。
 
辰巳: 演歌歌手なんで、「演歌を歌っていれば、もうそれで演歌歌手としての 1年 1年が過ぎ去っていくんだろうな……」っていう勝手なイメージだったんですけど、でも、やっぱり、いろんなところで、たとえば、ポップスもそうですし、『勝手にしやがれ』(沢田研二)みたいな歌謡曲を歌わせてもらう機会もあったり、最近だと、ミュージカルのコンサートにも出演させてもらったり……、演歌以外のこともたくさん学ばせていただく機会があって、そういった意味では、最初は、演歌しか歌うつもりがなかったのに、本当に、今、いろんなジャンルの曲を歌わせていただいたりして、すごく……何て言うんすかね、僕の中では「歌をより好きになる5年間」だったんですね。
 
辰巳: ずっと、心のどこかでは、「いろんな曲は聴くけど、でも、歌うってなるとやっぱり演歌」だったので、そういった意味では、自分で「演歌しか歌わない」っていう、なんかちょっと閉ざしてたのが、やっぱこうやっていろんな機会をいただいて、いろんなジャンルの音楽を聴く中で、演歌とはまた違った魅力もたくさんあったりとか、そういうのを感じていく中で、「これを演歌にどうやったら応用できるんだろう?」とか、そうやって考えていくことが、すごい楽しかったりとかします。
 
ーー たとえば、ロック調の昭和歌謡曲やポップスなども、実にうまく、見事に歌うが、やはり、辰巳ゆうとにとっては、演歌が中心だ。
 
辰巳: そうですね。もちろん、今、応援してくださってる方も、「やっぱり演歌を聴きたい」って言ってくださる方が多いのかなとも思いますし、もちろん自分も演歌歌手としてデビューした以上は、その軸はぶれずに……。でも、いろんなジャンルにもチャレンジしながら、音楽の幅は広げていきたいなとは思ってますね。
 
ーー これまでリリースされているシングルのカップリングや、2枚リリースされているアルバムには、『初恋』『踊り子』(村下孝蔵)、『わかって下さい』(因幡晃)、『恋』(松山千春)、『アメリカ橋』(山川豊) 、『私鉄沿線』(野口五郎)、『桜坂』(福山雅治)、『ペガサスの朝』(五十嵐浩晃)、『シングルベッド』(シャ乱Q)、『酔歌(ソーラン節入り)』(吉幾三)、『無法松の一生(度胸千両入り)』(村田英雄)……など、実にバラエティ豊かな選曲で、カバー曲も収録されている。もちろん、ディレクターや制作スタッフが、辰巳ゆうとに合う曲を選曲をしているのだが、辰巳ゆうとが、自分から「歌いたい」と言った曲もある。
 
辰巳: はい。僕は、今年(2022年)発売したセカンド・アルバムに入っている『真夜中のドア〜Stay With Me』(松原みき)と、『あとひとつ』(FUNKY MONKEY BABYS)は、自分が「歌いたい」って言いました。
 
辰巳: 最近、シティポップ特集みたいなのを聴いて、それまでは全然知らなかったんですけど、松原みきさんの『真夜中のドア〜Stay With Me』だったり、竹内まりやさんの『SEPTEMBER』だったり『プラスティック・ラヴ』とか聴く中で、たしかに、僕より上の年齢の方が聴いて「懐かしい」って感じるんだろうなっていうエッセンスもあれば、僕たちが聴くと、逆に新しくて、「かっこいいな」って思えるところだったりとか、その、何て言うんですかね……、どの年代の方が聴いても、全然違った受け取り方で好きになってもらえる……、やっぱり演歌では、なかなかそういうことって起きないと思うんですよね。
 
辰巳: だから、シティポップを聴いて、「すごく面白いジャンルだな」と思ってて、自分自身もシティポップが大好きになって、「今度、アルバムとかにシティポップも入れてみたいな」っていう気持ちが、ずっと心のどっかにあったんです。
 
ーー 『真夜中のドア〜Stay With Me』と同じく、2022年7月6日に発売された 2nd アルバム『辰巳ゆうと セカンド 〜雪月花〜』に収録されている『あとひとつ』(FUNKY MONKEY BABYS)は、プロ野球「東北楽天ゴールデンイーグルス」の田中将大の登場曲としても知られている曲だ。
 
辰巳: はい、野球が好きなのもあって、大好きな1曲なので……。昔、カラオケでも歌ってましたね。みんなで歌うときもそうですし、やっぱなんか盛り上がるし、自分の学生時代の思い出も蘇ってくるし、すごい大好きな曲だったので……。自分の思い出の曲を 1曲 カバー曲で入れられたらいいなと思ってる中で、真っ先に思い浮かんだのが『あとひとつ』でした。

 

 

9 今後、やっていきたいこと 〜「もっと演歌を身近に感じてもらえるような活動を…」〜
 
ーー 最近も、プライベートでは、演歌以外の音楽もよく聴いている。
 
辰巳: 基本、最近は洋楽を聴くことが多かったりして……、たとえば、本当にもうアリアナ・グランデとか、あとは、 Maroon 5 とか、いろんなアーティストの曲を聴いてますね。
 
ーー 辰巳ゆうとの場合、演歌だけでなく、これまで、いろんなジャンルの曲を聴いたり歌ったりしてきたから、たとえば、ポップスのカバーなどを歌ってもうまく歌えるのだろう。有名な演歌歌手でも、たしかに演歌はうまいが、16ビートのメロディをうまく歌えない人もいる。
 
辰巳: でも、いろんなジャンルの曲じゃないですけど……、やっぱり、演歌を聴くと、逆にちょっと「お仕事スイッチ」が入るというか……、あんまりなんかなかなかプライベートでは聴きづらくなってるというか……。「あ〜、こういう歌い方してんのや〜」とか無意識に思っちゃったりするので、逆に、そうやって英語の歌詞の方が、サーッって聴けたりするので……(笑)。
 
ーー 今後、どういう歌手になっていきたいのだろう?
 
辰巳: そうですね……、やっぱり自分は、結構、いろんなことにチャレンジさせてもらってて、でも、それがすごくまた演歌にもいい意味で返ってくると思ってるので……。今だと、ミュージカルのコンサートも出させていただいてて、「いつかミュージカルに出演できるといいな」っていうのが大きな夢でもありますね。
 
辰巳: あとは、なんか「演歌歌手って、こうでないといけない」みたいなことって……、別にそういうルールはないんですけど、何か決まりというか、自分の中でもそうですし、なんとなく業界の中にもあるような気がしてて……。やっぱり、縦社会も大事なのはわかるんですけど、演歌のそういった壁を全部ぶち壊していきたいなっていうのは思いますね……。
 
辰巳: たとえば、演歌歌手だったら「体を張った仕事はやらない」とか、それこそ「激辛」とか、「わさび寿司」とか、そういうことも……(笑)、自分自身がお笑いがすごく大好きなので、何かやっていきたいなと思いますし、今までの演歌歌手の先輩方がやってこなかったことを、どんどんチャレンジしていって、もっと演歌を身近に感じてもらえるような活動をどんどんやっていきたいなと思いますね。
 
ーー 2023年 1月13日からは、座長公演『辰巳ゆうと一座 特別公演』がスタート。第1部は、爆笑喜劇「珍説!デコボコ忠臣蔵」、第2部は 歌謡ショー の 2本立てだ。
 
辰巳: 昨日から、ちょうどお稽古が始まったんですけど、「お笑い浅草21世紀」の皆さんともご一緒させていただいて、昨日 1日だけでも、本当に「間」であったりとか、あと「言い方」とか、すごい勉強になることがたくさんあって、「あっ、こうやって言ったら面白いんだ」とか、自分の中でも勉強にもなるし、すごい楽しい1日で、そういったところも、歌はもちろんですけど、お芝居とかでも皆さんを笑わせられるようなことも、どんどんしていきたいなと思いますね。
 
辰巳: 今回のお芝居も、皆さんに笑顔になってもらえるような喜劇になってると思うので、自分自身も、もっとアグレッシブに、胸を借りるつもりでやっていきたいなと思いますね。でも、本当に、なんかもう 1日目から全然台本通りじゃなくて、すごいアドリブ満載なお稽古なので、僕自身もすごく楽しみながらやらせてもらっています。それが、また、本番までにどうなっていくのかも楽しみですね。

 

 

 

(取材日:2022年12月21日 / 取材・文:西山 寧)

 

 

 

 

 

 

 

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シングル ディスコグラフィー

 

 

 

Debut Single 『下町純情』 2018年1月17日 発売

 

 

 

2nd Single 『おとこの純情』 2019年3月27日 発売

 

 

 

3rd Single 『センチメンタル・ハート/男のしぐれ』 2020年3月18日 発売

 

 

 

3rd Single 『センチメンタル・ハート/男のしぐれ』 2020年3月18日 発売

 

 

 

4th Single 『誘われてエデン/望郷』 2021年1月27日 発売

 

 

 

4th Single 『誘われてエデン/望郷』 2021年1月27日 発売

 

 

 

5th Single 『雪月花』 2022年1月5日 発売

 

 

 

 

 

 

 

ライブ 作品 リリース情報

 

 

 

 

辰巳ゆうと 「辰巳ゆうと コンサート 2021 ~そして、これから~」
Blu-ray / DVD / CD(2枚組)
2022年9月14日 発売
Victor Entertainment

・Blu-ray: VIXL-362 ¥6,050
・DVD: VIBL-1043 ¥4,950
・CD: VICL-65724~5  ¥3,300
※3アイテムとも辰巳ゆうとのステージフォト満載のブックレット封入!

<Blu-ray / DVD 収録内容> 145min
01 誘われてエデン  作詩:咲島レイ 作曲:YORI
02 おとこの純情   作詩:久仁京介 作曲:徳久広司
03 稲荷町恋唄    作詩:久仁京介 作曲:徳久広司
04 恋し雨      作詩:冬弓ちひろ 作曲:桧原さとし
05 男のしぐれ    作詩:久仁京介 作曲:四方章人
06 明日へ夢舞台   作詩:保岡直樹 作曲:桧原さとし
07 赤羽ものがたり  作詩:久仁京介 作曲:徳久広司
08 逢いたかったよ  作詩:久仁京介 作曲:四方章人
09 青春酒場     作詩:咲島レイ 作曲:YORI
10 情熱太鼓     作詩:保岡直樹 作曲:桧原さとし
11 踊り子(村下孝蔵)   作詩・作曲:村下孝蔵
12 季節の中で(松山千春) 作詩・作曲:松山千春
13 for you・・・(髙橋真梨子) 作詩:大津あきら 作曲:鈴木キサブロー
14 センチメンタル・ハート  作詩:咲島レイ 作曲:YORI
15 長編歌謡浪曲 元禄桜吹雪「決斗高田の馬場」(三波春夫) 作詩:北村桃児 作曲:山倉たかし
16 鶴が舞う      作詩:水樹恵也 作曲:桧原さとし
17 浪花の花形     作詩:いのうえ佳世 作曲:影山時則
18 惚れて千両・無法松  作詩:久仁京介 作曲:影山時則
[アンコール]
19 望郷       作詩:久仁京介 作曲:四方章人
20 下町純情    作詩:久仁京介 作曲:徳久広司
[ボーナストラック]
21 涙のリクエスト(チェッカーズ) 作詩:売野雅勇 作曲:芹澤廣明
22 東京(やしきたかじん)    作詩:及川眠子 作曲:川上明彦
23 恋人よ(五輪真弓)     作詩・作曲:五輪真弓
[特典映像]
24 Making of 辰巳ゆうとコンサート
<ライブ CD 収録内容>
DISC1:上記 01~14 の 全14トラック
DISC2:上記 15~23 の 全9トラック
(ステージトークなども収録)

 

 

 

辰巳ゆうと ビクターエンタテインメント

 

 

 

 

 

 

 

2nd アルバム リリース情報

 

 

 

 

辰巳ゆうと 「辰巳ゆうとセカンド ~雪月花~」
アルバム CD / Digital
2022年 7月6日 発売
VICL-65713
¥3,300(税込)
Victor Entertainment

<収録曲>
01 雪月花(セリフ入りバージョン) (作詞:原 文彦 作曲:岡 千秋 編曲:石倉重信)
02 竜馬道 (作詞:喜多條 忠 作曲:四方章人 編曲:中島慶久)
03 なにわ月 (作詞:水樹恵也 作曲:四方章人 編曲:松井タツオ)
04 無法松の一生(度胸千両入り) (作詞:吉野夫二郎 作曲:古賀政男 編曲:石倉重信)
05 酔歌(ソーラン節入り)」 作詩・作曲:吉 幾三 編曲:石倉重信)
06 センチメンタル・ハート (作詞:咲島レイ 作曲:YORI 編曲:野中“まさ”雄一)
07 誘われてエデン (作詞:咲島レイ 作曲:YORI 編曲:野中“まさ”雄一)
08 真夜中のドア ~Stay With Me (作詞:三浦徳子 作曲:林 哲司 編曲:鈴木 豪)
09 シングルベッド (作詞:つんく 作曲:はたけ 編曲:多田三洋)
10 あとひとつ (作詞・作曲:FUNKY MONKEY BABYS/川村結花 編曲:阿部靖広)
11 友よ (作詞:水樹恵也 作曲・編曲:鈴木 豪)
12 人生横丁(ギターバージョン) (作詞:いで はく 作曲:遠藤 実 編曲:斉藤 功) 【ボーナストラック】

 

 

 

辰巳ゆうと ビクターエンタテインメント