野口五郎・岩崎宏美、スペシャル インタビュー! 初のデュエット・アルバム「Eternal Voices」が 2022年5月13日 発売! 洋楽カバー等を含む全10曲!「CD+テイクアウトライブ」の新形態! 前代未聞の全貌がわからないアルバム!「未来を買ってもらうという…」 -MUSIC GUIDE ミュージックガイド

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野口五郎・岩崎宏美、スペシャル インタビュー! 初のデュエット・アルバム「Eternal Voices」が 2022年5月13日 発売! 洋楽カバー等を含む全10曲!「CD+テイクアウトライブ」の新形態! 前代未聞の全貌がわからないアルバム!「未来を買ってもらうという…」

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インタビューの最後に、読者プレゼントあり!

Goro Noguchi / Hiromi Iwasaki

野口五郎・岩崎宏美

New Album『 Eternal Voices


★ デビュー 52年の 野口五郎、デビュー 48周年の 岩崎宏美!
★ レジェンドスター 2人による 初のデュエット・アルバム!
★ 昨年、シングル『好きだなんて言えなかった』で 初コラボ!


★ 全貌がわからない前代未聞のアルバム!「CD+テイクアウトライブ」の新形態!
★ 洋楽カバー等を含む全10曲に、ミュージックビデオ 1曲!
★ CD収録は2曲、シークレットの8曲は、7月25日まで 3回にわたり順次配信!


★ 開催中の全国コンサートツアーに、オーケストラとの追加公演が決定!



野口五郎・岩崎宏美 / 「好きだなんて言えなかった」レコーディング風景



アルバム リリース 情報


初回限定盤
通常盤

野口五郎・岩崎宏美 「Eternal Voices」
アルバム CD + テイクアウトライブ(CD収録 2曲、テイクアウトライブ 8曲、MV 1曲)
2022年5月13日 発売
IOCD-20387
¥3,560
avex io / avex trax

<収録内容>

【CD 収録 / テイクアウトライブ】
01 恋人よ(五輪真弓 カバー)
02 ワインレッドの心(安全地帯 カバー)

【テイクアウトライブ】
03 発売時 曲名未発表「バラ色の人生(LA VIE EN ROSE)」*6月13日 配信
04 発売時 曲名未発表「18才の彼」 *6月13日 配信
05 発売時 曲名未発表 *7月13日 配信
06 発売時 曲名未発表 *7月13日 配信
07 発売時 曲名未発表 *7月13日 配信
08 発売時 曲名未発表 *7月25日 配信
09 発売時 曲名未発表 *7月25日 配信
10 発売時 曲名未発表 *7月25日 配信

01 発売時 曲名未発表 ミュージックビデオ *7月25日 配信




シングル リリース情報


野口五郎・岩崎宏美「好きだなんて言えなかった」【CD+DVD+グッズ】
シングル CD + DVD + フォトフレームクロック
2021年11月24日 発売
IOCD-20384/B
¥4,500
avex io / avex trax

※数量限定商品
※フォトフレームクロック付属
※24ページインタビュー、写真付きブックレット封入


野口五郎・岩崎宏美「好きだなんて言えなかった」【CD+テイクアウトライブ】
シングル CD + テイクアウトライブ
2021年11月24日 発売
IOCD-20385
¥2,100
avex io / avex trax

※テイクアウトライブ:「好きだなんて言えなかった」ミュージックビデオ
※24ページインタビュー、写真付きブックレット封入


野口五郎・岩崎宏美「好きだなんて言えなかった」【CD】
シングル CD
2021年11月24日 発売
IOCD-20386
¥1,300
avex io / avex trax

※ 24ページインタビュー、写真付きブックレット封入


野口五郎 エイベックス

岩崎宏美 テイチクエンタテインメント


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野口五郎 歌詞一覧

岩崎宏美 歌詞一覧




コンサート情報


野口五郎・岩崎宏美 2022 プレミアムコンサート 〜Eternal Voices〜
5月14日 (土) ロームシアター京都
5月22日 (日) トークネットホール仙台
6月22日 (水) 岡山シンフォニーホール
7月06日 (水) 高崎芸術劇場
7月10日 (日) 愛媛県民文化会館
7月15日 (金) 広島JMSアステールプラザ大ホール
7月18日 (月) 盛岡市民文化ホール
7月22日 (金) 札幌文化芸術劇場hitaru
7月25日 (月) 福岡キャナルシティ劇場

野口五郎・岩崎宏美 2022 プレミアム オーケストラ コンサート ~Eternal Voices~
6月12日 (日) 石川県立音楽堂コンサートホール with 金沢アンサンブル
7月01日 (金) 東京国際ファーラムホールA with 東京フルハーモニー交響楽団
8月28日 (日) 東京・NHKホール with 東京フルハーモニー交響楽団 *追加公演(発売日未定)


コンサート情報




野口五郎・岩崎宏美 スペシャル インタビュー!



 デビュー 52年の 野口五郎、デビュー 48周年の 岩崎宏美。ともに、1970年代〜80年代にかけて、昭和歌謡の黄金期を築いてきたレジェンドで、日本の歌謡史を語る上では欠かせない二人だ。そして、現在も、それぞれソロ・シンガーとして第一線で活躍している。
 
 野口五郎は、自身のヒット曲12曲のセルフカバーに 2019年の最新シングルを加えた デビュー50周年アルバム『Goro Noguchi Debut 50th Anniversary 〜since 1971〜』を 2020年に発売。岩崎宏美は、2003年から 8作 発売されている人気カバーアルバムシリーズ『Dear Friends』に加え、昨年、2021年には、45周年記念コンサートのステージを全曲収録した Blu-ray / DVD も発売されている。
 
 1971年、15歳、高校1年生の時、演歌調のシングル『博多みれん』でデビューした野口五郎。その僅か 3ヶ月後、ポップス路線に転向し発売された 2nd シングル『青いリンゴ』(作詞:橋本淳、作曲:筒美京平)が大ヒットし、翌年、当時としては最年少となる 16歳10か月で「第23回 NHK 紅白歌合戦」に初出場。
 その後も、『君が美しすぎて』『オレンジの雨』『愛ふたたび』『甘い生活』『針葉樹』『グッド・ラック』『真夏の夜の夢』『女になって出直せよ』『コーラス・ライン』『19:00の街』……など、ヒット曲は数えきれない。
 
 西城秀樹、郷ひろみ とともに「新御三家」と呼ばれ、大スターとなる。3人の中では、最もデビューが早くて先輩。バラエティー番組『カックラキン大放送!!』にレギュラー出演しコミカルな一面も見せるなど、大スターでありながら、身近でフレンドリーな感じがするところも魅力だ。
 さらに、ギタリストとしても知られ、自身のアルバムで演奏しているほかにも、これまで 3作のギター・インスト・アルバムもリリースしており、ギター専門誌『ギター・マガジン』でも特集されるくらいだ。
 
 そして、中学3年生の時に『スター誕生!』で最優秀賞を獲得し、1975年、16歳の時にシングル『二重唱(デュエット)』(作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)でデビューした 岩崎宏美。その僅か 3ヶ月後に発売された 2nd シングル『ロマンス』(作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)が大ヒット。その年の「第26回 NHK 紅白歌合戦」に初出場。
 その後も、『センチメンタル』『ファンタジー』『想い出の樹の下で』『思秋期』『二十才前』『あざやかな場面』『シンデレラ・ハネムーン』『万華鏡』『すみれ色の涙』『聖母たちのララバイ』など数多くのヒットがある。
 金管楽器のような華やかさと、木管楽器のような柔らかさを合わせ持つ、豊かな響きの伸びやかな歌声が耳に残る、圧倒的な歌唱力を持つシンガー。
 
 岩崎宏美が 4年ほど後になるが、二人とも 15〜16歳でデビューし、ともに、デビュー曲から 3ヶ月後に発売された 2nd シングルが大ヒット。そして、初期のヒット曲の多くは、筒美京平 が作曲を手がけていたり、1987年の『レ・ミゼラブル』日本初演時には、野口五郎、岩崎宏美 の 二人が、揃って出演するなど共通点も少なくないが、実は、これまで、ほとんど交流はなかったと言う。
 
 そんな 二人が、2020年11月に出演したテレビ収録を兼ねたイベント『今宵☆jazzyに!7』で共演したことがきっかけで、昨年、2021年11月24日に、初となるデュエット・シングル『好きだなんて言えなかった』(作詞:松井五郎、作曲:森正明)をリリース。レジェンド 二人が歌った AOR風の「大人のバラード」は話題となり、2022年 5月13日には、「野口五郎・岩崎宏美」名義で初となるアルバム『Eternal Voices』が発売となった。
 
 そして、このアルバムが、また斬新なものだ。
 
 アルバム CD は、すでに、5月13日に発売となっているが、その CD には、たった 2曲しか収録されていない。最終的に計10曲(+ミュージックビデオ 1曲)のアルバムとなるのだが、残りの 8曲は、7月25日まで 3回に分けて「テイクアウトライブ」という形式で配信されるシステムになっている。だから、この原稿を書いている時点でも、あとの 8曲のタイトルすらわからない。
 
 つまり、買っても中身の全貌がわからないという、前代未聞のアルバムだ。
 
 もちろん、これには理由がある。「ドキドキ感を味わってもらいたい」「未来を買ってもらいたい」という、半世紀にもわたり第一線で活躍してきた野口五郎ならではの「想い」からだ。
 
 アルバム CD 発売日の翌日、5月14日からは、二人によるコンサートツアー『野口五郎・岩崎宏美 2022プレミアムコンサート 〜Eternal Voices〜』が、全国11ヶ所で開催中だ。中でも、7月1日の「東京国際フォーラム」ホールA でのコンサートは、東京フルハーモニー交響楽団との共演によるプレミアムなものとなる。
 
 このコンサートの中で、まだ発表されていないアルバム収録曲も披露されるのだろう。
 
 何十年も歌い続けてきた歌声は、あのころの印象のまま、より豊かで柔らかくなっていて、歳を重ねた説得力を持っている。二人の歌声は、今も進化を続けている。
 
 いかにも江戸っ子といった感じの明るく太陽のような岩崎宏美と、絶妙なユーモアのセンスを持ちながらも、知的で繊細な面を垣間見せる野口五郎……。その 二人のバランスがまたいい。


【2022年 6月14日 追記】
 2022年 6月13日には、アルバム収録曲として、テイクアウトライブ 2曲が配信された。1曲は、野口五郎が歌う エディット・ピアフ のカバーで『バラ色の人生(LA VIE EN ROSE)』。そして、もう 1曲は、岩崎宏美が歌う ダリダ のカバーで、越路吹雪らのバージョンでも知られる『18才の彼』。
 そして、オーケストラとの共演となる『野口五郎・岩崎宏美 2022 プレミアム オーケストラ コンサート ~Eternal Voices~』東京国際フォーラムホールA でのコンサート(7月1日)が完売したことから、追加公演が決定。8月28日に、東京 NHKホールにて、東京フィルハーモニー管弦楽団との共演で開催されることも発表となった。チケットの発売情報等は、6月下旬にホームページにて発表されるとのこと。


<もくじ>

1 全貌がわからない前代未聞のアルバム 〜「未来を買ってもらうという…」〜
2 CD収録の意外な2曲『恋人よ』『ワインレッドの心』 〜「どっかわからないところに参加しようって…」〜
3 コラボのきっかけはカーペンターズ 〜「あまり聴いたことないんで…」〜
4 デビュー当時のお互いの印象 〜「もう、ただの大スター…」〜
5 緻密に考えられた楽しいコンサート 〜「その気持ちって、なかなかないですから…」〜
6 歌い続けて 50年 〜「何でもできるから、心の交流が必要かなって…」〜


1 全貌がわからない前代未聞のアルバム 〜「未来を買ってもらうという…」〜
 
ーー 2022年5月13日に発売された「野口五郎・岩崎宏美」名義で初となるアルバム『Eternal Voices』。しかし、このアルバム CD には、たった 2曲しか収録されていない。最終的に計10曲(+ミュージックビデオ 1曲)となるのだが、残りの 8曲は、6月13日に2曲、7月13日に3曲、そして、7月25日に3曲とミュージックビデオ 1曲というように、3回に分けて「テイクアウトライブ」という形式で配信されるというシステム。だから、あとの 8曲のタイトルすらわからない。つまり、CDを買っても、中身の全貌がわからないという、前代未聞のアルバムだ。世界初ではないだろうか……? そんなアルバムは、聞いたことがない。
 
岩崎: ないです!
野口: ないですね〜。これはね、皆さんに未来を買ってもらうという……。
岩崎: 下準備させないというか……(笑)。
 
野口: 未来は誰も予測できないじゃないですか。予測できちゃったらつまんないでしょ……。予測できないから、みんなワクワクする……。だから、これが成功かもしれないし、失敗かもしれないし……。だって、買っちゃったってさ、聴いて「あ〜 失敗だった」ってのがあると思うし(笑)。
 
岩崎: あはははは……(笑)
 
野口: 同じなんですよ……、それと同じじゃないすか。それは、だから、あとで皆さんが、その時に知る……、少しずつ知っていくっていう……。その間、僕たちコンサートやってるから、もしかしたら、そのコンサートでの曲が入ってるかもしれないし……。
 
ーー アルバム CD 発売日の翌日、5月14日からは、二人による 全国11ヶ所でのコンサートツアー『野口五郎・岩崎宏美 2022プレミアムコンサート 〜Eternal Voices〜』がスタートしており、このアルバムの「テイクアウトライブ」最後の配信日となっている 7月25日まで続く。あとの 8曲の中には、スタジオ録音の音源かもしれないし、ツアーからのライブ録音かもしれない。
 
野口: あ〜、全くわかんない(笑)。神のみぞ知る。
岩崎: はははは……(笑)、も〜 大袈裟なんだから〜。
 
ーー もちろん、発表はされていないが、何が収録されるかは、決まってはいるのだろう。
 
岩崎: 決まってはいるんです!
野口: もーっ! クチが軽いなぁ〜、まったく〜(笑)
岩崎: はははは……(笑)
 
ーー 全く、その配信日になってのお楽しみというわけだ。
 
野口: 僕らも、その間(順次、配信される間)、ずっとコンサートをやってるので、そのコンサートの時間も、一緒に共有してもらいたいっていうことなんですよ。
 
ーー 今回のツアー、11ヶ所の中でも、6月12日の金沢と、7月1日の東京は、オーケストラと共演するというスペシャルなものだ。そうなると、7月1日の「東京国際フォーラム」で収録された曲も配信されそうな気もする。
 
野口: う〜ん……、なんとも言えないなぁ〜(笑)。
岩崎: はははは……(笑)
 
野口: 東京フィルハーモニーですもんね! 1曲アレンジしたら、いくらかかると思う?(笑) 普通のレコーディングよりタイヘンだよ。
岩崎: そりゃそうよ〜。はははは……(笑)
 
野口: まず、それ……、使わないと思うな……。
岩崎 なんでそんなこと言い切るの〜? はははは……(笑)
野口: わかんない……、ような気がするってだけ……(笑)
 
ーー 野口五郎のあの一流のオトボケでケムにまかれてしまうが、たしかに、わからないとワクワクするし、アルバムが完成するまでの 2ヶ月間以上にわたって楽しめる。最終的に、どんな10曲になるのか楽しみだ。もしかしたら、これが新しい楽しみ方として、今後、同じような形が増えていくかもしれない。

2 CD収録の意外な2曲『恋人よ』『ワインレッドの心』 〜「どっかわからないところに参加しようって…」〜
 
ーー CD に収録されている 2曲は、野口五郎が五輪真弓の『恋人よ』を、そして、岩崎宏美は安全地帯の『ワインレッドの心』を、それぞれカバーして、ソロで歌っている。意外な 2曲だ。
 
岩崎: ですよね〜。はははは……(笑)。
野口: ホント意外ですよ。
 
ーー 男性が女性の曲、女性が男性の曲というようになっているが、この 2曲は、どのように決まったのだろう?
 
二人: これは〜……、はははは……(笑)
野口: ユニゾってどうすんの!(笑)
岩崎: びっくりしちゃった(笑)
 
野口: でも、一番最初は、この曲じゃなかったよね?
岩崎: そうだったっけ……?
野口: だって、最初は『砂に消えた涙』だった……。
岩崎: あ〜 そうだ!(笑) ぜんぜん違うアメリカン・ポップスだったんだよね。
 
ーー 日本では「和製ポップス」として弘田三枝子らが歌った『砂に消えた涙』は、岩崎宏美が、自身のカバーアルバムシリーズ『Dear Friends』で、もうすでにカバーしているから、今回は外したのではないだろうか。
 
野口: そういうアメリカン・ポップスとかも考えたりとかしてて、それで、最初は、頭の中が海外に飛んじゃってたんですよ。それで、ヨーロッパの方に行ってみたりとか、アメリカに行ってみたりとかしているうちに、「あっ、日本は?」「日本人だよね、オレたち……」って思って、「日本の中のそういういい曲もアリだよね〜」ってなったんですよ。その中で、この 2曲になったんですけど……、「どの曲がいい?」って言って……。
 
岩崎: いろいろ聴いたんですよ。安全地帯とか、ソロの玉置浩二さんのとか、オフコースとか、いろいろ聴いてみたんですけども……、結局、この『ワインレッドの心』に落ち着いたんですよね。
 
野口: 女性が男性の曲を歌って、男性が女性の曲を歌うっていうね……。だから、ボクは『恋人よ』……。もう、そのへんのやりとりで決めてく感じなんで……、なんとなくコチラ(岩崎宏美)が見えてくと、ボクが見えてくる……、ボクが見えてくると、コッチ(岩崎宏美)も見えてくるっていう……。
 
ーー 昨年リリースされたシングル『好きだなんて言えなかった』がデュエット曲で、今回も、二人の名義でのアルバムなので、それぞれが、まるまるソロで歌っているとも思っていなかった。
 
岩崎: あ〜……、でも、これは 1曲ずつソロで歌うってなってたよね。
 
野口: うん。それで、この曲は「どっかに参加したいね」って……、どっかわからないところに参加しようってんで、『ワインレッドの心』だと、「♪もっと勝手に恋したり〜」のあとの「♪恋したり〜」ってコーラスとかね。なんとなく隠れて入ってたりとか、転調する前に、ボクが低い声でユニゾってみたりとか。
 
野口: で、ボクが歌った『恋人よ』だと、「♪恋人よ〜」のあとの『♪Ha 〜」っていうコーラスは、彼女(岩崎宏美)が歌ってる。そういう、わからないようなところで、スッとかすめて入ってる……、そんなことをやってみたりとか……、あとは、楽器でからんでみたりとか……。
 
ーー 今回のアルバムでは、サウンドプロデュースとアレンジも、野口五郎が担当している。
 
野口: そうです、そのへんのイメージも……、(アレンジャーの)中川(幸太郎)さんと一緒にやって、楽器は全部、ボクが入れさせてもらいました。
 
ーー ギターはもちろん、ベース、ドラムも、野口五郎が全て演奏している。何本も重ねられたギターが、どれもいい音をしているのはもちろんだが、空気感を感じるドラムのキック(バスドラム)の音も心地よい。
 
野口: ありがとうございます。全部、生(楽器)でやるんで、ヒィヒィ言ってます(笑)。「変態だ!」とか言われちゃって(笑)。
 
岩崎: 変態だもんね……、ホホホ……(笑)
 
ーー 2曲とも、緻密で複雑なアレンジがされている。編曲のクレジットは、中川幸太郎 となっているが、野口五郎のアレンジのアイディアがふんだんに盛り込まれている。そして、野口五郎が歌っている『恋人よ』は、原曲のイメージを残しながらも、野口五郎の歌によく合ったアレンジになっており、まるで、オリジナルの持ち歌のようにも聴こえる仕上がりだ。
 
岩崎: 隠れて(これまで)歌ってたんでしょ?(笑)
 
野口: 歌ってないよ……(笑)。いや、ボクも、この曲をこういう風にレコーディングするとは思わなかったんで……(笑)。でね、アレンジする時って、自分のコトわかんないじゃないですか。だから、宏美ちゃんのイメージで、『ワインレッドの心』を自分の中で広げてっちゃって……、もう、ずっと『ワインレッドの心』のことを考えてて、それで『恋人よ』に行ったんですけど……、これは言わない方がいいかな……。まあ、『ワインレッドの心』で見つけたアレンジのキーポイントみたいなものを、『恋人よ』の中でも見つけて入ってったっていう感じですかね。
 
ーー 岩崎宏美の歌う『ワインレッドの心』は、難しい仕掛けがたくさん入っているアレンジで、余程の歌唱力がないと歌えない。
 
岩崎: そうですね〜。ドキドキするの、あのイントロ……。
野口: そうですね……、それは、ボクが歌い手だからなんですよね。でも「宏美ちゃんだったら大丈夫!」っていうのがあるんで。
 
岩崎: ふふふ……、あたしは、中川(幸太郎)さんのアレンジは『好きだなんて言えなかった』以来なので、まだ慣れてないじゃないですか。『好きだなんて言えなかった』でも、相当、苦労しましたから。一瞬、音がなくなった時に出なきゃいけないとか、もう、どんだけ生で失敗してるかわかんないくらい(笑)。
 
岩崎:『ワインレッドの心』に関しては、レコーディングの時に、初め、自分の声が出てくるまで 3回か 4回ぐらい、「もう1回お願いしま〜す」って何回も歌ってたんですよ。そしたら、「そろそろいいかな〜?」って(野口五郎の)声が聞こえてきて、「えっ?それどういう意味かな?」って思ったら、そこで歌い方のディレクションが始まって……(笑)。「ブレス入れないところに、ブレスが必ず聴こえるように入れろ」とか……。「入れろ」って言い方はしないんですけど、「えっ? そこでもブレス入れるんですか〜?」って……。
 
岩崎: で、私は、松田トシ先生(『スタ誕』の審査員もしていた声楽家)とかに歌を習ってたから、どんだけブレスの音を入れないように歌ってきたか……。すごい苦労して 今まで 47年 歌ってきたのに、「ブレスの音が聴こえない」って言うんですよ。そんな歌い方したことないから、まあ、それはそれはもう、スリル満点だったよね……はははは(笑)。
 
野口: ホント、そうだよね……。ボクも正直、そういうレッスンを受けてきたし、だから、わかってて言ってるんですけど、それがすごく新鮮で、ボクもやってて面白くて。
 
ーー カーペンターズなども含め、洋楽ポップスでは、ブレスがよく聴こえていたりもする。そして、ブレスも歌のリズムの一部にもなっている。
 
野口: そうです。だから、彼女(岩崎宏美)にも、「ココは 8分(音符)のウラでブレス入れて、で、ココは 16(分)のウラだよ」とか、そういう細かい指示もさせてもらって。
 
ーー 歌録りは、かなり時間をかけたのだろうか?
 
野口: いや、かかってないです。もう、そこは、時間かけちゃったらダメなんで。かけなくても歌えちゃう人だから、かけなくても大丈夫なんです。
 
岩崎: いや、でもタイヘンだったよ〜、ホントに〜。口から心臓とび出そうだったし(笑)。

3 コラボのきっかけはカーペンターズ 〜「あまり聴いたことないんで…」〜
 
ーー 昨年、2021年11月24日に、初となるデュエット・シングル『好きだなんて言えなかった』は、松井五郎(作詞)と 森正明(作曲)による楽曲で、野口五郎の『これが愛と言えるように』『でも好きだよ』『僕をまだ愛せるなら』『愛してると言うまえに』や、ビリー・バンバン、坂本冬美が歌った『また君に恋してる』を作ったコンビに。ダイアナ・ロス と ライオネル・リッチーが歌った『エンドレス・ラブ』や、セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンの『美女と野獣』などを彷彿とさせる AOR風の「大人のバラード」。一度聴けば、サビが耳に残るいい歌だ。こういう男女デュエットで、ポップス調の王道バラードは、日本だと意外とない。
 
野口: ないですね〜。
岩崎: あったけど〜、もっと歌謡曲っぽいかったのかな……、『別れても好きな人』とか……(笑)。
 
ーー レコーディングでは、二人で一緒に歌ったわけではなく、別々に録ったようだ。
 
岩崎: 一番最初だけ、一緒に歌ったよね。合わせるために 2回くらいかな。
 
野口: あれさ……、『好きだなんて言えなかった』で、しゅ〜って(演奏が)消えるとこあるじゃん。あれ、(編曲の)中川さんそんなことしてないから……、オレがやったんだよ(笑)。しかも、(レコーディングの)当日、その場でやった。
 
岩崎: はははは……(笑)。
 
野口: 歌う前に「ちょっと待って!」って言って、そこで(オケを)消しちゃった。
 
岩崎: それでね、スタジオで、私が先に歌入れする時に、「宏美ちゃん!」って呼ばれて、「あっ、はい」って言ったら、「ブリッ子で歌ってくれない?」って言われて「はぁ〜っ!」って(笑)。63年 生きてきて、ブリッ子って、私の中にはない言葉でしたから(笑)。
 
ーー そもそも、二人でデュエット・シングルを出すことになったきっかけは何だったのだろう?
 
岩崎: 2020年に、『今宵☆jazzyに!7』って番組で……、三浦祐太朗くんと 3人で出たんです。
 
ーー 2020年11月14日に、東京「文京シビックホール」で行われた『今宵☆jazzyに!7』は、野口五郎、岩崎宏美と、三浦友和と山口百恵の長男である三浦祐太朗の 3人の歌手が、渡辺香津美(G)、寺井尚子(Vn)、エリック・ミヤシロ(Tp) 、本田雅人(SAX)、中川英二郎(Tb)、則竹裕之(Dr) ら、日本が誇るトップ・ジャズ・ミュージシャンたちと共演したテレビ収録を兼ねたイベント。ポップスを jazzy に おしゃれにアレンジして、ここにしかない「大人の音楽」を聴かせるというもの。
 
野口: そうなんです。あの番組で、「何か二人で一緒に歌っていただきたい」ってことで。それで、プロデューサーと打ち合わせしてたんですけど、なかなか先に進まなかったんで、「ボク、(岩崎宏美に)連絡できるんで、直接、やっていいですか?」って聞いて……、って言っても、それまで連絡したことなかったんですけど(笑)。「じゃあ、直接やってください」ってことになったんです。それで、連絡して、時間を合わせて、打ち合わせをしたんですよ。
 
野口: で、あっという間に『スーパースター』(カーペンターズ)に決まっちゃったんです。
 
岩崎: カレン(・カーペンター)と同じキーでいいって言って。そしたら、2コーラス目、1オクターブ下で歌うのかと思ったら、(野口五郎が)上で歌ったから、「ウソでしょ〜?」って……。
 
野口: それ……、本番だけやったんです(笑)。
 
岩崎: 本番だけですよ! 後ろで(ヴァイオリンの)寺井尚子さんなんか、ホントにビックリした顔してて(笑)。
 
野口: 手とまりそうになってましたから……(笑)、うんうんって頷きながら……(笑)。
 
ーー この時のコラボが好評だった。
 
野口: って言うか、ボクが面白かったんです。だって、だいたい、そういうものって、普通は、女性が高い音を歌って、そのオクターブ下を男が歌ってっていうのが定石じゃないですか。そうじゃなくて、(二人が)同じキーで歌うって面白いじゃないですか。そういうのって、あまり聴いたことないんで……。それで、「あっ、これやってみない?」って(岩崎宏美に)言って……。
 
ーー そうして、デュエット・シングル『好きだなんて言えなかった』がリリースされることになった。
 
野口: デュエットとか、そういうのは、普通は、お互いに目と目を合わせて、口を見ながら歌うとか、お互いに助け合うように歌う……。でも、(二人の)キーが同じだと、それぞれ自分でソロだから……。だから、自分が歌わなきゃいけないし、見る必要もない……。「歌ってたら合ってた」っていう風にしなきゃいけないんですよ。

4 デビュー当時のお互いの印象 〜「もう、ただの大スター…」〜
 
ーー 1971年、15歳、高校1年生の時、演歌調のシングル『博多みれん』でデビューした野口五郎。その僅か 3ヶ月後、ポップス路線に転向して発売された 2nd シングル『青いリンゴ』(作詞:橋本淳、作曲:筒美京平)が大ヒットし、翌年、当時としては最年少となる16歳10か月で「第23回 NHK 紅白歌合戦」に『めぐり逢う青春』で初出場。
 
ーー そして、野口五郎がデビューした 4年後の 1975年に、岩崎宏美が『二重唱(デュエット)』(作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)でデビュー。その 3ヶ月後に発売された 2nd シングル『ロマンス』(作詞:阿久悠、作曲:筒美京平)が大ヒットし、その年の「第26回 NHK 紅白歌合戦」に初出場。
 
ーー 野口五郎は、岩崎宏美のデビューを、当時、どういうふうに見ていたのだろう?
 
岩崎: ただ気になる人でしょ? ……ウソですよ、あははは……(笑)。
 
野口: そのころ、(筒美)京平先生とすごく仲良くさせてもらってて、なんでも言えるっていうくらいの人だったんですよ。で、岩崎宏美っていう人がすごく歌がうまくて、『二重唱(デュエット)』って曲でデビューした時に……、すごくいい曲なんですよ、でも、僕、正直「先生、ちょっと違う」って思ったんですよ。で、「ちょっと違う」って思った時に、2曲目の『ロマンス』が出て、「やった!」って思ったんですよ。べつに、(筒美京平)先生は、「この子(岩崎宏美)僕がやるんだよ」って話は一切しないんですよ。時々、見ちゃったり、耳に入っちゃったりしたことはあるんですけど……(笑)。でも、もう『ロマンス』のイントロ聴いた時に、「あっ、(筒美)京平先生、やった!」って思って、間違いなく、ドンピシャの曲だな〜って。だから、「これ、すごいことになる」って思いましたね。それが、印象かなぁ〜。
 
ーー 岩崎宏美は、そのころ、野口五郎のことをどう見ていたのだろう?
 
岩崎: もう、ただの大スター!
野口:「ただ」ってなに……。
 
岩崎: はははは……(笑)。いや、だってホントに……。あの当時、森昌子さんが『スター誕生!』では大先輩で、昌子ちゃん 4年先輩ぐらいなんで……、「ゴロりん」と一緒ですよね?
 
野口: 1年 後輩。
 
岩崎: じゃあ、アタシの 3年先輩? 昌子ちゃんがいて、淳子ちゃんがいて、百恵ちゃんがいて、伊藤咲子ちゃんがいて、アタシ、みたいな感じなので……、その縦並びみたいのがあって……。で、アタシの同期が、片平なぎさ さん とかあのへんで、『スタ誕』ではないけど、太田裕美 さんとか、細川たかし さん とかね(笑)。
 
岩崎: で、その時には、もう「新御三家」が出来てたので、(野口五郎は)もうホントにスターでしたよ。だから、初めて、その『ロマンス』の時、テレビ番組で音合わせを待ってる時に足組んで座ってたら、「女の子が足組んで座るもんじゃないよ」って(野口五郎に)注意された時に、「気難しい人なのかな……」って思って……、そん時はね。
 
岩崎: でも、あの当時って、口パクの人はいないから、みんな真剣じゃないですか……、ビッグバンドだし。その中でも、(野口五郎は)もう、超真剣に歌ってるタイプだったから、ホント、大スターでしたよ……、はい。
 
野口: 僕がデビューした年は、やっぱりスター世代なんで……。だから『スター誕生!』っていうのは、アイドルじゃないんですよ。僕が、あの番組出たころっていうのは、出演者っていうのは、おじさん、おばさんが多かったんですよ。そん中に、たまたま、森昌子っていう若い中学生の女の子が 1人いただけで、あとは、もう、おじさん、おばさんたちが、森進一さんの歌とか、前川清さんの歌とかを歌ってたんですよ。
 
野口: で、僕が出て、翌年、昌子ちゃんがデビューすることになって、(西城)秀樹、(郷)ひろみ、麻丘めぐみ ちゃんとかがデビューして、それで「若い子でもいける!」ってなって、『スター誕生!』っていうのが、なんとなく「アイドル発掘番組」みたいになっていったんですよ。でも、ホントは「スター」なんですよ……、『スター千一夜』と同じように……。そこ、よくみんな勘違いするんですけど、アイドルを探してる番組じゃなくて、スターを探してる番組だったんですよ。
 
野口: だから、僕、最初、その 15歳でデビューして、まだ認知されてなかったから、16歳で『NHK 紅白』出たときも、やっぱり、そういうミドルティーンからローティーンが、ちゃんと意見を持ったっていう……、初めてそういうことが起こったっていう……。そういう時代が変わった時に、歌の上手い人がひとり(岩崎宏美)ドーン!って出てきちゃった。なかなか、そんな歌の上手い子が出てこなかったんです。その代わり、僕の後の人は、みんな振付師が付いてるんですよ。全員、付いてるんですよ。
 
岩崎: そう、アタシも 一の宮はじめ さん(西城秀樹のほとんどの振り付けを担当した振付師)に付いてた。
 
野口: 僕はいないんですよ、その前だから。
 
岩崎: あははは……(笑)。
 
ーー 野口五郎がデビューした 1971年(昭和46年)は、ザ・タイガースの解散が象徴するように、いわゆる「GS」ブームからの移行期で、湯原昌幸(雨のバラード)、井上順(昨日今日明日)、堺正章(さらば恋人)、沢田研二(君をのせて)らが、揃ってソロ・デビューした年だった。ちょうど、「新三人娘」の 3人、南沙織、小柳ルミ子、天地真理が揃ってデビューしたのもこの年で、ほかにも、五木ひろし(五木ひろしの芸名で4度目のデビュー)、八代亜紀、研ナオコ、欧陽菲菲らがデビューした。
 
ーー このころ、すでに人気だったのは、布施明、にしきのあきら、橋幸夫、あおい輝彦、野村真樹、由紀さおり、弘田三枝子、奥村チヨ、ちあきなおみ、いしだあゆみ、佐良直美らポップス系の人たちとともに、森進一、美川憲一、鶴田浩二、内山田洋とクール・ファイブ、藤圭子、青江三奈、水前寺清子らといった、いわゆる今で言う演歌系の人たちも人気だった。まだ、アイドル歌手というような概念はなく、「歌手はスター」という時代だった。
 
ーー そして、野口五郎も岩崎宏美も、初期のヒット曲は、いずれも 筒美京平 が作曲を担当している。野口五郎の『青いリンゴ』(作詞:橋本淳)も、岩崎宏美の『ロマンス』(作詞:阿久悠)も、いずれも 筒美京平 作品だ。今では考えられないが、当時、発売された野口五郎の『青いリンゴ』のシングルレコードのジャケットには、簡単なプロフィール、本名や出身地、生年月日、所属事務所の電話番号とともに、「学歴:堀越学園高等部一年在学中」とか、現住所が「渋谷区神宮前○○○○○」と番地まで書かれていた。
 
岩崎: ホント〜? はははは……。
野口: あ〜、すごい、すごい……。神宮前……、住んでた。フロが付いてないんですよ。
岩崎: 住んでたよね〜。
 
ーー 本当に今では考えられない。そんな時代だった。
 
岩崎: ホント、そうですよね〜。だって、アタシも学校の住所録に書いてあったから、みんな来ちゃうんですよ〜、ははははは……(笑)。帰るたびに、玄関にドンドン色紙が山積みになっていって……、来ちゃうからね〜。
 
野口: だって、その先、未来がわからないから、当時は、そんな時代じゃないから。アイドルブームが来るなんて、誰も考えてなかったから。
 
ーー 同じ、筒美京平 門下生ということで、当時から交流はあったのだろうか?
 
岩崎: ないよね〜。
野口: 全然ない。
 
岩崎: でも、こうやって、今、一緒にやってみると、共通点はいっぱいあるんですよね。筒美先生と一緒に外国に行って録音されたりとかしてるし。
 
ーー 野口五郎は、1970年代に、ロンドンやロサンジェルスなど海外で、筒美京平とともにアルバムのレコーディングを何度も行っている。そして、1987年には、ミュージカル『レ・ミゼラブル』が日本で初めて上演され、マリウス 役で野口五郎が、ファンテーヌ役で岩崎宏美が出演している。
 
野口: ま、もちろん、宏美ちゃんがいることが、心の支えになってましたね……、(出演者の中で)歌い手からは、僕ら二人だけだったんで。あとの方は、みんな、ミュージカルというか芝居の世界から来てる方達ばっかりだったんで。

5 緻密に考えられた楽しいコンサート 〜「その気持ちって、なかなかないですから…」〜
 
ーー 昨年、2021年11月24日に初となるデュエット・シングル『好きだなんて言えなかった』をリリースした後、12月には、東京・大阪・名古屋でコンサートも開催した。そして、今年、アルバム CD 発売日の翌日、5月14日からは、二人によるコンサートツアー『野口五郎・岩崎宏美 2022プレミアムコンサート 〜Eternal Voices〜』が、全国11ヶ所で開催中だ。
 
岩崎: 楽しいですよ〜、もう〜。 楽しいよね?
野口: うん。
岩崎: ちょっとさ、取ってつけたように言わないでよ(笑)はははは……。
 
ーー どんな内容、構成になっているのだろうか?
 
野口: 構成は……、まあ、二人で考えました。
岩崎: 1部、2部があります……、2時間ぐらいかな。
 
岩崎: あっ、でも、お互いの共通点は筒美京平さんなので、筒美京平さんに作っていただいた曲のメドレーはやってますよ。
 
ーー それぞれ、持ち歌のヒット曲も聴けるようだ。
 
岩崎: うん、もちろん。あとは『レ・ミゼラブル』の曲とかも……。
 
野口: でも……、なんですかね……、僕、よくわかんないですけど、普通、ジョイントのコーナーを二人でやって、そのあと宏美ちゃんのコーナーとか、僕のコーナーとかってなるんだと思うんですけど、今回、だいたい二人一緒にいることが多いんですよ。ヒット曲とか歌ってる瞬間は、宏美ちゃんひとりだったりはするんですけど、そのあと、すぐ僕が出るとか、必ず、その意味があってのひとりだったりするんです。「ちょっと、僕が歌ってる時、うしろにいて」とかもあるし、彼女が歌ってる時に、僕がうしろにいたりとか……。
 
岩崎: あんまりハケない。
 
ーー よく考えられた、飽きさせない構成になっているようだ。当然、『好きだなんて言えなかった』以外にも、二人でのデュエット曲もあるのだろう。
 
岩崎: あるんですよね〜、言えないけどね〜(笑)。

野口: 結構、あります。それも、偶然の産物なんですよ……、ねっ? 全部 偶然だよね?
 
岩崎: そう。お互いに、ひとりの時にも歌ってた歌だったりとか、それが何曲もあったんですよ。
 
ーー 今回のツアーの中でも、6月12日の金沢と、7月1日の東京公演は、オーケストラとの共演というプレミアムなものとなる。「東京国際フォーラム」ホールA でのコンサートは、東京フルハーモニー交響楽団との共演だ。
 
野口: ま、そういう風に(オーケストラと)やるのも面白いんじゃないかなって……。
岩崎: 去年の12月に、東名阪だけやったコンサートを見たイベンターの方が、「東京は東フィルで」っていう風におっしゃってくださって。
野口: 豪華ですよね。
岩崎: びっくりしました。
 
ーー このコンサートの中で、まだ発表されていないアルバム収録曲が披露されるのだろう。
 
岩崎: う〜ん……、言えることは……
野口: どんなこと言えるかな……
 
岩崎: ま、楽しんでやってるのでね……(笑)、見に来てくださる方も楽しいと思うんですよ。どうなの?
野口:「どうなの?」って……、姉さんコワイですよ〜(笑)
岩崎: あはははは……(笑)
野口: でも、ホント楽しいですよ。最高、楽しいです。
 
岩崎: なんかね〜、ソデにいて、五郎さんが歌ってるのを見てて、次のイントロで、また自分が出ていったりするじゃないですか。その時に、なんとも言えないテンションで、「自分のテンションすごい!」って思いながら、またその自分のテンションを上げてステージに立てるっていう……、そういう気持ちって、なかなかないですから。歌番組ではないですから。
 
野口: なかなか ないです。だって、じっくり聴くことないじゃないですか。しかも、その曲の繋がりって、必ず意味があったりなんかするから、余計にね。
 
岩崎: だから、歌番組で、前の人が歌ってるのを待ってるような感覚とは全く違うから(笑)。
 
ーー かつて、『カックラキン大放送!!』でやっていたコント、『刑事ゴロンボ』とか『宏美おばあちゃんの縁側日記』とかはやらないだろうか?
 
野口: いや、そんなことやんないっすよ(笑)。
岩崎: でもね、「コントみたい」って言われてますよ……(笑)

6 歌い続けて 50年 〜「何でもできるから、心の交流が必要かなって…」〜
 
ーー デビューから 50年の野口五郎は 66歳、デビュー 46周年の岩崎宏美は 63歳。その間、世の中は大きく変わり、音楽を取り巻く状況も変わった。
 
岩崎: そうですね〜。新しい CD が出来上がって、自分が聴いてもらいたい人に持って行った時に、「うわ〜、CDデッキないんだよね〜」って言われる時代になっちゃったんだな〜と思って……。
 
岩崎: つい、この間も、自分の知り合いに CD 持って行った時に、「これ、どうやって聴こう?」って言われた時に、「うわ〜、時代が動いちゃってるな〜」って思って……。「じゃあ、ブルーレイお持ちですか?」って聞いたら「それはある」って言うから、「じゃあ、そこで音が出るので、それで聴いていただけますか?」って言って……。ホントに、今は、新しい車には(CD)付いてないんでしょ? アタシは古い車だから付いてますけど(笑)。新しい車買っても CD聴けないっていう時代になってきてるから、すごい時代だな〜って。これ、レコード会社もタイヘンだろうなって思いますけどね。
 
ーー レコードが CD や MD になり、今では、配信という形のないものが主流になってきている。
 
野口: 僕は、もう、一言二言じゃあ言えないですよね……。どんどん変わっていかなきゃいけないところに、来てるんですよね。だから、もっと変わらなきゃいけないんじゃないすかね。
 
野口:だって、テクノロジーってどんどん進化していってるから、今度は、テクノロジーが一番必要としてるものは何かって言ったら、やっぱりアナログでしょ。心の通い合いじゃないですか。単純に、そこに、なかなか大人たちがみんな気づいてくれないから……、いや、僕は気づいた……子供だから(笑)、いやいや心は子供なんで。
 
野口:だから、「テクノロジー」プラス 今度は「アナログ」なんですよ。心の通い合いってのが必要なんだけど、今回みたいに、「後から曲が配信で来るんだ」って、何が来るのか分かんないような……、「子供を騙すような」じゃなくて(笑)、なんか「楽しませる」と言うか、「あやす」って言うか、そんな感じのものが繋がっていくといいなと……、今、一番、足らないじゃないですか。今は、テクノロジーで、なんでも出来るんですよ。何でもできるから、心の交流が必要かなって。
 
ーー 野口五郎は、今回のアルバムでも使われている「ライブの感動をそのまま持ち帰ること」ができるデジタルコンテンツ配信システム「テイクアウトライブ(Take out Live)」を2013年に考案し特許も取得している。昭和を生きてきた私たちは、なかなかアナログ体質から抜けられない中、野口五郎は、そういう最先端の技術を使っている。
 
野口: ホントはね、CD に録音された歌って「曲と初めまして」の歌で、僕らが歌っていく中で、だんだんと歌が熟成してくるんですよ、ほっとくだけでも。コンサートで歌うじゃないですか、やっぱり、それを買って行ってもらうっていうのが一番ありがたいし、時間が経って、そこで熟成したのに、最初に歌った CD と時間のずれがあるんですよ。
 
野口:だから、僕はそうしたいんだけど、本当は。それで、例えば、同じ『恋人よ』『ワインレッドの心』でも、その京都編だったりとか仙台編、東京編だったり北海道編だったりとか……。どっかで間違えたら、その間違えたのが、皆さん楽しかったりとか、そうすると、1000万枚売れるとかあ有りうるじゃないですか。しかも、ユーザーが、リスナーが喜んで買ってくれるっていうのは、僕の夢なんですよね。まあ、遊び心というか……、心の通い合い。
 
岩崎: まあ、毎回、変わってるんですもんね〜、歌はね〜、どんどん変わるからね〜。
 
野口: 空気が違うから。だから、僕らは、歌って、毎回、違うから。それを買ってもらいたいんですよ。
 
岩崎:「CD と同じように歌おう」って昔は思ってましたけど、今は、「今日はどんな風に歌えるんだろう?」っていう風に変わってきてるわけなんだから……。
 
ーー しかし、ファン心理としては、昔から知っているレコードと同じ歌が聴きたいと思うものだ。
 
野口: そう……。でもね、僕たちが一番大事なことっていうのはね、今度、そこに縛られると難しくなってきちゃう。僕ら、あの頃って、未来しか見てなかったんですよ。過去を見なかったんですよ、ず〜っと未来。でも、いつの間にか、時が経って気がつくと、そこに縛られるようになっちゃうんですよ……、「もしかして、お客さんは、そうじゃないかな?」って……。でも、多分、お客さんも成長してるんですよ。
 
ーー たしかに、聴いている私たちも同じように歳を重ねて感じ方も違ってきているし、野口五郎も岩崎宏美も、その歌声の印象は昔のまま変わっていない。変わらない印象に加えて、長年、歌い続けてきたやわらかさや深みを感じる。時間が進んでいるのに変わらないということは、むしろ退化しているようなものだ。時と共に、変わっていくことの方が自然なことだ。
 
野口: そうそう。そういう熟成期間、時の流れっていうのは、僕たちもお客さんも一緒に流れてるんで、それがピタッと合うんでしょうね。「あれ(レコード通りの歌)を求めてた」って言っても、聴いてる方も、歌う側も、時は流れてる……。僕らも、全く違うように歌うわけじゃないしね……(笑)。
 
ーー これからの二人の進化が楽しみだ。

(取材日:2022年5月16日 / 取材・文:西山 寧)





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