真田ナオキ、師匠・吉幾三とのスペシャルインタビュー! 最新シングル「本気(マジ)で惚れた」がヒットする中、吉幾三が全作詞作曲とプロデュースを担当したメジャー初となるフルアルバムがリリース! バラエティ豊かな新曲9曲に、レコ大新人賞受賞曲「恵比寿」も収録! やさしい歌声も聴ける、真田ナオキの新たな魅力に出会えるアルバム! -MUSIC GUIDE ミュージックガイド

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真田ナオキ、師匠・吉幾三とのスペシャルインタビュー! 最新シングル「本気(マジ)で惚れた」がヒットする中、吉幾三が全作詞作曲とプロデュースを担当したメジャー初となるフルアルバムがリリース! バラエティ豊かな新曲9曲に、レコ大新人賞受賞曲「恵比寿」も収録! やさしい歌声も聴ける、真田ナオキの新たな魅力に出会えるアルバム!

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Sanada Naoki

真田 ナオキ

New Album 『 真田ナオキの世界 』

★ 昨年「第62回 日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞!
★ パワフルなハスキーボイスで人気急上昇中!
★ 最新シングル「本気(マジ)で惚れた」がヒット中!


★ メジャー初となるフルアルバム、全12曲収録!
★ 師匠の吉幾三が、全作詞作曲とプロデュース!
★ バラエティ豊かな新曲9曲に、レコ大新人賞受賞曲「恵比寿」も収録!


★ やさしい歌声も聴ける、真田ナオキの新たな魅力に出会えるアルバム!



真田ナオキ / オリジナルアルバム「真田ナオキの世界」(2021年8月18日発売)ティザー映像

歌詞 先行公開中!

アルバムの歌詞を見る!


真田ナオキ 最新シングル「本気(マジ)で惚れた」2021年2月17日発売



最新シングル


真田ナオキ 「本気(マジ)で惚れた」 マジ盤
CD シングル
2021年2月17日発売
TECA-21009
¥1,350(税込)
テイチクエンタテインメント

【CD 収録曲】
「本気(マジ)で惚れた」 作詞・作曲:吉 幾三 / 編曲:矢野立美
「あなたしか」      作詞・作曲:吉 幾三 / 編曲:矢野立美


真田ナオキ 「本気(マジ)で惚れた」 惚れた盤
CD シングル
2021年 2月17日発売
TECA-21010
¥1,350(税込)
テイチクエンタテインメント

【CD 収録曲】
「本気(マジ)で惚れた」 作詞・作曲:吉 幾三 / 編曲:矢野立美
「雨よあいつは」     作詞・作曲:吉 幾三 / 編曲:矢野立美


真田ナオキ 「本気(マジ)で惚れた」 DVD 付
CD シングル + DVD
2021年 2月17日発売
TECA-21011
¥1,350(税込)
テイチクエンタテインメント

【CD 収録曲】
「本気(マジ)で惚れた」 作詞・作曲:吉 幾三 / 編曲:矢野立美
「本気(マジ)で惚れた」 オリジナルカラオケ
【DVD 収録内容】
「本気(マジ)で惚れた」ミュージックビデオ



最新 アルバム


真田ナオキ 「真田ナオキの世界」
アルバムCD(全12曲収録)
2021年8月18日 発売
TECE-3636
¥3,000
テイチクエンタテインメント

<収録曲>
01 Happy hour
02 昔に…誘われて
03 島の娘の恋詩(こいうた)
04 草原越えて…
05 Maria
06 あなたと出逢って
07 ひとりぼっち
08 我が身恨んで
09 姉ちゃんへ
10 母の声
11 恵比寿
12 Copacabana

全 作詞・作曲:吉幾三
全 編曲:矢野立美


テイチクオンライン限定盤


真田ナオキ テイチクエンタテインメント

真田ナオキ  オフィシャルサイト


真田ナオキ 歌詞一覧



パネル展 情報


下記、各「真田ナオキ パネル展」開催店舗にて対象商品を購入すると、商品1枚につき『パネルプレゼント抽選券』がもらえる!

東京:CDショップ五番街(東武百貨店池袋店7階)
2021年8月17日(火) ~ 8月29日(日)

大阪:タワーレコード梅田大阪マルビル店
2021年8月17日(火) ~ 8月22日(日)予定

福岡:ミュージックプラザ・インドウ(福岡県福岡市中央区天神)
2021年8月17日(火) ~ 8月31日(火)予定

真田ナオキ テイチクエンタテインメント



発売記念 スペシャル イベント


初のフルオリジナルアルバム「真田ナオキの世界」の発売を記念して、東京・名古屋・大阪でスペシャルイベントが開催される。対象店舗にて、予約・購入すると、専用の応募往復ハガキがもらえ、抽選で 3会場 各50組 合計300様が招待される。

イベント:「真田ナオキの世界」発売記念 スペシャルイベント ~真田ナオキの世界へようこそ!~
内容  : 真田ナオキが出演するトーク & ミニライブ
応募締切: 2021年9月8日(水)当日消印有効

<開催予定日>
2021年9月29日(水)名古屋
2021年9月30日(木)大阪
2021年10月7日(木)東京

真田ナオキ テイチクエンタテインメント



真田ナオキ New Album「真田ナオキの世界」
師匠・吉幾三とのスペシャルインタビュー!


 2015年、のちの師匠となる吉幾三と出会い、翌2016年4月に吉幾三作品の「れい子」でデビューした真田ナオキ。最近では珍しいハスキーな歌声で人気を集め、2018年発売の3枚目のシングル『酔いのブルース』がロングヒットする中、2020年1月22日、レコード会社をテイチクエンタテインエントに移籍し、メジャー 1st シングル『恵比寿』をリリース。
 
 昨年末、2020年の『第62回 日本レコード大賞』では、最優秀新人賞を受賞。その『恵比寿』に続く最新シングル、今年、2021年2月17日に発売となった『本気(マジ)で惚れた』は、明るいメジャー調 3連の どこか懐かしい感じのする曲で、一度聴けば覚えてしまうようなキャッチーな曲。発売初週に、オリコン 週間 シングル 演歌歌謡 ランキングで 1位を獲得、J-POP も含めた 総合ランキング でも 6位と異例の記録。
 
 そんな快進撃を続ける中、2021年8月18日には、テイチク移籍後、初となるオリジナルアルバム『真田ナオキの世界』が発売。既発のシングル、『レコ大』最優秀新人賞受賞曲の『恵比寿』と、そのカップリング『昔に…誘われて』『我が身恨んで』の3曲に、プロデューサーであり、真田ナオキの師匠でもある吉幾三が新たに書き下ろした新曲9曲を加えた全12曲が収録されている。
 
 明るく、ビュアで素直、謙虚で他人の痛みがわかる優しい心を持ちながらも、根性もガッツもあるし、率直で、ものおじしない……、今時珍しい気持ちのいい好青年だ。やや線が細く見えるが、空手をやり、小学校の時には野球で日本代表選抜になるほどのスポーツマン。その上、血を吐きながら作ったという個性的なハスキーボイスに、爽やかなイケメンとくれば、それは、人気にならないはずがない。
 
 何より、ちょっとしたことにも気づき、素直に感動できる感受性を持っている。そのへんが、師匠である吉幾三と似ている。
 
 真田ナオキの師匠でありプロデューサーであり、真田ナオキのオリジナル曲の全曲を作詞・作曲している吉幾三は、言わずと知れた演歌歌謡界の大スター。しかも、演歌では珍しいシンガーソングライターでもある。『酒よ』『雪國』『酔歌』『海峡』などの代表曲はもちろん、「♪住みなれた わが家を」の CM で知られる『Dream』などや、千昌夫に提供してヒットした『津軽平野』『あんた』なども、全て吉幾三 自らが作詞・作曲している。
 
 『ありがとうの唄』『かあさんへ』『娘に…』『父子じゃないか』『ありがとうを言いたくて』など、家族を歌った泣かせる名曲が多い一方で、吉幾三に改名して再デビューした時のシングル『俺はぜったい!プレスリー』や、日本での初めてのラップと言われている『俺ら東京さ行ぐだ』や『これが本当のゴルフだ!!』、川中美幸とのデュエット曲『出張物語』など、秀逸なコミックソングも多い。そういう「涙と笑い」が混在しているのが吉幾三だ。ファンの間では絶大な人気を誇る『と・も・子…』という歌は、まさに、それを象徴するような「笑って泣ける歌」。
 
 誰にでも優しく、サービス精神旺盛で、常に周りの人を「楽しませたい」と思っている生来のエンターテイナー。素直で、感情豊かで、歌っている時にも、感極まってよく泣いてしまう。「歌を伝える側のプロとしてはあるまじき、見ていて冷める」と思う人もいるかもしれないが、吉幾三の場合、不思議と嫌味がなく、冷めるどころか、つられて泣いてしまう。
 
 普通の人は、無意識に、自身の感情にリミッターをかけ、コントロールしている。しかし、吉幾三の場合、そのリミッターがない。それほど素直に生きているのだと思う。声の良さはもちろん、そういう素直な感情が乗った歌だから、聴く人に伝わり、感動するのだと思う。
 
 今回のインタビューで、そういう吉幾三のスピリットのようなものが、弟子の真田ナオキにも確実に伝わっていることがわかった。師匠を心から尊敬し、全幅の信頼を置いている真田ナオキ……、まさに「目の中に入れても痛くない」というほどの愛情を持って接している吉幾三……、今の時代に、こんなピュアな師弟関係を見せられて、実に爽やかな気持ちになった。
 
 歌には、その人の性格が表れるものだ。真田ナオキは、特徴的なハスキーボイスだが、そのピュアで素直な性格ゆえに、歌に嫌味がなく、だから、ストレートに響いてくる。
 
 さらに、今回のアルバムでは、これまでのようなパワフルに押すだけの歌ではなく、やさしい歌声も印象的だ。より深みのある歌唱になっていて、説得力も増している。張った声などは、どこか吉幾三の歌声にも似てきている。
 
 将来は、演歌歌謡曲を歌い継いでいくことのできる大スターになることを予感させる真田ナオキ……、師匠の前では、背筋をピンと伸ばして、しゃちこばっているのが印象的だった。


<もくじ>

1 自身で選んだアルバム収録曲 〜「オレ、涙でてきちゃってね…(吉)」〜 
2 力強さだけでなく、明るい響きのやさしい歌声 〜「ボクは本当に誇りですよ…(吉)」〜 
3 いろんなジャンルの歌を歌える歌手に 〜「そういう先生方に早く書いてもらえるように…(吉)」〜 
4 音楽の楽しさをあらためて実感 〜「作っている途中がホント楽しくって…(真田)」〜 
5 吉幾三との出会い 〜「やっぱり光るものがあったんですよ…(吉)」〜 
6 今後の活動 〜「やっぱり目の前で起きるからこその衝撃で…(真田)」〜


1 自身で選んだアルバム収録曲
〜「オレ、涙でてきちゃってね…(吉)」〜 
 
 アルバム『真田ナオキの世界』には、3連ロック調の『Happy hour』、沖縄音階で作られた『島の娘の恋詩』、モンゴルの大草原をイメージさせるような『草原越えて…』、ポップス調のバラード『Maria』や『あなたと出逢って』、ブルース・フォーク調のバラード『ひとりぼっち』、正統派演歌の『姉ちゃんへ』、津軽三味線や尺八、ソーラン節の入ったロック演歌の『母の声』、サンバ調の『Copacabana』と、実に様々なタイプの曲が収録されているが、まさに、そのタイトル通り、真田ナオキの色んな世界、新たな魅力を見せてくれている。いずれも、吉幾三らしい楽曲ばかりだが、ちゃんと真田ナオキの曲として昇華されている。
 前のシングル『恵比寿』は、吉幾三が作ってきた曲の中から、真田ナオキが「コレが歌いたい」と自身で選んだ。その前のシングル『酔いのブルース』は、吉幾三のストックの中から、どうしても歌いたいと思っていた曲を勝手に持って行って、事後承諾でシングルにした。
 
吉:うん……、そうそう。
 
 今回のアルバムの曲も、吉幾三が自分で打ち込みで作って歌ったデモ音源の中から、真田ナオキが自ら選んだ。
 
吉:まあ、それでも20曲くらいですけどね。「こういう歌あるんだけど……」って聴かせて、「あっ、コレ歌いたいです」「コレ歌わせてください」って。あの〜、だいたい ほぼ 9割方ね、ナオキがね、「これやらせてください」って彼が選んだ曲ですから……。
 
吉:とにかく、もう全部、音楽のジャンル違うから。コパカバーナがあればね、沖縄もあって……。だから、そういった歌を、もう今から、そろそろ歌ってもいいんじゃないかなと思って。だから、ある意味、いろんなジャンルの歌を、「これは?」「これは?」って一緒に選んでね、20曲も入れられないからね。それで、あと、「『恵比寿』とか『我が身恨んで』とかも入れる」って言うんで、「あっ、それはありがたいな」と。
 
 ある程度、真田ナオキがデモから選びつつも、吉幾三が、いろんなジャンルの曲を入れた方がいいとアドバイスしたようだ。
 
吉:そう。だから、『ひとりぼっち』とか、『姉ちゃんへ』は寂しい歌謡曲ではあるけれども、『Copacabana』みたいな賑やかな曲とかもあるしね……、コレなんか、舞台でどんどん歌っていってもらいたいなと思うし……。
 
吉:で、その中でね、ボクが心配してたのは『母の声』とかね、この辺は全く演歌だから。三味線とか尺八とか津軽とか……、そういう演歌っぽい全くド演歌で作った曲なんで、「こぶし回るのか? どうなのか?」って、これが心配だった。
 
 10曲目に収録されている『母の声』は、メロディは全く違うが、イメージとしては、長山洋子の『じょんから女節』のような曲調だ。
 
吉:それで、ナオキにね、「コレは無理じゃないか?」って言ったのよ。そしたら「この歌、歌いたい」って言うから、「じゃあやってみるか。ダメならダメでしょうがねえから」って。だから、ちょっと無理かな〜って思ってたけど、うまい具合に歌ってくれた。
 
真田:歌い方として、こういうド演歌ってなると、ホント、どうやって歌っていいかがわからないっていうのが正直なところだったので、もう本当にたくさん教えていただいて、何とか食らいついてっていう感じでした。
 
 この『母の声』は、ノリの良いサウンドではあるが、「今頃沁みてくる」「今頃分かったよ」と、聴いた誰もが自身の母を思い浮かべてしまうような心に染みる歌詞だ。吉幾三の『かあさんへ』『あ・な・た・へ』『敬愛〜夕陽のむこうに〜』などのシリーズのような感じの曲で、歌っている真田ナオキも、自然と母親を思い浮かべて歌ったのではないだろうか?
 
真田:そうですね……。やっぱり、先生からご連絡いただくと、いつも、とにかく「お母さんたちを大切にしてあげなさい」とかっていうふうに言ってくださるんです。やっぱり、この曲は、そういう想いだったりとかを歌っていて、自分は、今は「夢追い人」として夢を追ってる最中で、恩返しをしたくてもまだまだ何もできない母を思ったりとかっていう気持ちは、レコーディングのときにあって……。
 
 もう1曲、吉幾三 お得意の「家族を歌った曲」が、その名の通り『姉ちゃんへ』だ。吉幾三にも、真田ナオキにも姉がいる。そういう意味で、真田ナオキが感情移入しやすいように、真田ナオキをイメージして書いた 1曲なのではないだろうか?
 
吉:そうね……。でも、この曲自体は、自分の姉のことだから……、江戸川……、荒川放水路の土手の上だから。
 
 吉幾三が、青森から上京してきた時、姉のところに住まわせてもらっていたころの話だ。
 
吉:そう、そう、お姉ちゃんち。で、これはね、もともと、あの〜、鶴瓶師匠がニッポン放送でラジオやってて、で、鶴瓶がオレに「なんか、お姉ちゃんの歌かなんかできへんかな?」って言うから、それで作った歌なんです。それで、彼が、全くプライベートで何百枚か作って、コンサートみたいのもやって……、で、鶴鶴さんが歌ってるんですけど、全国発売ではないんです。
 
 『姉ちゃんへ』は、もともと、鶴瓶のために書いた曲で、鶴瓶も歌ってはいるが、一般に発売されているものではないということ。
 
吉:だから、「鶴瓶さんが歌ったんだけど」って、「これはそういう歌なんだよ」ってことで……。で、あの権利関係も含めてですね、べつに何もないんで……、まあ、あっても全然構わないけど。鶴瓶よりうまく歌えるからね(笑)。全くモノが違いますから、笑福亭鶴瓶が歌ったのと、ウチのナオキが歌ったのでは、もう雲泥の差がありますから(笑)。鶴瓶に話したら「早く聴きたい」って。
 
 真田ナオキも、歌っている時には、自然と自分の姉のことを思い出していたのではないだろうか?
 
真田:そうですね……。個人的には、この『姉ちゃんへ』と『ひとりぼっち』の 2曲は、正直、先生(吉幾三)のデモを聴かせてもらった時に、涙がでそうになったというか……、自分の姉と重なるところもあったりとか……
 
吉:……しゃべってるトコごめんね……。『ひとりぼっち』のレコーディングの時は、オレ、涙でてきちゃってね。自分の歌にしちゃってるな〜って。やっぱ、コレ、オレの歌じゃないって思って……、やっぱりナオキの歌だなって。オレが歌ったらもっといいんだろうけど(笑)。『姉ちゃんへ』もそうだけど、この 2曲は、オレ、レコーディングの時に涙でてきちゃった。で、「うまくなったな」って話してたんですよ。
 
真田:ありがとうございます。

2 力強さだけでなく、明るい響きのやさしい歌声
〜「ボクは本当に誇りですよ…(吉)」〜 
 
 アルバムの 7曲目に収録されている『ひとりぼっち』は、アコースティック・ギターが中心のサウンドで、メジャー調のブルース・フォーク・バラード。シンプルなサウンドながら、聴けば聴くほど言葉が沁みてくる、真田ナオキのボーカルの説得力を感じる曲だ。最近、配信ライブなどで、ギターの弾き語りもしている真田ナオキが、ひとりでギターの弾き語りでも歌えるようにと作られた曲なのだろう。
 
吉:そうです。だから、今、ハーモニカもやっときなさいって。
 
 この曲『ひとりぼっち』には、ブルース・ハープ(ハーモニカ)のソロが入っている。
 
吉:ブルースのハーモニカは片手で弾けるから、練習しておけば、こうやって歌えるじゃない。
 
真田:はい、『ひとりぼっち』とか弾き語るのが理想ですね。やっぱり、師匠がステージでやっている姿に憧れるので、できれば、ハーモニカのホルダーを付けて……
 
吉:アレはヤメた方がいい……。
 
真田:ホントですか?
 
吉:それは、オレらの時代だよ……(笑)。やってますよ、オレ、今でも……、でも邪魔でしょうがない。やっぱりね、ポケットから出してね、バ〜って吹いて歌うってカッコイイじゃないですか。『ひとりぼっち』歌うときはね、こうやって立ってね、ポケットからこうやってハーモニカ出してね、こうやって吹いて、それで歌うのが一番いい……。
 
真田:はいっ、わかりました。
 
吉:で、コンサートとか、自分でやる時にはさ、座ってギター弾きながらコレ(首からかけるハーモニカのホルダー)やってもいいし……、それか、置いといて吹く時に持つとか……。でも、コレ(ホルダー)は邪魔!

 今回、アルバムを通して聴いた時、これまでのヒットシングル曲『酔いのブルース』『恵比寿』『マジで惚れた』などのパワフルな歌い方だけでなく、言葉のトーンが明るく、やさしい響きの歌声が、とくに印象的だった。
 
真田:やっぱり、そのへんは、今回、ボクも意識しましたね。師匠に「楽しみなさい」って言っていただいたのもありますし、「声色を明るくしたい」っていうのは、とくに、普段の曲よりも、より一層、明るくしたいなっていうのを思いながら歌った曲がほとんどですね。
 
 一般的に、マイナー調の曲でも、声のトーンは明るくないと、聴き手に伝わらないものだ。今回、メジャーの曲、マイナーの曲にかかわらず、どの曲も、笑顔が見えるような明るい響きの歌声がいい。
 
真田:そうですね。どちらかと言うと、『ひとりぼっち』とか『姉ちゃんへ』とか、ああいうのは自然と歌えるんですけど、『あなたと出逢って』『Maria』『草原越えて…』『Happy hour』『Copacabana』……とか、今回は曲調が「暗い、明るい」じゃなくて、とにかく「声色を明るく歌いたい」って思う曲が多くて、で、その「声色を明るく」っていうのがすごく苦手な意識がもともとあったので……。
 
 そして、とくに張った声などは、何気なく聴いていると「あれっ?吉幾三の歌だっけ?」と思うほど、歌声が吉幾三にも似てきているところもある。
 
吉:ああ、そうかもわかんないね。歌い方がそういう歌い方になってるかもわかんない。
 
 しかし、真田ナオキと吉幾三の声質は、もともと全く違う。声が似ているわけではない。
 
吉:うん、声は似てない。一部の箇所はね、音域によってね、似てるとこあるね。
 
 たしかに、音域と言葉によってかもしれない。もともと、吉幾三が歌っているデモ音源を聴いて覚えるわけだから、自然と似てしまうところもあるとは思う。レコーディングでも、細かくディレクションされたのだろうか?
 
吉:いやいや、とにかく音程とね……、それと、歌には強弱があるから、「ココは弱く」とかね、それくらいですよ。ただ歌うだけじゃなくて、やっぱボクの作品を上手く歌ってもらいたいし、上手く歌える子だから……。ある意味、ボクは本当に誇りですよ……。うん。
 
 今回のレコーディングでは、既に発売されていたシングル曲『恵比寿』と、そのカップリングの『昔に…誘われて』と『我が身恨んで』の3曲以外、新曲9曲を録音した。
 
真田:正直、やっぱ、新曲は、全部、難しかったですね。
 
吉:はっはっはっはっ……(笑)
 
真田:そん中でもやっぱり、「ホントに、コレ……どうにかなるのかな?」って初めて歌わせてもらった時に思ったのが『草原越えて…』っていう曲で……。
 
 4曲目に収録されている『草原越えて…』は、マイナー調で二胡が入った、モンゴルの大草原を思い浮かべてしまうような曲で、リズミックにハネるメロディが特徴的だ。
 
真田:どちらかと言うと、今まで伸びやかに歌う曲っていうのがなくって……、こう、ぶつけていく歌い方ばっかりしていたので、広く大きく世界観を持ってっていう歌い方がとにかく難しくて、ホント、夢にまで見るくらい練習をしました(笑)。
 
 オリジナル曲というのは、カバー曲と違って見本がない。どういう風に歌ってもいいという自由さがある分、自分がその歌の基本を決めなければいけないという難しさもある。歌録りのレコーディング前は、練習を重ねて歌い込んで、ある程度、歌を固めて臨む歌手もいれば、逆に、レコーディングの時に、作家やディレクターの要望にどういう風にでも応えられるように、また、新鮮な気持ちで歌えるように、事前には、ほとんど歌わない歌手もいる。
 
真田:ボクの場合は、もちろん、はい、歌い込んで行くんですけど……、でも、違って覚えて行ってしまって、歌入れの時、先生(吉幾三)に怒られたりしてたんですけど……(笑)。いや、ホント、この『草原越えて…』は、レコーディングの日が怖かったくらいですね。結構、録り直しをさせていただいて……。
 
吉:あの〜、ボクからは言わないけども、ディレクターの小松さんに、「No は No じゃないですか。もう一回 やってくれ」と……。
 
真田:とにかく「楽しめ!楽しめ!」って言われました。ボクも考え込んじゃうタイプなんで、できなかった時に「あ〜なんでできないんだろう……」ってなっちゃって、ちょっと表情が曇ると、「ナオキ!楽しめよ!とにかく楽しめよ!いいんだよ!」って言ってくださるんですよ。
 
 表情が暗くなったり、硬くなると、声のトーンも暗くなったり、硬くなったりする。声のトーンが暗くなってしまうと、歌が伝わらなくなる。

3 いろんなジャンルの歌を歌える歌手に
〜「そういう先生方に早く書いてもらえるように…(吉)」〜 
 
 3曲目に収録されている『島の娘の恋詩』は、沖縄音階、いわゆる「レラ抜き音階」(ドミファソシド)でできていて、三線なども入って沖縄ムード満点の曲。吉幾三は、これまでにも、山本譲二に提供した『いつまでも…沖縄』や自身が歌った『名護の夢』など、沖縄音階の歌を何曲も作っている。
 真田ナオキの『島の娘の恋詩』は、その曲調もさることながら、とくに、「♪風に吹かれて 揺れてる花よ 私の想いは 誰に咲く」「♪風に流され 漂う雲よ 私の想いは どこに舞う」など、語るように、やさしい歌声で歌っているのが新鮮だ。
 
真田:これは、もう、レコーディングの時、先生(吉幾三)が一緒にブースに入っていただいて、ボクがどうしても語れないところとかを「こういうふうに歌うんだよ」って、実際に横で歌って下さったんで……。
 
吉:だから、今日できなくても、多分、そのうちできるだろうかなと思って、ボクの歌を入れとくんですよ。だけど、ナオキのオケで歌うから、そうすると彼のキーが高いから、オレがノド壊しそうになる……(笑)。
 
 レコーディングでは、仮歌として、吉幾三が録音しておいた歌を参考にしながら、それを、真田ナオキが自分なりに解釈して歌っているのだろう。
 
吉:そういう歌もあるでしょうね、何曲かは……、そうだと思う。『草原越えて…』とか『母の声』とかは、やっぱり難しい歌だしね……。やっぱ、そういう大草原っていうか……、あえてモンゴルとかね、中国大陸とかって言わなくても……中国はボク行ったけど、でも、草原みたいなところはアメリカでもあるしね、ネバダ州とかね。そういうとこ行くとね、ああいう歌をやっぱ書きたくなるのよ〜。星を見ながらね……「男なら、また進め」っていう歌になっちゃうのね。だから、それは、やっぱり「行って、見て」書いた歌だから……、ゆくゆく行くようになるだろうけど……。
 
真田:はい。
 
吉:北海道の何もないところ、畑とか、今、ちょうどキレイなころだから、そういうのを行って実際に見た時に、「あっ、こういうことを歌ってるんだ!」っていうのがわかる。ただね……、「コパカバーナってとこがあるんですか?」って聞くから「ここだよ」って教えたの……(笑)。で、調べたらしいのよ、「調べたらありました!」って、そりゃ、あるよ〜(笑)。
 
 『Copacabana』(コパカバーナ)は、アルバムの最後を飾るサンバ調でノリの良いアップテンポの曲。
 
吉:で「どんなトコですか?」って聞くから、「行ってみなきゃわかんない」って言ったの(笑)……。で、「師匠は行ったことあるんですか?」って言うから、だから、行ってみなきゃわかんないって(笑)。しつこいんだよ、この『Copacabana』は……(笑)、「ブラジルのどのへんですか?」とか、「こんなとこホントにあるんですか?」とかさ、作詞したオレに……(笑)。
 
真田:「アトランティカ通りはあるんですか?」とかも聞きました……はい(笑)。
 
 『島の娘の恋詩』と同じように、6曲目に収録されているメジャー調のポップス・バラード『あなたと出逢って』も、真田ナオキのやさしい歌声が新鮮だ。「♪I love you」のところはもちろん、「♪恋に始まり 愛に変わって 愛を越えれば 愛しくなって」なども、これまであまり聴いたことのないような歌声だ。
 
吉:コレはね、ある方に書いた歌なんですよ。この歌は、ワンコーラス英語バージョンもありますからね……。だから、言ったら、「この歌は誰を想像して作った」とか、「どういう人に歌わせたかった」っていうのは、全部あるんですよ。全部あるんですけどね……。で、まあ、ボクとしたら、ボク自身もステージでもそうだし、音楽ジャンルを超えてっていうね……、フォークソングもやるし、もういろんなジャンルを歌うんですけどね、だから、やっぱりナオキにも、そういういろんなジャンルを歌えるアーティストになってもらいたいんですよ。
 
 たしかに、このアルバムには、ポップス、ロック、演歌、サンバ、沖縄風、フォーク調……と、実にさまざまなジャンルの音楽が入っている。
 
吉:だから、ボクが書けなくなっても……、曲と詞を書けなくなっても、よその先生が書いたのを、「今度の曲だから」ってディレクターが持ってきた時に、「えっ?」じゃなくて、何をもらっても「あっ、いい曲ありがとうございます!」って……。だから、早く、ほかの先生に書いてもらうようになってもらいたいんですよ〜。ボクだと、もう偏っちゃってますから。もう、コレで終りですから……ナオキに書ける歌は(笑)……ホントに(笑)。
 
 自分の作品だけでなく、他の作家の歌も歌わせたいというのは、親心であり、やさしさであり、真田ナオキという歌手を客観的に見ているプロデューサーとしての感覚だ。
 
吉:いや、そうじゃなくて……、もう敵なんですよ、コイツ(笑)。
 
真田:いやぁ〜(笑)
 
吉:いや、だってね、もう、ウチの親戚からね、ウチの女房のお姉さんからね、もう70いくつになるババァまでね、みんな「ナオキ!」だからね(笑)。いままでは、テレビに「幾美ちゃん(長女で歌手のKU)のお父さんが出るから!」「見てるよ!見てるよ!」って電話だったけど、今じゃ「ナオキが出てる!」って……、呼び捨てだからね(笑)。怖くなってきたんだよ、コイツが……(笑)。でもね、さっきも言ったように、いい先生がいっぱいいらっしゃるから、そういう先生方に早く書いてもらえるようになってもらいたいね。

4 音楽の楽しさをあらためて実感
〜「作っている途中がホント楽しくって…(真田)」〜 
 
 繰り返しになるが、今回のアルバムは、実にバラエティにとんだ12曲で、真田ナオキの新しい魅力を感じることができる。真田ナオキ 本人は、出来上がったアルバムを聴いてどう感じたのだろう?
 
真田:正直なところ、「もったいない……」って思う曲もたくさんあるんですけど……(笑)。出来上がった時は、とにかく、嬉しさと……、とにかく、作っている途中がホント楽しくって、「あっ、音楽って本当に楽しいんだな」っていうのを実感して……
 
吉:そうそう、それでいい……
 
真田:とくに、先生(吉幾三)も叱るばっかりじゃなくて、「とにかく楽しんで歌わなきゃ駄目だよ」って、レコーディングのときも常に言ってくださって……。で、一番最後に録ったのが『Happy hour』の「えだまめ ちょ〜だい」で、なので、「音楽って楽しいんだな」っていう気持ちを……、ホントに一番楽しい曲を一番最後に録ったんです。
 
 アルバムのオープニングを飾る『Happy hour』は、マイナー調で、アップテンポの 3連 ロックの曲。「♪Yeah! Yeah! Yeah! Yeah! Happy hour〜」のコーラスには吉幾三も参加している。タイトル通り、飲み屋のハッピーアワーを歌った曲で、注文したハズの枝豆がなかなか来ないというシチュエーションの中、吉幾三が「枝豆ちょ〜だい!」とか「枝豆まだぁ〜?」とか言っている楽しい曲だ。
 しかし、ただフザケているだけではなく、「♪ぐだぐだ言わすに カラッと過ごそう」「♪気むずかしいことは 今度な」「♪湿っぽい話し 月曜……」と、「イヤな話は明日にして、とにかく今は楽しくいようよ」といういいメッセージが込められた曲でもある。
 
真田:そうなんですよ〜。
 
吉:作る方は大変なんですよ……。
 
真田:すいません!
 
吉:コレね、批判うけると嬉しいんですよね……、だって、今は、飲める時じゃないじゃないですか。だから、そういう批判が来ることをわざと見越して書いたの……。だからね……、ボク、あの、アメェ〜リカ生活が長かったでしょ。
 
真田:ははははは……(笑)
 
吉:だから、どうしても、アメェ〜リカにいると、4時くらいから「Happy hour」で飲み始めるんですよ、安いから。だから、この言葉を流行らしていきましょうよ……、みなさんに「Happy hour」ってね、また飲めるようになったらね。
 
真田:はいっ。
 
 一方、プロデューサーの吉幾三の方は、完成したアルバムを聴いて、どう感じたのだろう?
 
吉:そりゃ、うれしいですよ! 100点さしあげますよ。
 
真田:ありがとうございます。
 
吉:真田ナオキとして100点ですよ。ホント、ありがたいです……。それで、あの……、全曲、作詞作曲が吉幾三で、アレンジが全曲、矢野立美先生ですから。そういうレコードってあります? 全曲、同じ人が作曲して、全曲、同じ人が編曲してるって……、ないと思いますよ。だいたい、1曲か2曲、誰か違う人が詞とか曲とかで入ってるはず。
 
 たしかに、バンドやシンガーソングライター以外で、そういうふうに、収録曲の全曲が同じ作家と編曲家というアルバムは珍しい。でも、だから、いろんなジャンルの曲があっても、真田ナオキの世界として、ひとつにまとまってるのだろう。
 
吉:そうです。矢野立美先生のアレンジもいい。素晴らしいアレンジをして頂いて。大好きな人ですよ……うん。彼(真田ナオキ)の次の新曲も矢野先生だからね。
 
真田マネージャー:B面ですね。
 
吉:あっ、B面だったけ?
 
真田マネージャー:はい。
 
吉:あれ B面にすんの?
 
真田マネージャー:はい、カップリングで……。
 
吉:おい おい おい おい……。
 
真田マネージャー:先生、この間、そういうふうに言われて……。
 
吉:オレは、飲んだら忘れちゃうんだから(笑)。
 
真田:ははははは……(笑)
 
吉:そうなの〜?
 
真田マネージャー:はい……。
 
吉:あっそう〜。へぇ〜。
 
真田:ははははは……(笑)
 
真田マネージャー:すいません(笑)
 
吉:もうね〜、オレね、この荒巻っていうマネージャーとね、小松っていうディレクターにね、かき回されちゃってるの……(笑)。「先生!言いましたよ!」って、小松がね、テーブル叩くんだもん(笑)。「飲んで言いました」って……、ああそうですかって……うれしくない。飲んじゃうとわかんないね〜。今日も、娘(長女で歌手のKU)に言われたんだけどさ、「お父さん!飲んじゃダメ!」って(笑)。指折った時なんかも、「じいじ!治んないんだよ!」って、女房と幾美(長女で歌手のKU)と孫との女三人に「わかった?」って言われて、「はい〜」って……(笑)。

5 吉幾三との出会い
〜「やっぱり光るものがあったんですよ…(吉)」〜 
 
 真田ナオキは、デビュー前に、知人を通じて吉幾三を紹介された。「歌の勉強をしてるんです」という話から、「よし、じゃあ歌を聴いてやる」ということになり、食事をした後、スナックに移動して、吉幾三の前で歌ったところ、吉幾三から「お前、おもしろい声してるから俺の弟子になれ!明日から人形町に住め!俺の運転手やれ!」と言われた。
 そもそも、吉幾三は、そんなに簡単に弟子なんかとっていない。何が決め手となったのだろう?
 
吉:うん……、それは酒が言わせたんですね……(笑)。
 
真田:ふふふふふ……(笑)
 
 たしかに、真田ナオキも「その時、師匠はベロベロに酔っていた」と言っているが、でも、翌日、吉幾三は、すぐに、真田ナオキに電話をしている。
 
吉:うん……、だから、そろそろね、ちゃんとした形でね、この子もちゃんとやれるんじゃないかなと……。なんか、こう、やっぱり光るものがあったんですよ……、なんか育ててみたいなと……。
 
 普段、弟子などとらない吉幾三を惚れ込ませる魅力が、真田ナオキにあったのだろう。そして、今年いっぱいでの引退を表明している小椋佳が、林部智史を後継者として指名して曲を書き下ろしたりしているように、吉幾三も、自身の歌の世界を歌い継ぐような後継者に、真田ナオキがなれると直感的に感じたのかもしれない。
 そんな吉幾三から見た真田ナオキとは、どういう人なのだろう?
 
吉:そのままよ……うん。 最近ね、歌だけじゃなくて、トークとか聞いても、なんかいいしね。
 
真田:ありがとうございます……。
 
吉:新人らしさもあるし、逆に、ズケズケとオレのことなんか言ったりしてね……。オレなんか、女房と二人でテレビ見てて、「え〜っ!そこまで言う?」とか……(笑)。
 
真田:すいません(笑)
 
吉:「よく言った!」って、女房と二人で手叩いて笑ってるよ。だから、いいんじゃない?
 
 真田ナオキは、そういうところも含めて、気持ちいい。憎めないところもある。
 
吉:そうそうそう。だから、好青年だし、スポーツもやってるしね。野球もやってたし、空手もやってるしね。ゴルフは、飛距離で負けちゃうしね……(笑)、おいてくんだよ……。だから、もう、いろんな意味でおいてかれちゃってるんだよ。でも、まあ、このままの子ですよ。で、このままであってもらいたいしね。だから、周りにいる人たち、マネージャーとかレコード会社の人たちが、ちゃんとおさえながら伸ばしていってもらいたいな。
 
 将来「こうなってほしい」という、真田ナオキへの想いを聞いてみた。
 
吉:まずね、なんとか大ヒットを出して、1回ぐらいは紅白歌合戦に出てもらいたいなと思いますけど。あと10年くらいの間に大ヒット曲出して……、そう毎年毎年ヒット曲出せるわけじゃないけど、歌手として大きくなってもらって……、ゆくゆくは、オレとふたりで焼き鳥屋をやる……、最高の焼き鳥屋を……(笑)。
 
 今回のアルバムで、吉幾三は、あらゆるジャンルの曲を出し尽くしたと言うが、吉幾三の人気曲『と・も・子…』のようなセリフのある曲も聴いてみたい。『と・も・子…』は、ほとんどがセリフによるストーリー仕立てで、笑って泣かせる不思議な感動のある歌だ。その『と・も・子…』の前日譚みたいな曲もいい。
 
吉:ん? あの「語り」ありの……? あっ、そんなのいっぱいありますよ。『ト・メ・子』って歌がありますから。
 
真田:あはははは……(笑)
 
吉:『と・も・子…』と全く同じ『ト・メ・子』って歌……、千(昌夫)さんに却下されましたけど(笑)。「なんで次は『ト・メ・子』なんだよ!」って言うから、「似たような歌ないか?って千さん言ったじゃないですか」って言ったけど、却下されました……。
 
真田:あはははは……(笑)
 
吉:ああいう「語り」があって「歌」にいくっていうのは、まだいくつかありますから。
 
 他にも、吉幾三の『男ってやつは…』のようなフォーク調の力強いバラードも、真田ナオキには合うと思う。
 
吉:おうおうおう、そうだね。だからね、コイツに作らなきゃいけない歌が、まだいっぱいあるんだけど、コイツのためだけに動きたくないのよ〜(笑)。
 
真田:すいません……(笑)
 
吉:自分のコトで目一杯なのよ……、ははははは……(笑)。
 
 もちろん、半分冗談だろうが、しかし、実際、吉幾三は、驚くほど多くの有名歌手に楽曲提供をしている。
 
吉:でも、彼は大丈夫ですから! このまま行ってもらいたいしね……。ひとつ、よろしくお願いします……。

<吉幾三は、時間の関係で、ここで退席>


6 今後の活動
〜「やっぱり目の前で起きるからこその衝撃で…(真田)」〜 
 
 吉幾三は、次のスケジュールがあったため、先に退席。師匠が隣に座っていた時は、ピンと背筋を伸ばしていた真田ナオキが印象的だった。その師匠がいなくなったところで、真田ナオキから見た吉幾三とはどういう人なのかを聞いてみた。
 
真田:師匠は……「人間」っていう感じかもしれないです……。すごく人間らしいって思いますね。人って、「恥ずかしい」とか、「誰かに気を使って」とか、我慢したりとか、どうしても流されたりとかすると思うんですけど、師匠は、本当に芯が通ってて、自分に正直で……、何に対しても正直な人っていう感じですね。なんて言うんですかね……、理想……、自分自身も、やっぱり正直になんでも言いたいし、でも、人の目があるから、そこをグッと我慢してオブラートに包んで言葉を発することってたくさんあると思うんですけど、そういうのを地で、言いたいことを言って……、かと言って、言いたいことを言うんですけど、たぶん、本当にもともとお優しいので、人のことを傷つけないっていう……、それを地で行ってるっていう感じですね。
 
 師匠に倣って、真田ナオキは昨年からギターを始めて、すでに、配信ライブなどでは、弾き語りも披露している。そうなると、真田ナオキのオリジナル曲も聴いてみたくなる。
 
真田:いま、挑戦しています……。ギター弾きながらメロを作ったりしてるんですけど、どうしても演歌にならないんですよね〜。歌謡曲とかにならずに、なぜかちょっとフォークっぽくなっちゃうんですよ。
 
 吉幾三も、もともとフォークだし、フォーク調の曲はたくさんある。
 
真田:そうですね。ボク的には、イメージでは、それこそ、今回の『ひとりぼっち』みたいな、ちょっとドロくさいブルースっぽい感じだったりとか、ジャジーな感じだったりとかっていうのを作ってみたいんですけど、なかなか……、多分、音楽が染み付いてないのか……はい。でも、師匠が師匠なので、いつかやっぱり、自分で書いて自分で歌ってっていうのが理想ですね。
 
 どんな歌詞を書くのかも気になる。
 
真田:あははは……、そうですね。
 
 昨年末、2020年の『第62回 日本レコード大賞』では、最優秀新人賞を受賞。その『恵比寿』に続く最新シングル、今年、2021年2月17日に発売となった『本気(マジ)で惚れた』は、明るいメジャー調 3連の どこか懐かしい感じのする曲で、一度聴けば覚えてしまうようなキャッチーな曲。発売初週に、オリコン 週間 シングル 演歌歌謡 ランキングで 1位を獲得、J-POP も含めた 総合ランキング でも 6位と異例の記録。そういういい波がきている中でのアルバム・リリース。今後、どういうふうな活動をしていきたいかを聞いた。
 
真田:そうですね。活動的には、今はコロナ禍で限定的になっちゃっているんですけど……、でも、その中でも、アイディアとか、いろんな技術を駆使して、できることが増えてきてはいるので、新しいコンテンツも加えながら……、ワクチンも広がってきているんで、また戻ってきたら……。それこそ『恵比寿』も、まだ生で聴いたことのある方の方が少ないくらいだと思うんですよね……、配信とかではあっても。ボクもキャンペーンで歌ったのは発売前だけで、そのあと1ヶ月くらいでコロナ禍になってしまったので、全然歌ってないんですよ。なので、まだ、全然、どこも行けていないので、昨年、レコ大で歌った『恵比寿』と、今頑張っている『本気(マジ)で惚れた』と、また、今回の新しいアルバムの曲を持って全国を回るのがすごい楽しみです。
 
真田:で、全国を回りながらも、やっぱり配信っていう技術も手に入れたので、たとえば、北海道で歌っているのを、全国でも配信で見られるっていうことも一緒に考えながら、やっていけたらいいなって思うのと……。やっぱり、演歌は、とくに「寄り添うもの」だと思うので……、まあ、音楽自体が「人間の人生に寄り添うもの」ですけど、演歌はとくに、近くに行って握手をしたり、直接触れるっていうことも魅力のひとつだと思うので、そこに戻るようにってことを願いながら、ホント、お客様の前で歌えるような活動ができたらいいなっていうふうに思ってますね。
 
 たしかに、配信は、その場に行けなくても楽しめるが、しかし、目の前で歌うのを見て聴く楽しさには代えられない。
 
真田:そうですね……、やっぱり、ナマだから生まれる感動ってありますね。ボク自身も、よく歌を聴いて衝撃を受けたりするんですけど、あの衝撃って、やっぱり目の前で起きるからこその衝撃で、やっぱりそれはナマでしか味わえないものもたくさんあると思うので……。
 
真田:それと、あと、やっぱり、先駆者の大先輩方が、もう命がけで歌い続けて、黄金期を築いて、今なお第一線で歌われてる姿を見てると、あらためて感じるんですけど……、音楽って人生に必ず必要なものじゃないんですけど、でも「ないと困る」って方って多分たくさんいると思うんですよね。なので、そういう方にも届けられるように……。
 
真田:さらには、その音楽の魅力に今気付いてない方もいらっしゃると思うんですよね。ボクなんかもそうで、ハタチ過ぎるまでそうだったんですけど、きっかけがあって、音楽に触れて、その魅力に気づいたひとりなんですけども……、そういった方にも歌が届くように、そんな歌手になっていければいいなと思います。
 
真田:あとは憧れもあって、師匠(吉幾三)と山本譲二さんが一緒に歌ってるのを見て、本当に涙がでそうなったんです。お二人は、同じように横に並び、一緒に前進をして、一緒に苦労して黄金期を築いてっていう、そういういろんな景色を一緒に見てきている二人が、今こうして自由奔放にできるっていうのは、お互いが認め合って、周りに認められてっていう全てがないとできないことだと思うんです。なので、「微笑ましい」プラス、やっぱり「憧れ」、プラス「やっぱり自分もいつかはああなりたいな」って……。
 
真田:で、ああなった時に「誰か横にいてもらいたいな」っていう……、切磋琢磨する仲間というか……。今は、共演とかでもジョイントでもソーシャルディスタンスなので、ちょっと寂しいんですけど……。そういう師匠とかの背中を見て、「ボクも、将来、そうなれたらいいな」っていうのはすごい感じて、憧れますね……、とにかく憧れです、師匠は。
 
 年齢を重ねないと出てこない説得力もある。
 
真田:ありますね〜。
 
 最後に、「こういう歌が歌いたい」という希望があるか聞いてみたら、意外な答えが返ってきた。
 
真田:コミックソング歌いたいです。コミックソングは、もう吉幾三の代名詞なので、それを自分で書いて歌いたいなっていうのは目標としてあって、どういうふうになるかわからないですけど、やっぱり「弟子で通らずにいられないよな」っていう……。カッコつけて歌ってるばっかりじゃ、本当の吉幾三の弟子じゃないなっていうのは思うので……。ホントに作業服で歌うぐらいなところもないと駄目だなと思うので、自分で作って、それが盤(CD)になるかわからないですけど、ならなくても、自分でステージで作業服着て歌ってもいいですし、どんな形であれやっぱり師匠の弟子であるんだから、やりたいですね。
 
 師匠の吉幾三が聞いたら泣いて喜びそうな言葉だが、ハードルは高い。なにより、単なる憧れからくるマネではなく、確実に吉幾三のスピリットが受け継がれていると感じた。

(取材日:2021年7月16日 / 取材・文:西山 寧)



真田ナオキ、最新シングル「本気(マジ)で惚れた」インタビューはコチラ↓!

真田ナオキ「本気で惚れた」インタビュー MUSIC GUIDE


真田ナオキの詳しいヒストリーをもっと知りたい方はコチラ↓!

いろいろわかる… 真田ナオキ ロングインタビュー MUSIC GUIDE


吉幾三「歌ネット」インタビュー(2010年)




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真田ナオキと吉幾三、二人の直筆サインが入った色紙 を
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twitter で、MUSIC GUIDE を フォロー&下記リンクのツイートをリツイートしていただいた方の中から、抽選で3名様に、ナオキくんが持っている「真田ナオキ&吉幾三」ダブルネームの直筆サイン色紙を プレゼントさせていただきます。
締め切りは、2021年 9月 7日 (火) まで!

(吉幾三さんは、いつも、色紙には筆でサインをされますが、今回、無理を言ってお願いさせていただきました。)

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吉幾三 リリース情報


吉幾三「港町挽歌」
シングル CD
2021年01月27日発売
TKCA-91330
¥1350
徳間ジャパンコミュニケーションズ

吉幾三、2021年最新シングル!


吉幾三「おとこ達へ…」
アルバム CD(17曲入)
2021年07月28日発売
TKCA-74951
¥2200
徳間ジャパンコミュニケーションズ

<収録曲>
01 走り続けろよ
02 男っちゅうもんは
03 野風増(カヴァー)
04 男うた
05 男酔い(弾き語りVer)
06 酒と泪と男と女(カヴァー)
07 昭和時代の男節
08 時代おくれ(カヴァー)
09 我が良き友よ(カヴァー)
10 男ってやつは
11 男の舟唄
12 男旅
13 吾亦紅(カヴァー)(ライブVer)
14 あいつのブルース
15 人生(みち)
16 二人のブルース
17 別離の時は

これまでの曲の中から、「男」をテーマにした曲を集めたコンセプト・アルバム。元気をもらえる「男ってやつは」「男っちゅうもんは」「走り続けろよ」などから、自然と涙が流れてくる曲まで、オリジナル12曲、カバー曲5曲の全17曲収録!


吉幾三「吉幾三のおもちゃ箱 ~令和エディション~」
アルバム CD(16曲入)
2021年06月09日発売
TKCA-74950
¥2500
徳間ジャパンコミュニケーションズ

<収録曲>
01 Dream 〜「新日本ハウス」CMヴァージョン〜
02 TSUGARU<オリジナルバージョン>
03 俺ら東京さ行ぐだ
04 出張物語
05 俺はぜったい!プレスリー《1985年ライブ音源》
06 TOFU
07 若気の至り
08 俺の港
09 うちのかみさん
10 夜の虫《2012年ライブ音源》
11 お・じ・さ・ん
12 ちょい悪オヤジ
13 サマザマね…ネ
14 尽くさんかい
15 これが本当のゴルフだ!!
16 と・も・子…《1985年ライブ音源》

これまでの曲の中から、「Dream ~「新日本ハウス」CMヴァージョン~」などのCMソングや、「俺ら東京さ行ぐだ」「俺はぜったい!プレスリー」「これが本当のゴルフだ!!」「TSUGARU」などのコミックソング、ユーモア&ウイットに富んだ「出張物語」など、ユーモア溢れるアナザーサイドの楽曲で構成されたコンセプト・アルバム。笑って泣ける名曲「と・も・子…」のライブバージョンも収録!


吉幾三 徳間ジャパンコミュニケーションズ

吉幾三 オフィシャルサイト


吉幾三「歌ネット」インタビュー(2010年)


吉幾三「港町挽歌」MV(2021年1月27日発売)

吉幾三「TSUGARU」MV(2019年9月12日配信リリース)