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第4回  荒井由実(松任谷由実) 「Good luck and Good bye」(1976年)

今はもう 別々の恋人が待つ場所へと
降りだした雨に 追いたてられて
急いでゆくのよ …
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荒井由実 「Good luck and Good bye」

荒井由実 「Good luck and Good bye(グッド ・ラック・アンド・グッドバイ)」(3:44) 作詞:荒井由実、作曲:荒井由実、編曲:松任谷正隆
1976年(昭和51年)発売 アルバム「14番目の月」収録曲  LPレコード  EXPRESS/東芝

1972年、シングル「返事はいらない」でデビューした荒井由実(現:松任谷由実/ユーミン)が、1976年、岡崎友紀の19枚目のシングルとして提供した曲(編曲:萩田光雄、岡崎友紀のアルバム「明日のスケッチ」にも収録)。同年、1976年11月発売、荒井由実4枚目のオリジナルアルバム「14番目の月」にセルフカバー曲として収録。アルバムは、オリコン・アルバム・チャートで週間1位、1977年度年間4位を記録。2000年に、デジタルリマスタリングされCD化。2005年からは音楽配信もスタート。

 ラグビーワールドカップ『日本-南アフリカ戦』のテレビ中継の平均視聴率が、瞬間最高で49.1%、平均でも41.6%だったそうです(いずれも関東地区)。ほぼ同時刻に、プロ野球の日本シリーズもウラでやっていましたし、関東地区なら「世界の果てまでイッテQ!」「ポツンと一軒家」と、ただでさえ高視聴率番組の多い激戦区の時間帯にも関わらず…。ちなみに、この日、NHK-BS「新BS日本のうた」では「北島ファミリー大集合!」という永久保存版とも言えるようなレアな内容もウラで放送されていましたが、みなさん、ちゃんと録画はされましたでしょうか…(録画していない方は再放送が2回あります!)。
 そんなコトはともかく…、ラグビーワールドカップの日本開催が決まった時、日本代表のここまでの活躍と盛り上がりを誰が想像できたでしょうか…?

 そもそも、似てて全く非なるアメフトとは違い、ラグビーは日本では割と早くから馴染み深いスポーツだったように思います。テレビドラマでも、1965年の『青春とはなんだ』(主演:夏木陽介)、1974年の『われら青春!』(主演:中村雅俊)、1984年からの『スクール☆ウォーズ』(主演:山下真司)、1990年の『スクールウォーズ2』、最近では、今年の『ノーサイド・ゲーム』といったように、ずっと扱われてきました。
 1970年代後半あたりからは、早明戦や早慶戦をはじめ、全国大学選手権大会などもスタンドが満員となるくらいで、1980年代には、新日鐵釜石の松尾雄治、神戸製鋼の平尾誠二といったスターもいて、ラグビーは、それなりに人気だったように思います。そんなバックグラウンドがあったからこそ、ここまでの盛り上がりとなったのではないでしょうか…。

 今回の日本代表の活躍からは、「信じること」を教えられたような気がします。1995年に、野茂英雄がアメリカ・メジャー・リーグに挑戦した時もそうでしたが、「そんなんムリでしょ〜」という意見が大多数の中、誰も成し遂げたことのないコトを「必ず出来る!」と思う「信じきれる強さ」を見せられました。コレは大変なコトです。ただ単に「そうなりたい!」という「欲求の強さ」なのかもしれませんが…。
 しかし、裏を返せば、「ジブンが信じることが出来なければ、絶対に実現もしない」というコトにもなります。もちろん、信じるだけではダメで、実行が伴わなければなりません。信じ抜くことが出来たからこそ、ラグビー日本代表も、4年間もの厳しい練習にも耐えることが出来たのでしょう…。

 学生のころ、運動部を経験したコトのあるヒトなら(おそらく)誰でも経験があると思いますが、「もぉダメだぁ〜限界だぁ〜」と思っても、そこから、あと2〜3割は頑張れたりするものです…。いまさら、昔のような「スパルタ」とか、精神注入棒でも出てきそうな「根性論」を唱える気は毛頭ありませんが、しかし、その「あと2〜3割の頑張り」こそが、大きな成長につながったり、勝負の趨勢を左右したりするものです。
 いま、まさに、病気や仕事、あるいは生活の中で、困難や苦しみに直面している人もいるかと思いますが、「限界からのあと2〜3割の頑張り」と「諦めないで信じぬくこと」が大事なのではないでしょうか…。

 というワケで、いつもながら…前置きが長くなりましたが、今週の1曲は、1984年、ラグビーがテーマの松任谷由実『ノーサイド』…と言いたいところですが、それではあまりに安易なので、意表をついて、1980年の『まぶしい草野球』(松任谷由実)にしようと思いましたが、それもひねくれすぎかなと思い直し、この曲になりました…。
 ちなみに、『まぶしい草野球』は、舐めてるとザラッとしたクリ〜ムが出てくる不二家の『ソフトエクレア』のテレビCMでしたね〜。で、不二家と言えば、「ノースキャロライナ…好きよ…」のテレビCMが印象的だった、ぐるぐる渦巻きのキャラメル『ノースキャロライナ』を思い出します。なんてったってアナタ…『ノースカロライナ』じゃなくて『キャロライナ』ですよ…(沖縄のおじいが「コーヒーシャ〜プ」って言ってるカンジですかね…)。『ソフトエクレア』の方は、1996年に一度、生産終了となっていましたが、2010年からリニューアルされて、今も売っているようです。

 1976年、松任谷由実(当時は荒井由実)の『Good luck and Good bye』(グッド・ラック・アンド・グッドバイ)は、もともと、岡崎友紀に提供された曲で、4月20日に東芝から萩田光雄のアレンジで、岡崎友紀の19枚目のシングル・レコードとして発売されています。
 『ゲバゲバ90分』が待ち遠しかった1970年代の初めごろ、『おくさまは18歳』の飛鳥ちゃん、『なんたって18歳!』のはるかちゃん、『ママはライバル』のツバサちゃんとして、それぞれTBSの夜7時台の人気連続ドラマに主演していた岡崎友紀ですが、歌声も歌唱力も抜群で、作詞:橋本淳、作曲:筒美京平のゴールデンコンビによる『私は忘れない』などは名曲です。この『Good luck and Good bye』も、語るように、丁寧に、ゆったりと歌っていて、なんとも言えないイイ雰囲気です。・
 そして、同年、1976年11月20日発売、荒井由実の4枚目のアルバム、『中央フリーウェイ』『朝陽の中で微笑んで』などが収録された名盤と言われるアルバム『14番目の月』に、ユーミンがセルフカバーした形で、この曲が収録されています。
 「A-B-A」という極めてシンプルな構成で言葉数も少ないにも関わらず、別れた元恋人との偶然の出会いのシーンと、主人公の微妙な心の動きが、3連のリズムに乗せた日本人の心の琴線に触れるメロディーで、よく伝わってきます。懐かしいような、甘酸っぱいような、なんとも切ないキモチにさせられる歌です。
 ちなみに、ユーミンの方のドラムはマイク・ベアード、ベースがリーランド・スクラーという、アメリカ西海岸のスゴ腕のリズム体が、3連を強く出しすぎない、ゆったりとした気持ちの良いグル〜ヴを出しています。ユーミンの3連の曲では「最後の春休み」も同じような雰囲気を持った曲ですね…。

 今では、荒井由実のバージョンの方が圧倒的に有名ですが、実は、岡崎友紀と荒井由実のバージョンでは、歌詞がちょっと違います。歌い出しが、岡崎友紀バージョンは「なつかしい〜あのひとと」ですが、荒井由実バージョンでは「なつかしい〜あのひとに」と変えられています。「と」よりも「に」の方が、音の響き的にユーミンには歌いやすかったのではないかと推察しています…。余談ですが、太田裕美の「木綿のハンカチーフ」も、シングル・バージョンとアルバム・バージョンがあり、アレンジも歌詞の一部も違います。
 そして!もうひとつ大きな違いが! 岡崎友紀バージョンには、なんと、間奏にセリフがあるんです! 昔のアイドル歌謡曲では、はやりで定番だった「間奏のセリフ」…、悪くはないのですが、全体の歌詞の構成を考えると「ちょっと言い過ぎ」な気もします…。セリフが気になるアナタのために、下に歌詞のリンクをつけておきますので、そちらをご覧ください。

 ホラ、聴きたくなってきたでしょ…? 

(2019年10月 西山 寧)

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1976年のヒット曲 タイムマシン

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