MUSIC GUIDE 編集部 オススメ!
望月琉叶(もちづき るか)スペシャル インタビュー!
3rd Single「ピンクのダイヤモンド」! -MUSIC GUIDE ミュージックガイド

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望月琉叶(もちづき るか)スペシャル インタビュー!
3rd Single「ピンクのダイヤモンド」!

MUSIC GUIDE 編集部 オススメ!
望月琉叶(もちづき るか)スペシャル インタビュー!
3rd Single「ピンクのダイヤモンド」!

インタビューの最後に、読者プレゼントあり!

Mochizuki Luca

望月 琉叶(もちづき るか)

3rd Single『 ピンクのダイヤモンド 』


★ 2020年に歌手デビュー!「グラビアもできる演歌歌手」として話題!
★ 昨年、2021年末には、「第63回 日本レコード大賞」新人賞を受賞!
★ 3枚目となる最新シングルは、昭和歌謡の巨匠コンビによる 80年代風 ロック歌謡!
★ カップリング曲「家族写真」は、さわやかで懐かしい感じのするミディアムバラード!
★ アイドルグループ「民族ハッピー組」のメンバーとしても活動中!
★ アイドル、グラビア・モデル、演歌歌手と、三刀流 で活躍中!



望月琉叶 3rd Single 「ピンクのダイヤモンド」 2022年2月23日 発売

「ピンクのダイヤモンド」歌詞を見る


望月琉叶 2nd Single 「面影・未練橋」 2021年4月28日 発売
「第63回 日本レコード大賞」新人賞 受賞曲

「面影・未練橋」歌詞を見る




リリース情報

望月琉叶 「ピンクのダイヤモンド」
シングル CD
2022年 2月23日 発売
COCA-17963
¥1,350
日本コロムビア

<収録内容>

1 ピンクのダイヤモンド(作詞/売野雅勇、作曲/浜圭介、編曲/坂本昌之)
  *関西テレビ「ちゃちゃ入れマンデー」2月度 エンディング曲
2 家族写真(作詞/売野雅勇、作曲/浜圭介、編曲/坂本昌之)

3 ピンクのダイヤモンド  (オリジナル・カラオケ)
4 家族写真 (オリジナル・カラオケ)
5 ピンクのダイヤモンド (半音下げカラオケ)
6 家族写真 (半音下げカラオケ)
7 ピンクのダイヤモンド (2コーラスカラオケ)
8 家族写真 (2コーラスカラオケ)


望月琉叶 日本コロムビア

望月琉叶 歌詞一覧

望月琉叶が所属するアイドルグループ「民族ハッピー組」オフィシャルサイト




望月琉叶 スペシャル インタビュー


 コロナ禍の 2020年 7月、「グラビアもできる演歌歌手」というキャッチフレーズで、24歳の時にソロ歌手としてデビューした 望月琉叶(もちづき るか)。
 
 デビューにあたり、CD を売るための戦術のひとつとしてグラビアをやったわけではない。望月琉叶は、それまで、2019年からアイドルグループ「民族ハッピー組」(旧名「演歌女子ルピナス組」)のメンバーとしても活動しており、その流れで、たまたまグラビアデビューと歌手デビューが重なっただけだ。
 
 グラビアの世界だって、そんなに甘いものではない。グラビア・モデルになりたい人は無数にいるし、限られた枠の取り合いだ。そんな中でも、グラビア界ではトップクラスしか出ることのできない『週刊プレイボーイ』の巻頭や『FRIDAY』などで水着グラビアを披露している。
 
 そして、歌手としては、2020年7月に発売されたデビュー曲の『失恋慕情』が、オリコン 週間 演歌・「オリコン 週間 演歌・歌謡シングルランキング」「有線 週間 演歌歌謡曲 リクエストランキング」で 1位を獲得。さらに、翌年、2021年4月に発売された 2nd シングル『面影・未練橋』も、2作連続で、同ランキング 1位を獲得している。
 
 「演歌歌手」と言うが、これまでのシングル 2作は、いずれもマイナー調の歌謡曲風の演歌で、いわゆる「ド演歌」ではない。とくに、2nd シングル『面影・未練橋』は、サビの「♪遠く 遠く 離れても 二人の出会い橋」の歌声が耳に残るいい歌だ。この『面影・未練橋』で、昨年、2021年の「第63回 輝く!日本レコード大賞」新人賞を受賞している。
 
 そして、今年、2022年2月23日に発売された、通算 3作目となる最新シングル『ピンクのダイヤモンド』は、演歌歌謡の前 2作とは違い、エレキギターとクラビが印象的な、ロック調の昭和アイドル歌謡風。衣装も、着物姿からピンクのドレス姿の洋装になっている。耳に残るキャッチーな曲で、パンチのある力強く張った高い声もいいし、チカラの抜けた低い方の色気のある歌声も魅力的だ。
 
 作曲は、奥村チヨ『終着駅』、八代亜紀『舟唄』、堺正章『街の灯り』、三善英史『雨』、内海美幸『酔っぱらっちゃった』、細川たかし『望郷じょんから』……など 数多くの昭和歌謡曲をヒットさせた 浜 圭介。
 
 作詞は、郷ひろみ『2億4千万の瞳(エキゾチック・ジャパン)』、中森明菜『少女A』、チェッカーズ『涙のリクエスト』、荻野目洋子『六本木純情派』、杉山清貴『最後のHoly Night』……など、これまた多くのヒット曲を書いた 売野 雅勇(うりの まさお)によるもの。
 
 『ピンクのダイヤモンド』は、そんな昭和歌謡の巨匠コンビが書き下ろした。
 
 さらに、カップリング曲として収録されている『家族写真』も、この二人による書き下ろしだ。さわやかで、どこか懐かしい感じのするメジャー調のミディアムバラード。チカラの抜けた歌唱で、歌声の魅力が、よく出ているいい歌だ。
 
 小学生のころ、美川憲一の『柳ヶ瀬ブルース』と出会ったことから演歌が好きになり、「演歌歌手になりたいと思った」と話す。3歳から始めたピアノのほかに、中学時代は吹奏楽部でトロンボーン、高校からはエレキギターを弾いていた。東洋大学 4年生の 9月、現在の所属事務所の社長にスカウトされたことがきっかけで、人気の大手生命保険会社の内定を断って、歌手になる道を選んだ。
 
 そのキュートなビジュアルと、いかにも現代っ子という話し方だが、言葉の端々に芯の強さを感じる。そして、「演歌で世界征服」という夢に向けて、戦略的に考えている。
 
 現在も、アイドルグループ「民族ハッピー組」のメンバーとしての活動も継続しており、「アイドルグループ」「グラビア・モデル」そして「演歌歌手」という 三刀流 の活動をしている。その、どれかひとつだけでも大変だろうと思うが、「楽しいですよ」と言い切る。


<もくじ>

1 『ピンクのダイヤモンド』は、ロック調のアイドル歌謡風 〜「その場で歌詞を変えてくださったんです…」〜 
2 カップリングの『家族写真』は、歌声の良さが伝わる曲 〜「自分で言うのはなんですけど…」〜 
3 大手生命保険会社の内定を蹴ってアイドルに 〜「バカじゃないの!ってすごい言われました…」〜 
4 グループから演歌歌手としてソロデビュー 〜「思い切って勝負したっていう…」〜 
5 紅白出場と、演歌で世界征服 〜「まず、そういう東南アジアから攻めていって…」〜 


1 『ピンクのダイヤモンド』は、ロック調のアイドル歌謡風 〜「その場で歌詞を変えてくださったんです…」〜 
 
 これまで、2作連続で「オリコン 週間 演歌・歌謡シングルランキング」「有線 週間 演歌歌謡曲 リクエストランキング」で 1位を獲得した、2020年7月発売のデビュー曲の『失恋慕情』(作詞:小林元、作曲:樋口義高)、そして、2021年4月 発売の 2nd シングル『面影・未練橋』(作詞:幸田りえ、作曲:樋口義高)は、いずれも歌謡曲調の演歌。
 そして、今年、2022年2月23日に発売された、通算 3作目となる最新『ピンクのダイヤモンド』(作詞:売野雅勇、作曲:浜圭介)は、これまでの演歌歌謡の 2作とは違い、パンチのある力強い歌声で歌われた、ロック調の昭和アイドル歌謡風。昭和歌謡の巨匠コンビが書き下ろした。
 
望月: 演歌歌手としてデビューした望月琉叶が「初めて歌謡曲を歌ってみる、挑戦してみる」っていう、新しい風を吹き込ませるような、そんな意味合いもあって……。でも、嬉しいことに、浜 圭介 先生ともご縁がありまして、こうして曲を作ってくださって、私に合う曲を書きたいということで書いて頂いたのが歌謡曲だったので、私もすごい喜んで、嬉しい気持ちで歌ってます。
 
 そもそも、作曲家の 浜 圭介 が、2021年2月、音楽番組『徳光和夫の名曲にっぽん』(BSテレ東)の収録の時に見た 望月琉叶 を気に入ったことから、今回の作品提供に繋がった。浜 圭介 は、奥村チヨ『終着駅』、八代亜紀『舟唄』、堺正章『街の灯り』、三善英史『雨』、内海美幸『酔っぱらっちゃった』、細川たかし『望郷じょんから』など数多くのヒット曲を書いたことで知られる昭和歌謡の巨匠だ。
 
望月: あっ、そうです、はい。『徳光和夫の名曲にっぽん』の「浜圭介 特集」っていう回で、私は『酔っぱらっちゃった』(作詞:千家和也、作曲:浜圭介、1982年、内海美幸)を歌わせて頂いて、それを聴いてくださった 浜 圭介 先生が「いいね〜!」て、すごい褒めてくださったんです。それで繋がりまして……、はい。
 
 今回、作詞を担当した 売野雅勇も、郷ひろみ『2億4千万の瞳(エキゾチック・ジャパン)』、中森明菜『少女A』、チェッカーズ『涙のリクエスト』、荻野目洋子『六本木純情派』、杉山清貴『最後のHoly Night』など、これまた多くのヒット曲を手がけている作詞家だ。しかし、浜圭介とのコンビは珍しく、おそらく、初めてではないだろうか?
 
望月: そうですよね〜。たぶん、浜(圭介)先生が、売野(雅勇)先生に直接、頼まれたんだと思います。
 
 まず、浜圭介が、望月琉叶に合うメロディを作り、おそらく、1980年代のアイドル歌謡曲、たとえば、中森明菜や荻野目洋子らをイメージして売野雅勇に作詞を依頼したのだろう。
 
望月: たぶん……、そうだと思います。

 最初に、この新曲を聴いたのは、まだ、デモテープの段階だった。
 
望月: ああ、そうです。最初は、浜(圭介)先生が、ギター 1本で「♪ジャン ジャジャ〜ン」って弾くコードに合わせて歌ってるデモでした。その時は……、もう歌詞もありました。最初に聴いた時は、なんか……、大人の色気が滲み出た曲で、大人っぽい感じがして「私にはまだ早いんじゃないかな?」って思いました。
 
 ギター1本で、本来は女性ボーカルの曲を男性が歌っているわけだから、今の完成形をイメージするのはなかなか難しい。しかも、浜圭介は、もと歌手で歌がうまいだけに、余計に大人っぽく感じたのかもしれない。
 
望月: でも、音合わせで私が歌った時に、浜(圭介)先生が「あれっ?」みたいな感じになって……、結構、私、ロック調の歌い方をするので……(笑)。それで、どんどん自分流にロックな歌い方で歌っていったら、「もっと、こうしよう!」「あっ、そう歌うなら、ココはこうしよう!」みたいな感じでメロディを変えてくださったりして、そこからまた、どんどんアレンジが加えられていって、今の『ピンクのダイヤモンド』が出来上がりました。
 
 巨匠を前にしても、物怖じせずに、どんどん自分を出していく姿勢は立派だ。新曲は、これまでの 2作とは 曲調が全く違うだけに、当然、歌い方も違う。言葉のアクセントが強く、パンチのある歌い方になっている。張った高い声もいいが、チカラの抜けた低い方の色気のある歌声も魅力的だ。レコーディングには、作曲の浜圭介も、作詞の売野雅勇も立ち会った。
 
望月: そうです。え〜っと……、サビの「♪私 ピンクのダイヤモンド ダイヤモンド〜」のあと、急に低くなって「♪惚れて〜」って、急に色っぽく歌うところがあるんですけど、そこを「もっと深く!深く!」っていう感じで言われて……(笑)。高い音を出したあとに急に低くなるんで難しかったんですけど、「もっと深みのある感じで、がんばって歌って!」ってアドバイスを頂きました。
 
望月: 売野(雅勇)先生は、「♪切なし ヤらしい〜」の部分が、すごいお気に入りみたいで、私の歌い方が「すごい合ってる」って言ってくださって……。それで、2番の「♪女々しし ヤらしい〜」のところは、最初、歌詞が全然違ったんですけど、1番の「♪ヤらしい〜」って歌い方をすごく気にいってくださって、「聴かせどころだね」ということで、レコーディングの時、その場で歌詞を変えてくださったんです。
 
 レコーディングの時、実際に望月琉叶が歌ったのを聴いて、より歌声の良さが出るように、そして、より印象的に耳に残るように、歌録りのその場で 2番の歌詞を変えたということだ。
 
望月: レコーディングは、すごい気持ちよかったです。なんか、すごいロック調の感じがお気に入りで、完成した時は「やっと出来上がったな」っていう嬉しい気持ちでいっぱいでした。

2 カップリングの『家族写真』は、歌声の良さが伝わる曲 〜「自分で言うのもなんですけど…」〜 
 
 カップリング曲の『家族写真』(作詞:売野雅勇、作曲:浜圭介)は、さわやかなメジャー調のポップス。大人にはどこか懐かしい感じのする、カントリー風のミディアムバラードで、カップリングにはもったいないような曲だ。
 ロック調でアップテンポの『ピンクのダイヤモンド』では、力強く押すように歌っているが、『家族写真』では一転、やさしく柔らかな明るい響きの歌声で歌っている。ちょっとハナにかかった魅力的な歌声がよく映える曲だ。サビ頭の「♪別々の幸せがあるなんて」で張るところもいいし、そのあとの「♪煙って揺れてる」では、言葉を置くように、語るように歌っているところも気持ちいい。
 
望月: ああ〜、ありがとうございます。『家族写真』は、最初からアレンジもされてて、オケも出来上がってましたね。初めて聴いた時は、すごいシンプルで、森とかで歌いそうな曲だな〜って思っていたんですけど……(笑)。なんか、ゆったりしてて、カントリーな感じだなって歌ってたんですけど、でも、なんか歌詞がちょっと切なくて、どんどん、想像していたものが変わっていきました。「♪笑顔が3つ並んだカードが 雨の午後に不意に届いた」っていう部分とか、「前、付き合ってた人が、もう結婚して子供できたよ」っていう写真が雨の日に送られてきて、「え〜っ!」みたいな……、さみしい歌だな〜って……(笑)。
 
 メジャー調のメロディだから余計に切ないし、歌声の響きが明るいから、言葉が伝わってくる。
 
望月: いろいろと歌い方も研究して、最初は切なく歌ってたんですけども、それだと、ちょっと重すぎて……。だから「ちょっと明るく歌おう」って思って、あえて、口角をあげて、明るく歌ってます。『家族写真』に関しては、とくに(浜圭介)先生から細かく言われた部分はなくて、結構、自分の好きなように歌っています。わりと、サクッと録れましたね(笑)。
 
 曲の理解力と、歌唱センスの良さを感じる。
 
望月: ああ……、ありがとうございます。
 
 最初から、浜圭介のイメージ通りに歌えていたということだ。
 
望月: どうかな……(笑)、自分で言うのもなんですけど……、たぶん、そうだと思います(笑)。
 
 とにかく、望月琉叶の歌声の良さが発揮できている曲だと思う。
 
望月: 自分の歌声は……、好きな時は好きだし……、いろいろありますね……。好きだけど……、なんか、歌い方とかで、「もっと、こうしたらいいな〜」っていうのはいつもあります。
 
 それにしても、ロック歌謡の『ピンクのダイヤモンド』といい、カントリーポップスの『家族写真』といい、「演歌歌手」とは言いにくくなってしまわないのだろうか?
 
望月: そうですね〜(笑)、いろいろ歌ってますからね……。なんでも歌えるような歌手になりたいと思ってます。
 
 テレビの音楽番組などでは、オリジナル曲だけでなく、カバーを歌わなければないこともある。カバーは、難しい。もとの歌手が歌ったイメージを保ちながら、自分の個性も出した上で、「いい」と思ってもらわなければならないからだ。もちろん、歌唱力も必要だ。
 先日、音楽番組で、望月琉叶が、奥村チヨの『恋の奴隷』(作詞:なかにし礼、作曲:鈴木邦彦)を歌っているのを見たが、実にうまく歌っていた。歌声とコケティッシュな雰囲気が、楽曲によく合っていた。こういう雰囲気の曲も、もっと聴いてみたくなる。

3 大手生命保険会社の内定を蹴ってアイドルに 〜「バカじゃないの!ってすごい言われました…」〜 
 
 演歌歌手になりたいと思ったのは、小学生のころだと言う。
 
望月: はい。小学生のころですかね……、もともと、母が演歌歌手になりたくて……。両親が自営業やってたんですけど、有線で演歌がずっと流れてたりしてて、それを聴いて育ったんです。そして、小学生の時に、当時、YouTube がすごく流行っていて、そこで演歌を聴きたくて……。何を検索したかは、ちょっと記憶ないんですけど、検索したら、美川憲一さんが出てきて、そこから『柳ヶ瀬ブルース』が出てきて、それを聴いた時、今の自分にはない色っぽさとか……(笑)、それを聴いて「ああ、絶対、演歌歌手になりたい!」って思ったんです。
 
 美川憲一の『柳ヶ瀬ブルース』は、たしかに心に響く名曲で名歌唱だが、小学生で、それに反応するとは、すごい感性だ。
 
望月: ほかにも、ボチボチ演歌を聴いてたんですけど……。YouTube というよりは、有線で流れてるのをよく聴いてましたね……、お店にわりと居座っていたので(笑)。
 
 母親も、昔、演歌歌手を目指していたようで、その夢を託されたような面もあるのだろうか?
 
望月: そうですね……、「歌手になって欲しいなぁ〜」みたいなことは言ってました。でも、母は、ジャズが好きなんです……(笑)、いろいろ聴く人なんで。
 
 3歳からピアノを始めた。ちなみに、昨年、2021年9月に行われた初の生配信ライブでは、ピアノで、ビル・エヴァンスの『One For Helen』を披露したほどの腕前だ。そして、中学では吹奏楽部に入った。
 
望月: 友達に誘われて入りました。楽器は、トロンボーンやってました。もともと、サックスがやりたかったんですけど……、家にサックスがあって……、母も吹奏楽部だったんで。でも、歯の形が合わなくて……(笑)。てか、私の学校では、サックスってめちゃくちゃ人気だったんですよ。だから、(楽器を決める)オーディションがあって、そこでまず「ニーッ」って笑ってって言われて、それで落ちました……(笑)、笑顔で負けました(笑)。
 
 トロンボーンは、楽器も大きいし、肺活量がいる。
 
望月: あ〜、めちゃくちゃ要りますね。走ったし……、校庭をずっと「金のイチ」(コンクールでの「金賞の1番」)って言いながら走ってました……(笑)そう……。
 
 そのころは、演歌はもちろんだが、普通に流行っている音楽も聴いていた。
 
望月: やっぱり演歌……歌謡曲、ジャズ、J-POP、アニソン……、基本的になんでも全部、聴いてました。でも、やっぱり美川憲一さんの『柳ヶ瀬ブルース』は好きでした。カラオケで十八番で歌ってました(笑)。あと、『津軽海峡 冬景色』とか、定番なもの(笑)も歌ってました。
 
 カラオケで、突然、演歌を歌い出して、友達はビックリしたのではないだろうか?
 
望月: 最初は、みんなひいてたけど、だんだん「これが琉叶だよね〜」ってなってきて、私がいくら演歌を歌っても誰も何も言わなくなった……(笑)。そのうち、友達もつられて『天城越え』とか歌うようになってました(笑)。演歌のほかには、大塚愛さんの『さくらんぼ』を友達が歌っているのにかぶせて歌ったり、当時『きらりん☆レボリューション』が流行ってたんで、『恋☆カナ』とか『バラライカ』とかそういうのも歌ってました。
 
 高校では、軽音楽部に入った。
 
望月: 私、ギターをやってました。「BUMP OF CHICKEN」の『天体観測』とか、そういうメジャーなののコピーをやってました。
 
 そして、そのころから、歌手になるべくオーディションを受けるようになった。その歌唱力とビジュアルで、毎回、いいところまで行ったが、逆に断り続けていた。
 
望月: なんか……、結局「アイドルやらない?」みたいな、そういう感じで言われることが多かったんで、「アイドルじゃなくて、演歌歌手になりたいんだけどな〜」って思ってたので、お断りしていました。そうやってオーディションを受けてたんですけど、なんか、結局、演歌歌手にはなかなかなれなくて、だから「どうするか?」ってなって、それで「大学行こう」ってなったんです。
 
 高校卒業後は、東洋大学の社会学部に進学した。
 
望月: 大学では軽音サークルに入って、音楽はやってて……、でも、私はギターをやってました。なんかもう、「絶対!ボーカルやりたい!」みたいな人がいたんで、私はサイドボーカルとギターをやってました。
 
望月:「ポルノグラフィティ」とか「L’Arc-en-Ciel」とか「ELLEGARDEN」とか……コピーをやってましたね。難しかったけど、楽しいし、音楽の道に進みたかったから、全然、苦じゃなかったです。そのボーカルの子が「バンドで、音楽で食っていきたい」って言ってて、「私は歌手になりたいし、バンドでじゃないな」って思ってて……。
 
望月: で、大学生のころも、オーディション受けたりとか、近所のボーカルスクールに通ったりしてました。それで、音楽の道を諦めていないまま就活に至り、なんか、ああだこうだしているうちに、就職が決まって……。
 
 内定をもらったのは、大学生の就職先として人気の大手生命保険会社だった。そんな 大学 4年生の 9月、プロデューサーでもあり、現在の所属事務所の社長でもある人物と偶然に出会った。
 
望月: 友達の誕生日プレゼントを買おうと思って代官山に行った時に、(今の所属事務所の)社長に声をかけられて、「”演歌女子ルピナス組” ってグループやってるんだけど入らない?」って言われたんです。最初は、「あ〜、またアイドルか……」って思ったんですけど、あとで調べたら、演歌をテクノにアレンジしているグループだったので、「演歌だから入ろう」って思ったんです(笑)。
 
 そして、人気の大手生命保険会社の内定を蹴って、2018年の10月に、「演歌女子ルピナス組」(現在は「民族ハッピー組」)に入った。
 
望月: はい、お断りしました……(笑)。もう、ホントに演歌歌手になりたい気持ちの方が勝ってたから、そっちの方を選びました。でも、大学の友達とかには「バカじゃないの!」ってすごい言われました……(笑)、「アイドル〜? なに言ってんの!」って……(笑)。
 
 たしかに、友達からはそう言われただろうし、それが普通で一般的な感覚だろう。しかし、「普通の人」では歌手にはなれない。人気の大手生命保険会社の内定を、あっさり蹴ることができる人だから、歌手になれるのだ。

4 グループから演歌歌手としてソロデビュー 〜「思い切って勝負したっていう…」〜 
 
 そうして、大学4年の秋、2018年10月からアイドルグループ「演歌女子ルピナス組」(「民族ハッピー組」)のメンバーとして活動を始めた。望月琉叶 という芸名は、母が画数を調べて付けてくれた。
 「演歌女子ルピナス組」は、2015年2月に「演歌を世界へ」を合言葉に結成されたグループで、結成 4年で 世界 8か国で 36の海外公演を行ってきた。2017年には、インドネシアでもメジャーデビューし、ジャカルタで行われた 3周年記念ワンマンライブでは、2000人のチケットをソールドアウトさせたグループだ。
 活動を始めた望月琉叶だったが、まだ卒業要件の単位が取れておらず、卒論もまだだったため、大学卒業の3月までは、ほとんどがリモートでの活動だった。だから、ファンからは「在宅アイドル」とも呼ばれていた。
 
望月: 実際にステージでデビューしたのが、京都の隨心院で『小野小町フェス』(2018年10月)っていうのがあったんですけど、そこだけ行ったんです。その時、いきなり、MC の補佐になって、「え〜っ、無理だよ〜」とか思って、緊張が止まらなくて、その時は大変でしたね。私、そういうことやったことないし、喋れないし、「続かないかも……」って、その時は、そんな気持ちが勝ってました。それに、演歌女子とは言え、アイドルだから踊ったりもするじゃないですか……、それも「あ〜……」みたいな……(笑)、踊り覚えるのも遅いし……、大変でした。
 
 「少子高齢化と無縁墓」というテーマで卒論を書き上げ、大学を卒業することができた。卒業後は、グループの活動にも参加できるようになり、インドネシアでの公演にも参加した。
 
望月: はい、行きました。インドネシアは楽しかったです……、スリリングでしたけど……、その時、パスポートとか免許証とか、全部、なくなったんで。首から下げてたんですけど、歩いてて気づいたら「ない……」みたいな(笑)、切られたんだと思います。あと、水を飲んじゃって「おなか痛い!」とか、そういうのもありましたけど。でも、ステージは楽しかったです。現地の人は、ダイレクトに反応が返ってくるので。そういうのがあると、やりやすいですし、嬉しいですね。
 
 そのうち、アイドルグループ「演歌女子ルピナス組」のステージでも、ソロで演歌を歌うようになっていった。
 
望月: はい、アイドルの時から、歌わせて頂く機会はありました。「演歌女子ルピナス組」のステージでも『望郷じょんから』とか『夜桜お七』とか『また君に恋してる』とか歌わせてもらってました。もともと「演歌女子ルピナス組」なので、ファンの中には演歌も好きな方もいらっしゃったんで「え〜っ!」って感じではなかったですね。
 
望月: あと……、なんか、全国のアイドルが集う「アイドルソロクイーンコンテスト」っていうのがあって、それに出たんです。踊りの点数とか歌唱力とかで審査されるんですけど、「踊れないけど歌は好きだし……」って感じで出て、演歌を歌ったんです。最初『望郷じょんから』を歌って、それから『夜桜お七』とか、『津軽海峡 冬景色』とか……、「石川さゆりさんは私のアイドルです」って言って……(笑)。まわりの人は、結構、ハロプロとか「モーニング娘。」とか踊って歌ってたんですけど、私だけ演歌で……(笑)、踊りは 0点 だったんですけど……(笑)。
 
望月: そこで、決勝に行けるか……、トロフィーもらえるか……、ってとこまで、結構いいところまで行ったんですけど、準決勝まで行って、でもギリギリ最後はダメで。でも、そこまで行けたことは、自分の中でも誇りに思っててます。
 
 2019年の5月に決勝大会が行われた「第6回 アイドルソロクイーンコンテスト」で、望月琉叶は、演歌の歌唱力だけで準決勝まで勝ち進んだ。
 その後、2019年8月には、「演歌女子ルピナス組」が、それまで 4年半の活動で「演歌を世界へ」というミッションは一定の成果を上げたことで、今後は「世界の全ての民族がハッピーになる活動を」と、グループ名を現在の「民族ハッピー組」に改名した。
 そして、「演歌女子ルピナス組」で活動を始めて 1年くらい経った ちょうどその頃、島津亜矢が歌っているバージョンの『望郷じょんから』(作詞:里村龍一、作曲:浜圭介、1985年、細川たかし)を歌ったものを、日本コロムビア(レコード会社)に聴かせたところ、演歌歌手としてのソロ・デビューの話になった。
 
望月: そのあと、2020年になってコロナ禍になってしまったので、「コロナ禍だけど、どうします?」って聞かれましたけど、「コロナの終息を待たずにデビューさせてほしい」って言いました。
 
 当時、緊急事態宣言も出ていたころで、そんなコロナ禍でデビューしても、キャンペーンや販促のイベントが出来ない。だから、リリースを延期したり取りやめた人気歌手も少なくなかったし、ましてや、コロナ禍にデビューした歌手は極端に少ない。
 
望月: そうです。だから、逆にそんな状況だからこそ、思い切って勝負したっていう感じですね。
 
 そうして、コロナ禍の 2020年7月22日、ソロの演歌歌手として日本コロムビアから『失恋慕情』でデビューした。
 
望月: 「ホントにデビューするんだ……」って嬉しい気持ちでいっぱいでした。お母さんもすごい喜んでくれましたね……、嬉しそうでした。

2020年 デビュー時


5 紅白出場と、演歌で世界征服 〜「まず、そういう東南アジアから攻めていって…」〜
 
 デビューの時には、「グラビアもできる演歌歌手」というキャッチフレーズも大きな話題となった。しかし、デビューにあたり、CD を売るための戦術のひとつとして水着グラビアを始めたわけではない。ソロで歌手デビューするのと、グラビア・モデルを始めたのが、たまたま同時期になったことで、キャッチフレーズとしても使われた。
 
望月: そうですね、同じくらいですね……。もともと、「演歌女子ルピナス組」(現「民族ハッピー組」)でインドネシアに遠征に行った時に、ホテルのプールで撮った写真を SNS で公開したら、それを見たファンから「るかち(望月琉叶)グラビアできるじゃん!」っていうのがたくさんあったんです。それから、いろいろなお話を頂くようになって、「需要があるなら……」と思って始めました。

グラビア写真 (Photo : 中山雅文 / 講談社)

 もともと、嫌いではなかった。
 
望月: ああ……、グラビアを見るのは好きでしたね。
 
 グラビアでは、『週刊ヤングジャンプ』『週刊プレイボーイ』『FRIDAY』など、有名雑誌で水着姿を披露した。さらに、昨年、2021年には、2本 の DVD『初恋歌姫』『琉球艶歌』や、デジタル写真集もリリースされている。
 
望月: グラビアも楽しいですよ。
 
 とは言え、グラビア・モデルになりたい人は無数にいるし、限られた枠の取り合いだ。グラビアはグラビアで、その世界の大変さがあるだろうと思う。そのグラビアだけでも大変なのに、「アイドルグループ」「グラビア・モデル」そして「演歌歌手」という 三刀流 の活動は、さぞ大変だろう。
 
望月: え〜っ、楽しいですよ〜(笑)。

望月琉叶が所属するアイドルグループ「民族ハッピー組」
写真 右から 3人目

 たとえば、午前3時に車で東京を出て、名古屋で「民族ハッピー組」のライブをやって、そのまま大阪に移動してまたライブをやり、終わったあと、深夜に東京に戻り、翌日は朝から演歌の方のリハーサルをやり、午後は取材……、そんなハードなスケジュールをこなしている。 
 
望月: へへへ……(笑)、楽しいですよ。
 
 昨年、2021年12月には、「第63回 輝く!日本レコード大賞」で「新人賞」を受賞し、12月30日「レコ大」のステージで、2nd Single 『面影・未練橋』を歌った。
 
望月: なんか、雲の上に乗っかっちゃった感じで、フワフワした信じられない気持ち……、すごいうれしかったです。皆さんのお陰で「レコ大」のステージに立つことが出来て感謝してます。あの……、コロナ禍で、CD を広める活動が出来なかった中だったんで、「民族ハッピー組」のメンバーにも、いろいろ CD を広める活動を手伝ってもらったり、ずっと応援してくれてるファンの方々だったり、デビューから支えてくださっているスタッフの皆さんだったり……、そして、家族……、本当に皆さんのおかげだと思っています。

2021年 2nd Single 『面影・未練橋』発売時

 今後、どういう風になっていきたいのか聞いてみた。
 
望月: あ〜……「演歌で世界征服」です。たとえば、今、『チョメリズム』っていう曲を配信しててミュージックビデオも出してるんですけど……。それは「演歌女子ルピナス組」の時から歌っていたものを、ソロでカバーさせていただいてるんですけど、それが、YouTube で 66万回 再生されていて、そのほとんどがインドなんですよ。
 
 自身のグループで 4年以上歌い続けられていた曲『チョメリズム』を演歌調にカバーしたものを、配信限定シングルとして2021年7月10日にリリースした。たしかに、インドで好まれそうな歌と踊り、映像のつくりになっている。
 
望月: そう、インド映画っぽいテイストのつくりなんですけど、インドの方に多く見て頂いていて、「ナイス!」って思ってて……。「これは、私、インドに呼ばれてるんじゃないか?「世界から呼ばれてれるんじゃないか?」って勝手に思ってて……(笑)。まず、インドかなと……(笑)。
 
望月: でも、今年の 6月かな……、インドネシアからソロでお呼びが来てて行くんですよ。世界征服の第一歩かなと……(笑)。
 
 今年、2022年6月に、インドネシアのジャカルタで開催される日本交流イベント『さくら祭』の出演が決まっている。
 
望月: あと、タイも行ったことあるんですけど、まず、そういう東南アジアから攻めていって……。やっぱ、東南アジアと欧米のパイプは太いので、まず、そこからかなと……。欧米は、ほとんど車移動でラジオ聴いてるんですよね。そこで流れてるのが世界の音楽だったりするので、やっぱり東南アジアで爆発したものっていうのは、自然と欧米でも流れていくんで、そこでたくさん聴いてもらえるから……、だから、まずは、東南アジアです。日本の文化を伝えに行くので、今は、現地の音楽とか言葉……、インドネシア語とヒンディー語の勉強もしています。
 
 英語を勉強するためにホームステイに行ったこともある。
 
望月: 演歌は、日本の文化だと思っています。だから、演歌が薄れていくのがイヤだな〜っていう思いもあります。それと、もちろん、紅白歌合戦出場ですね。去年は、ずっと出たいって目標として言ってたんですけど、出れてないんで、今年、出たいな〜って思ってます。


 (取材日:2022年 2月28日)





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